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『失われた地図』恩田陸

ななこ



【内容情報】(「BOOK」データベースより)
川崎、上野、大阪、呉、六本木…日本各地の旧軍都に発生する「裂け目」。かつてそこに生きた人々の記憶が形を成し、現代に蘇える。記憶の化身たちと戦う、“力”を携えた美しき男女、遼平と鮎観。運命の歯車は、同族の彼らが息子を授かったことから狂い始め―。新時代の到来は、闇か、光か。


直木賞受賞後の第1作



こりゃあ、また『蜜蜂と遠雷』と随分と毛色が違うなぁ。
前作から恩田作品を読み始めた人は、おそらくギョッとするほどに(笑)
でも、こっちも紛れもなく恩田さんなのですよね。むしろこれぞ恩田ワールド!と言いたい。

よく思うのですが、最近の単行本の装丁って凄まじく手が込んでいませんか??
この『失われた地図』も、真っ向から電子書籍に挑戦するかのような、美しすぎる装丁。
写真じゃ分かりづらいけど、透明なカバーが全て”地図”になっているんですよ!

ついつい手元に置いておきたくなる一冊です。


常野物語が好きな人なら気に入るかも



閑話休題、肝心の物語の内容ですが。
恩田さんは常々「引き出しの多い」作家さんだと思っています。
ファンタジー、学園ミステリ、青春、SF、ホラー。

今回の『失われた地図』は、常野シリーズに近いファンタジー といった印象ですね!

日本各地の旧軍都に発生する”裂け目”から、
「グンカ」(軍靴だろうか?)という木偶のような異形の存在が、わらわらと飛び出してくる。

いとこ婚であるという遼平と鮎観。そして、無口だけど頼りになる青年・浩平。
あちこちで発生する”裂け目”を縫い、「グンカ」を退治するという仕事をする3人。
それが彼ら一族の宿命だとしても、なんという不毛な戦い…。


シリーズ化されるか?



災厄の前に不吉な予言を残すと言われる、半人半牛の姿をした件(くだん)が登場したり、
気味の悪い女の描写があったりして、なかなか不気味な話ではあるので、
文体がいつもの恩田さんよりも軽妙なタッチだったのには、少しホッとしました。
これでもしコミカルな表現がなかったら、かなりヘヴィーなお話だよきっと。

そしてラストは、これ、続くの?続くんだよね??
気になって仕方ないわーー

次は、遼平と鮎観の息子を主人公にして書いて欲しいな。
青年へと成長した俊平とかね、なんかスター・ウォーズのアナキンを思い出すな(笑)
妄想は果てしない……

個人的評価:★★★★
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Comments 4

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ななこ
エンジェルズアイ  

ななこさん、こんばんは(^^)
装丁の美しい本って手元に置きたいと思いますよね。私も電子書籍で購入したりもしましたが、やはり本棚に並べたいなと思ってしまう派です。
本棚に並ぶ書籍って絵画のようで、素敵な空間を作る重要なアイテムの一つになりますよね。まあ、所蔵が多いと、電子書籍も便利だなとは思うのですが。

2018/11/25 (Sun) 20:42 | EDIT | REPLY |   
ななこ
ななこ  

エンジェルズアイさん、おはようございます!

>装丁の美しい本って手元に置きたいと思いますよね。私も電子書籍で購入したりもしましたが、やはり本棚に並べたいなと思ってしまう派です。

同感です!
装丁の美しい本を手に取った時のワクワク感は、何物にも代えがたいですよね。
電子書籍はそれはそれで便利なんですけどねぇ、、
漫画や雑誌なんかは電子で十分かなと思うところもあります。
(特に雑誌って、一度読むと読み返すことってほとんどありませんからね〜^^;)

小説を何度かkindleで読んだこともあったんですが、
どうも読んだ気がしないし、記憶が定着しないんですよね(´;ェ;`)
そして積読本が増えていっても、目に見えないから焦りも生まれない(笑)
ただ、長期旅行の時なんかは、タブレット一つだけ持っていけば良いので便利ですが。

紙の本と、電子書籍、うまく使い分けていけたら良いですよね!

2018/11/25 (Sun) 20:42 | EDIT | REPLY |   
ななこ
苗坊  

こんばんは~。私もジャケ買いならぬジャケ借り?を図書館でしたことがあります。装丁も大事ですよね。この作品も手が込んでました。
そして内容ですが…。なにが凄いって「蜜蜂と遠雷」の直木賞受賞第一作がこの作品だってこと自体が凄いですよね^^;恩田さんファンだったらこの展開は許容範囲ですけど、この本が「蜜蜂と遠雷」のあとに読んだ2冊目だったらビビりますよね^^;
確かに続編が読みたいですね。俊平がほぼ名前でしか登場しなかったので、もう少し大きくなった俊平を主人公にした物語なんて読んでみたいです。
個人的に浩平の雰囲気が好きでした^m^

2018/11/25 (Sun) 20:44 | EDIT | REPLY |   
ななこ
ななこ  

苗坊さん、こんにちは!
お返事が遅れてしまったごめんなさい><

ジャケ借り!!激しく同感します(笑)
最近の本は特に、手の込んだ装丁が多いのでそれだけで目の保養になりますね^^
電子書籍も多くなってきましたけど、やっぱりこういう装丁の美しさを堪能できるのは、
紙の本だよなぁと改めて実感できたりします。

>なにが凄いって「蜜蜂と遠雷」の直木賞受賞第一作がこの作品だってこと

ですよねぇ〜〜( ̄w ̄)
こういうタイプの本を「蜜蜂と遠雷」の直後に出すという恩田さんが大好きです(笑)
恩田さんって決して万人受けする作家さんじゃないですよね。
夜ピクや、チョコレートコスモス的なのもどんどん書こうと思えば書けるのに、
恩田さん自身が書きたいものを書くというスタンスが、本当に素敵だと思います!

>俊平がほぼ名前でしか登場しなかったので、もう少し大きくなった俊平を主人公にした物語なんて読んでみたいです。

いいですね、いいですねぇ〜
記事でも書きましたが、どうもダークサイドに堕ちるアナキンを想像しちゃいましたw
どんな青年に成長するのでしょうね、是非とも続編が読みたいです。
浩平の持つ雰囲気、良かったですね!恩田さんにしては珍しいキャラじゃないです??

2018/11/25 (Sun) 20:45 | EDIT | REPLY |   

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