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カズオ・イシグロ「わたしを離さないで」読みました♪



著者:カズオ・イシグロ
出版社:早川書房
サイズ:文庫
ページ数:450p
発行年月:2008年08月
価格:\840(税込)


【わたしを離さないで】カズオ・イシグロrating_48.gif

優秀な介護人キャシー・Hは「提供者」と呼ばれる人々の世話をしている。生まれ育った施設ヘールシャムの親友トミーやルースも提供者だった。キャシーは施設での奇妙な日々に思いをめぐらす。図画工作に力を入れた授業、毎週の健康診断、保護官と呼ばれる教師たちのぎこちない態度…。彼女の回想はヘールシャムの残酷な真実を明かしていく─全読書人の魂を揺さぶる、ブッカー賞作家の新たなる代表作。


ブログのお友達日向永遠さんから紹介していただきましたballoon_34.gif (日向さん、いつもありがとで〜す♪) 

なんて言えば良いんだろう、この不思議な感覚…すごく好きな雰囲気です。
映画「アイランド」に似ているという意見を聞いたのが、挑戦する決め手になりましたが、
この映画からSF要素を若干取り去ったような雰囲気でした。

   面白いですよ! 


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一見普通に見えるヘールシャムの施設。最初は、この施設の詳細は明らかにされません。
<介護人>という言葉から、何かの介護施設であることは予想されるのですが…

物語は、主人公であるキャシーの一人称で淡々と語られていきます。
親友のルースの事、苛められていたトミーの事、<保護官>達の不審な言動…
この語り口が、あまりにも感情を抑えたものなので、逆に不穏さが高まっていくんですねぇballoon_89.gif

<介護人><提供者>という単語に「どういう意味なんだろう?」と時折首を捻るものの、
前半はごく穏やかな学園調で、相変わらず淡々と物語は進んでいきます。

そして、この二つの言葉の意味が明らかになった時、、、
最初に抱いていた施設の印象が180度変わり、途端に忌々しいものに思えてくるのよねballoon_139.gif

何を言ってもネタバレになりそうなので、多くを語れない作品ですねぇ…
全てを知った上で再読したら、また違った読み方ができそうな気がしますballoon_85.gif


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18 Comments

珂音

Re:カズオ・イシグロ「わたしを離さないで」読みました♪(08/22)

カズオ・イシグロはなんとなく手を出せないでいる作家さんなんですが、「アイランド」に似てる??

メリック博士(みたいなの)が出てくる??o(^ー^)oワクワク

そんなわきゃないわね(^^ゞ

チェックしてみます。

日向 永遠

Re:カズオ・イシグロ「わたしを離さないで」読みました♪(08/22)

nanaco☆さん、おはようございます。

感想楽しみにしてました!

感想を書きづらい内容ですよね。提供者になるのが生まれた!ときから決まっている人生。それを支える介護人。自分ももととなった人間を探す、悲喜交々。すべてが淡々と語られて、静かな感動というか震えというか・・が胸のうちから湧いてくる。そんなさくひんでした。

茨木 月季

Re:カズオ・イシグロ「わたしを離さないで」読みました♪(08/22)

こんにちは〜♪



文庫版の装丁だと明るい内容かと思ってしまいますよね。自分は図書館で単行本、カセットテープの装丁で読みました。あの装丁は、ちゃんと内容を読んで装丁をしているなぁと感心しました。

読んでいる時に、清水令子さんの『輝夜姫』(ちょっとこちらは好戦的で前向き)なんですがを思い出してしまいました。

柊♪

Re:カズオ・イシグロ「わたしを離さないで」読みました♪(08/22)

松尾たいこさんの装丁に惹かれてそちらのものを購入しましたが、いざ読んでみるとカセットテープを装丁にしたものの方が内容にぴったり沿っていて、この本に限って言えばそちらを購入した方が良かったかなあ??なんて思いました。

カズオ・イシグロさんとSFというジャンルがまったく結びついていなかったので、この小説を読んだ時はちょっとびっくりしました☆

miwa125

Re:カズオ・イシグロ「わたしを離さないで」読みました♪(08/22)

こんばんは〜♪



タイトルだけ読むと、

恋愛小説かと思ってました…(^_^;)

なので、本屋さんでもチェックしてませんでした(^^ゞ

何だか、意外な内容にビックリしちゃいますね!

