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『蜜蜂と遠雷』恩田陸

  •   19, 2017 16:50
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【内容情報】(「BOOK」データベースより)
俺はまだ、神に愛されているだろうか?
ピアノコンクールを舞台に、人間の才能と運命、そして音楽を描き切った青春群像小説。著者渾身、文句なしの最高傑作!


祝・直木賞受賞!!



本日発表された第156回直木賞、見事恩田陸さんが受賞されました(///∇//)

ちょうど先日この『蜜蜂と遠雷』を読み終えたばかりで、その余韻に浸っていたところだったので、
長年応援してきた1ファンとして、本当に嬉しいです。おめでとうございます!!

さて、そして今年の積読本消化計画の1冊目が、記念すべき直木賞受賞作とは…
なんとも縁起が良いではありませんか?(笑)

2段組で500ページ超えというなかなかボリューミーな本ではありますが、
本当に面白くて、この本に出会えて良かったと心から思います。


国際ピアノコンクールに挑む、4人の若きピアニスト達



名門ジュリアード音楽院、端正な容姿と完璧な技術を持つマサル・C・レヴィ=アナトール。
かつて天才少女として名を馳せながらも、母の死をきっかけに表舞台から姿を消した栄伝亜夜。
楽器店勤務のサラリーマンで、コンクール年齢制限ギリギリの高島明石。
そして、養蜂家の父とともに各地を転々とし、ピアノすら持たない天才少年風間塵。

なんとまぁ個性的な顔ぶれ!という感じなんですが、基本的にみんな天才なんですよね。
唯一、明石だけが「凡人よりの天才」なんですが、それでもその技術力と言ったら凄いもので。


私も小さい頃からピアノを習っていたので、クラシックには馴染みがありますが、
その曲の持つ世界観を崩さずに、「自分らしさ」を出すのってすごく難しいことです…!

譜面通りに弾いたら、多数のコンテスタントの中で個性が埋没してしまう。
かといって好き勝手に弾いたら、曲を解釈していないと文句を言われる(* ̄▽ ̄*)
なんとシビアな世界なんでしょうか……。


活字から流れ出す音楽



この小説の凄いところは、恩田さんの表現方法の多彩さです。

読者は文字を追っているだけなのに、その音楽が、その世界観が伝わってくるんですよね。
知らない曲はYouTubeなんかで聴きながらだと、尚更この物語に浸れますよ〜。

4人はライバルのはずだけど、どこか同志に近い関係がとても心地良くて、
特にマー君とアーちゃんのやり取りは、ほのぼのとしていて緊張感ないです(笑)
自分のピアノに自信を持っているからこそ、他のコンテスタントの演奏も楽しめるのかな。


風間塵については、どこか人間離れした魅力的なキャラだったので、
またどこか違う作品で登場させてくれないかなーなんて思ってみたり。。。

調律師やステージマネージャーの仕事っぷりにも焦点を当てていて、
ピアノに興味のない人でも、色々な角度から楽しめる作品になっていると思います!!

恩田さんにしてはラストもすっきりしてるし(笑)おすすめの1冊です。


皆さんに、カザマ・ジンをお贈りする。文字通り、彼は『ギフト』である。恐らくは、天から我々への。
だが、勘違いしてはいけない。試されているのは彼ではなく、私であり、審査員の皆さんなのだ。(推薦状より)


個人的評価:★★★★★+
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4 Comment

苗坊  

こんばんは。
祝☆直木賞!ですね~^^
本当に嬉しいです!恩田さんにはずっと獲ってほしいと思っていたので。
タイミングバッチリでしたね!幸先良いですね。羨ましいです^m^
本を読んでいてここまで音楽を聴いているような感覚になれるとは!恩田さんの真骨頂だなと思いました。
それと同時に青春小説のような成長物語のような。いろんな想いが詰まった物語でしたねー。更に10年後くらいの彼らがどうなっているのか、見てみたいです^^

2018/10/27 (Sat) 17:35 | EDIT | REPLY |   

Cedie  

祝直木賞!です。
ななこさんの評価も☆5つに王冠あり。
まだ新年はじまったばかりなのに今年のベスト本に入りそうな勢いですね。
まだ読んでいないもののファンとしては当たり前のように気になっています。
そして六番目の小夜子から恩田作品読み続けているわたしにとっては本当におめでとうですよ!
天才少女として名を馳せながらも、母の死をきっかけに表舞台から姿を消したというところは「四月は君の嘘」の有馬 公生のようだ笑。

恩田さんの表現方法の多彩さで構成されている作品、ぜひ読みたいです。

2018/10/28 (Sun) 20:58 | EDIT | REPLY |   

ななこ  

苗坊さん、おはようございます!

>本当に嬉しいです!恩田さんにはずっと獲ってほしいと思っていたので。

そうですよね〜恩田さんなんて選考側にいてもおかしくないぐらいなのに><
大好きな作家さんが獲ってくれると、本当に嬉しいですね♪
クラシックとかピアノって、読む人が限られてくるのかなーと思っていましたが、
それでも直木賞!ますます恩田さんの知名度が上がりますね^^
苗坊さんが去年の1位に挙げていましたが、私も早くも今年の1位になりそうですヽ(^◇^*)/

>本を読んでいてここまで音楽を聴いているような感覚になれるとは!

いや〜恩田さんの表現のレパートリーすごいですよね(笑)
同じ曲なのにここまで違いを出せる!(しかも活字で!)
また恩田さんの新たな引き出しを見せてもらった気分になりました。

>更に10年後くらいの彼らがどうなっているのか、見てみたいです^^

10年後の彼らはどうなっているんでしょうね?
風間塵はなんかまた新しいこと始めていそうな気がしますが(笑)
マー君とあーちゃんは……(´∀`*)

2018/10/28 (Sun) 20:59 | EDIT | REPLY |   

ななこ  

Cedieさん、おはようございます!

>まだ新年はじまったばかりなのに今年のベスト本に入りそうな勢いですね。

はい、間違いなく今年のベスト本入り決定ですよぉ〜(* ̄▽ ̄*)
そして早くも1位候補…?(でもこれが今年の1冊目なんですよね。笑)
1冊目がこんな素晴らしい本から始められたというのは、本当に幸せなことです。

>そして六番目の小夜子から恩田作品読み続けているわたしにとっては本当におめでとうですよ!

昔からのファンは、とうとう!という気持ちもあって尚更嬉しいですよね(///∇//)
過去にノミネートされた時は、たまたま恩田さんっぽくない本だったりして、
初めて恩田さんを読む人がこの本は、ちょっとなぁと思う時もあったので(笑)
今回は恩田ファンも納得できる一冊だっただけに、とてもしっくりきた感じでした♪

>「四月は君の嘘」の有馬 公生

おぉ、そんなキャラがいるんですねΣ(・口・)
こっちも是非読みたいんだと思っていたんでした。。。
『蜜蜂と遠雷』読まれたら、Cedieさんの感想も是非聞かせてくださいね!

2018/10/28 (Sun) 21:00 | EDIT | REPLY |   

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