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『新装版 とらんぷ譚 (1) 幻想博物館』中井英夫

ななこ



【内容情報】(「BOOK」データベースより)
日常的な人間世界を超え、あるいは離脱して、幻視者たちが存在する。彼らが視るものは反地上的な夢、濃密な幻想である。それを蒐集して構築される幻想博物館の妖美さ。著者が熱愛する短篇形式への供物として捧げた十三の幻想譚は、手作りトランプのように装飾にみち色鮮やかに語られる。


現実なのか、妄想なのか



読もう読もうと思いつつも長らく積読本でしたが、ようやく手に取る日がやってきました!
想像していた以上に、なかなかすさまじい病みっぷりで大層自分好み(笑)

中井英夫さんといえば日本三大奇書の一つ『虚無への供物』が有名ですが、
こちらを先に読んでしまったのは、良かったのか悪かったのか…

とにもかくにも、現実と幻想の境目が曖昧になってしまうような酩酊感に似た感覚があり、
読了後にしばらくこの世界から戻って来られませんでした。
あーこういう作品に出会うの久しぶり。やっぱり読書っていいなぁ。


どんでん返し好きにはたまらない



美しく手入れされた薔薇園がある精神病院「流薔園」が舞台の、連作短編集。

設定もそうですが、皆川博子さんの『薔薇密室』を思い出しました。
幻想的で耽美で、それでいて狂気に満ちていて。じわじわと現実が侵食されていくようで。

父が息子に当てた手記から、徐々に事件の真相が明らかになる『聖父子』。
ブラックユーモアと、どんでん返しがピリリと効いた『大望ある乗客』。
実はちっともロココ風ではない『チッペンデールの寝台 もしくはロココふうな友情について』。
そして、ラストに収めれた『邪眼』で全てがひっくり返される感じがたまらない。


ふぅ〜〜(・∀・)

何とも体力・精神力を削られる作品ではありますが、大好きなジャンルです。

この「とらんぷ譚」シリーズ、
第2部『悪夢の骨牌』、第3部『人外境通信』、第4部『真珠母の匣』と続くようです。
これは是非読まなくては!(続けて読んでたら、頭おかしくなりそうですけどね。笑)

個人的評価:★★★★★
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