提供者…何の提供者なんだろう???

1つのことしか想像できないんだけど、

もしそうだとしたら…ちょっと怖いですねぇ(>_<)

浪漫的狼

アイランドは

面白かったですよね〜。ああいう世界観大好きです。

で、この作品にも興味津々なんですが。

なかなか読めないんですよね。でも、チェックリストには入れておきますね。

nanaco☆

珂音さんへ

あっ!そういえばこの映画にもショーン・ビーンが出てきたんでしたねぇ(笑)

残念ながらメリック博士みたいなカッコイイお人は登場しません(^^ゞ

でも、雰囲気は本当にこんな映画みたいです。

「アイランド」みたいにもっともっとSF色を高めてくれたら、さらに好みだったかも…☆

なんだかんだで面白い映画でしたよねぇ。もう一回観たくなってきました。



カズオ・イシグロさん今回初だったんですが、すごく読みやすい文章を書かれる方でした♪

他にも色々と面白そうな作品を書かれているので、ちょっと気になる作家さんですね。

珂音さんも是非チェックしてみてくださいね(*^v^*)

nanaco☆

日向 永遠さんへ

日向さん、面白い作品を紹介していただいて本当にありがとうございました(><)

こういう不穏な空気が漂う作品、すごく好きですねぇ。

でも、ここまで感想を書きづらい作品も初めてかもしれません(笑)

どこまで書いていいものやら…全てがネタバレに繋がる気がしてなりません^^;



あくまでも淡々と語られていくのが、恐ろしいですねぇ。

<提供者>の気持ちになると、どうにもやるせない気持ちになってしまいます。

でも、彼ら自身は既に諦観しているというか…薄々感づいている雰囲気もありましたよね。

この本は、再読するとさらに深みが増しそうな気がしますね♪

カズオ・イシグロさんの他作品も読んでみたくなりました!!

nanaco☆

茨木 月季さんへ

おぉ、単行本の表紙はカセットテープなんですね^^

実はこのepi文庫でも二種類あったんですよね。この松尾たいこさんのと、カセットテープと。

可愛らしい表紙に惹かれてこちらを購入しましたが、

この内容ならカセットテープの表紙のほうが、ピッタリ合っていたかなぁと思います♪

(それにしてもカセットテープという言葉、懐かしいです…笑)



「輝夜姫」面白そうですねぇ(^m^ )

この方の漫画、色々な所で絶賛されていたのでちょっと気になっていたんです。

絵が綺麗だ〜〜どっさりと読みたい漫画が増え続けるばかりです(笑)

nanaco☆

柊♪さんへ

柊さんと同じく、あの松尾たいこさんの表紙に惹かれてこちらを購入しました(笑)

確かにこの内容でいえばあのカセットテープのほうがピッタリ合っている気がしますよねぇ(*^^*)

ヘールシャムの施設ではなくて、カセットを表紙に持ってくるというのが流石です。



カズオ・イシグロさん、今回が初だったのでどういう作風の作家さんなのか知らないのですが…

ブッカー賞を受賞したという「日の名残り」は、是非読んでみたいと思います♪

ハヤカワからepiサイズもOKなブックカバーを貰ったので、どんどん挑戦できますよー!!(笑)

nanaco☆

miwa125さんへ

そうそう、タイトルから一見恋愛小説かと思っちゃいますよね〜^^;

nanacoも恋愛系はわりと苦手なので、ブログをしていなければ手に取らなかった作品です♪

こんな可愛らしい表紙ですけど、中身はずっしりと重いです…。



<提供者>多分miwaさんが想像している通りの意味だと思います!(笑)

そう、かなり重いし、淡々と書かれてはいるけれど冷静に考えると怖いんですよ(><)

こういう設定の映画や漫画は沢山ありますが、文章で読むとまた深みがあるんですねぇ。

いつか再読してみたい作品になりました☆

nanaco☆

浪漫的狼さんへ

「アイランド」すごく面白かったですよね!!

