柴村仁「プシュケの涙」読みました♪
【プシュケの涙】柴村仁
夏休み、一人の少女が校舎の四階から飛び降りて自殺した。彼女はなぜそんなことをしたのか?その謎を探るため、二人の少年が動き始めた。一人は、飛び降りるまさにその瞬間を目撃した榎戸川。うまくいかないことばかりで鬱々としてる受験生。もう一人は“変人”由良。何を考えているかよく分からない…そんな二人が導き出した真実は、残酷なまでに切なく、身を滅ぼすほどに愛しい。
先日の「君のための物語」でも感じたけど、最近のラノベってすごい
もうなんだか、普通の小説とライトノベルの境目が分からなくなってきました…(笑)
うだるような暑さの夏休み。ある一人の少女が校舎から飛び降り自殺をする。
目撃者は補習を受けていた榎戸川と旭のみ。真相は闇に葬られようとしていたが、
そんな中、顔だけは美形だがとてつもない変人・由良が、事件を嗅ぎ回っていた。
一体、少女は何故自殺をしたのか?? 少女と由良の関係とは??
描きかけのまま放置された絵の真相とは…??
この作品は、前半と後半の二部構成になっています
前半は、少女が校舎から飛び降り自殺した事件の真相を巡る謎。
後半は、生前の少女の視点から、過去のエピソードが綴られていきます。
次第に明らかになっていく事件の全貌。
やがて浮かび上がってきた真実は、あまりにも哀しくて儚いものでした…
後半部分で、謎に包まれていた少女の姿が浮き彫りになってくるのですが、、、
彼女と由良とのやりとりが微笑ましく、思わず笑ってしまうような部分があるからこそ、
余計に切ない。少女の由良に対する想い、由良の少女に対する優しさが、痛すぎる…。
本来なら、前半と後半が逆にくるべきもの。
だけど、あえてこの構成にしたなんて……反則ですよぅ(泣)
「こうして言葉にしてみると…すごく陳腐だ。おかしいよね。笑っていいよ」
「笑わないよ。笑っていいことじゃないだろう」―P223
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