風間一輝「片道切符」読みました!
【内容情報】(「BOOK」データベースより)
「殺る前に、一つだけ面白い話を聞かせてやろうか。よく言うだろ、冥土の土産ってやつだよ」そう言う種村を、俺はコートのポケット越しに3発撃った。―どうしたことか、殺し屋の俺が命を狙われはじめた。どうやらそれは、俺の塒が関係しているらしく(「冥土の土産」)。不器用、反骨、純粋―。本物の男たちの魂と生き様を描く、珠玉連作ハードボイルド。
【片道切符】風間一輝
はー、面白かった〜
こんなに格好良い男達が出てくるハードボイルドは初めてです。
主人公は殺し屋。標的となった者は逃さず、きっちりと冷静に殺す男・烏堂。
血も涙もない一匹狼と思いきや、彼には信頼できる仲間がいる。
悪徳私立探偵や、盗難車屋、拳銃ブローカー、詐欺師……等々(笑)
まぁろくでもない連中ばっかりなんだけれど、彼らとの間には信頼関係がある。
そんな仲間達との距離の置き方が絶妙で、読んでいてとても心地良いです。
≪オススメPoint≫ ハードボイルド 殺し屋 旨い酒 格好良い男達
先日「地図のない街」を読んだ時も思ったけど、この作家さんの文章は吸引力があります。
烏堂の一人称で書かれているけれど、感情というものが一切描かれていないのです。
けれど、殺し屋とはいえ決して感情が欠落しているわけではなくって。
自分の心の弱い部分も、人殺しを稼業にしている罪深さも全て理解したうえで、
あくまでも淡々と仕事をこなしていく。そこが良いんだよなぁ
命以外に、捨てる事を躊躇うようなものを持たないのが信条。
烏堂が言うと、妙に説得力がある(笑)
私立探偵の室井が一番好きでした〜 (ただし、かなり柄は悪い)
超優秀な探偵だけど、平気でゆすり、たかりを働くような男。。。だけど憎めないよ!
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