意外と世間での評価が低いのにはビックリですが…あれは世界観を味わう作品ですよねぇ(=^^=)

あの頃のスカーレット・ヨハンソン、可愛かったなぁ、まだ初々しくて(笑)



徹底的に管理された施設、とか何のためか分からない授業、とか…

こういう設定大好きです。話がどういう展開になるのか全く予想できなくて。

この作品は中盤あたりで結末は見えてくるんですが、それでも最後まで読ませてくれます♪

狼さんも、この本是非チェックしておいてくださいね^^

クラスタン

Re:カズオ・イシグロ「わたしを離さないで」読みました♪(08/22)

この本は気になっている本の一冊です。



なるほどアイランドに似ているのですね。なんとなくストーリーが解りました。と言っても、アイランドも途中までしか見ていませんが(^.^)

Cedie

Re:カズオ・イシグロ「わたしを離さないで」読みました♪(08/22)

絵がペギースー(だったかな?すいません忘れましたww)ぽいかんじでちょっとコワいものかなと思ってしまいましたww



どちらかというとSFらしいとのことなので、なんだかとっても気になります。



カズオ・イシグロさんの本も読んだことがないので作風がどんなのか全く想像がつかないですww




nanaco☆

クラスタンさんへ

クラスタンさんもこの本気になっていましたか〜^^

結末は大体予想できちゃいますが、すごく面白かったです♪

そこに至るまでの過程が、本当に読ませてくれるんですよねぇ。

ひたすら切なく、静かな読後感でした…(><)



「アイランド」を途中までご覧になったなら、大体の雰囲気はつかめるでしょうか♪^^

設定が似てる…というよりも、徹底的に管理された環境に同じ匂いを感じるんですかねぇ。

クラスタンさんの感想も是非お伺いしたいです!!

nanaco☆

Cedieさんへ

あぁ!(笑)確かに、この絵ペギー・スーっぽいところありますねぇ…(* ̄m ̄)

この本のカバー実は2種類あって、一つはこの松尾たいこさんのイラスト、

もう一つは物語に深く関わってくる「カセットテープ」のイラストなんですよねぇ。

どちらも「読んでみたい!」と思わせてくれるような素敵な装丁です♪



タイトルからはSFという事は想像もできないけれど、とても面白かったですよ〜^^

SFといえば恩田さんの「ロミオとロミオ…」みたいな作品がまた読みたいなぁ…(笑)

一言でSFといっても、色んなジャンルがあるんですね☆

picchuko

こんばんは!

介護というから一瞬 老人ホームをイメージしてしまいましたが(職業病?!・笑)、どうも違うようですね。^^;



感想を書くのが難しそうな作品ですね〜。

読んでないので何とも言えませんけど、nanaco☆さんがとても言葉に苦労したいるのが分かります。

再読した時もレビューをアップして下さいね。^^

nanaco☆

picchukoさんへ

本当にこの作品…感想を書くのがとっても難しいです〜^^;

ちょっとした事でネタバレになりそうなので、、、

結局なんだか意味不明なレビューになっちゃいました(笑)



あはは〜picchukoさん、完全に職業病ですね!!(^m^ )

でも「提供」という言葉で、もうお分かりでしょうか…○○提供の事です。

そのために子ども達が集められた学園、という感じです。考えたら怖いですね〜…

題材自体は特に目新しいものではないんですが、ラストへの持って行き方が巧いんですよね☆

イギリス文学最高の賞ブッカー賞を受賞した事もある作家さんらしいので、

他作品も色々と挑戦してみようと思います!(*^v^*)