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2016.07.16 *Sat*

『エムブリヲ奇譚』山白朝子



エムブリヲ奇譚 (幽ブックス)

山白 朝子 メディアファクトリー 2012-03-02
売り上げランキング : 290438
by ヨメレバ


【内容情報】(「BOOK」データベースより)
和泉蝋庵の旅に出ては必ず道に迷う奇妙な道中記。旅本作者と仲間たち湯煙の向こうに現れるのは極楽の温泉かこの世の地獄か。
【目次】
エムブリヲ奇譚/ラピスラズリ幻想/湯煙事変/〆/あるはずのない橋/顔無し峠/地獄/櫛を拾ってはならぬ/「さあ、行こう」と少年が言った


山白朝子さんの『エムブリヲ奇譚』を読みましたきもち
ご存じの方も多いかと思いますが、乙一さんの別名義でございます。

乙一名義では、グロな話、切ない話……とにかく色々なジャンルを書かれていますが、
山白名義では、どこか幻想的な和風ホラーを書かれているという印象が強いです。
個人的にはこっちのほうが好きかもなーかお

さて、山本タカトさんのイラストが何とも妖しく麗しく。この本にピッタリですきもち
(ちなみに文庫版は、『東京喰種』の石田スイさんが担当されていますヨ)

エムブリヲ奇譚 (角川文庫)     ←こちらは文庫版

今でいう旅のガイドブックを作る仕事をしている和泉蠟庵は、歩くと必ず道に迷う奇妙な体質。
一本道でも迷子になるし、とにかく方向音痴というよりは"迷い体質"なんでしょう(笑)
蠟庵は女のように髪が長く、端正な顔立ちをした青年らしい。

そして、その荷物持ちをするのが、耳彦という博打好きの(ろくでもない)男。
この作品は、2人が旅をする上で出会う様々な不気味なお話を集めたものです。

ライン


不思議な話、懐かしさと悲しさを感じる話、背筋が寒くなるほど禍々しい話…などなど、
様々なジャンルを網羅した9つの短編が収められていますきもち

どれもハズレがなく面白かったのですが、中でも特に印象に残っているものは、

昔落ちてしまったはずの掛け橋が、死者とともに姿を現す『あるはずのない橋』
ある山賊の一家に食用として捕まってしまう、かなりグロ系の『地獄』
自分の周りに落ちている髪の毛が怖くなってしまう『櫛を拾ってはならぬ』

瑠璃の玉(ラピスラズリ)により、何度でも人生をやり直す女性の話『ラピスラズリ幻想』や、
死者の世界と繋がる不思議な温泉『湯煙事変』もすごく好みだったな。

ギョッとするような話が多かった分、ラストの『「さあ、行こう」と少年が言った』では、
少年時代の和泉蠟庵の事が描かれていて、「この時から迷い癖があったのか・・・(笑)」と、
何だか微笑ましい気持ちになって、本を閉じることができましたかお

とにかく、とても!!自分好みで、お気に入りの一冊になりました。
続編の『私のサイクロプス』も購入済みなので、読むのが楽しみです~かお

個人的評価:ほしほし

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tag : 山白朝子 

COMMENT

こんばんは。
山白さんの作品は怖いですがそれでももっと読みたいと思わせる作品ですよね~。
蠟庵先生と耳彦のコンビがとても良いです^^
私は「ラピスラズリ幻想」と「「さあ、行こう」と少年が言った」が好きです。
最後の作品なんてもうもどかしくてもどかしくて!!
「私のサイクロプス」も良いですよ~^^
by 苗坊 #-
2016/07/16(土) 21:29 [Edit
苗坊さんへ
苗坊さん、こんばんは!

>山白さんの作品は怖いですがそれでももっと読みたいと思わせる作品ですよね~。

遅ればせながら、ようやくレビュー書きましたヽ(*'0'*)ツ
いや~本当に!特に『地獄』あたりなんかは、結末も薄々予測できちゃうし、恐ろしいんだけど、
続きが気になってどんどん読んでしまうという、不思議な吸引力がありますね。。。

>私は「ラピスラズリ幻想」と「「さあ、行こう」と少年が言った」が好きです。

どちらも良いお話でしたね~♪
私もラストのお話は、なんだかほっこり心が温まりました。
蠟庵先生、こんな大事な時に何で迷っちゃうの!?と、本当にもどかしい…(=v=)笑

>「私のサイクロプス」も良いですよ~^^

きゃ~~こちらもすごく楽しみです!!!
山本タカトさんのイラストが、すごくこの幻想的な雰囲気に合っていて好きです。
どんな山白ワールドが待っているのかなぁ^^

*苗坊さん、TBありがとうございました!
by nanaco☆ #-
2016/07/17(日) 21:59 [Edit
乙一さん…
すごく気になっていた作家さんなのですが、
グロいという噂を聞いて怯んでいました。
作風もいろいろなんですね!

グロくなくて、ホラー色が強くないおすすめがもしあればぜひ教えていただきたいです♪
(名義はどれでも構いません^^)
by こゆりす #-
2016/07/21(木) 23:51 [Edit
こゆりすさんへ
こゆりすさん、おはようございます!

>乙一さん…
>すごく気になっていた作家さんなのですが、
>グロいという噂を聞いて怯んでいました。

そうなんですよ~
乙一さん、別名義も含めて色々な作品があるんですが、
これが同一人物の作品なの!?と思うほどに作風が違ったりするんですよねぇ(* ̄∇ ̄*)
ファンの間では、黒乙一だとか白乙一だとかで区別されているようです(笑)
素晴らしい作品も多いので、個人的には是非とも一度読んで頂きたい作家さんです♪

>グロくなくて、ホラー色が強くないおすすめがもしあればぜひ教えていただきたいです♪

何といってもオススメは『平面いぬ。』ですね!!
これは完全に白乙一で、切なく心に残る短編ばかりです。私も一番大好きな作品ヽ(*^^*)ノ
中でも『BLUE』という作品が、動き出すぬいぐるみのお話で、完璧に涙腺がやられました(笑)
こゆりすさんも是非読んでみてください!
by nanaco☆ #-
2016/07/24(日) 06:35 [Edit
『平面いぬ。』ですね!
早速読みたいリストに入れました^^
図書館で探してみようかな~。
たくさん作品があってどれから手をつけて良いかわからなかったので、
おすすめありがとうございました!
by こゆりす #-
2016/07/24(日) 12:44 [Edit
こゆりすさんへ
こゆりすさん、こんばんは!

>『平面いぬ。』ですね!
>早速読みたいリストに入れました^^
>図書館で探してみようかな~。

おぉっ早速読みたいリスト入り、ありがとうございます!
この作品はグロい描写もなく、切なく優しい物語ばかりなので心からオススメいたします♪
こゆりすさんの感想、楽しみに待っていますね~*^^*

そして覚悟ができた暁には、是非『エムブリヲ奇譚』をどうぞ……(* ̄∇ ̄*)イヒヒ
by nanaco☆ #-
2016/07/24(日) 20:25 [Edit

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基本的に評価は甘めかもです。
ストーリーはいまひとつでも、キャラが良ければ全て良し!雰囲気が良ければとりあえず許せる!みたいな所もあります(笑)

ちなみに5つ星に王冠マーク ほし が付いているものは永久保存版きもち

ほし もう最高っ!!
ほし 面白い☆
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ほし まぁまぁ良い
ほし 普通です。
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ほし 何も言えない

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◆2015年マイベスト3◆

百年法 (上) (角川文庫)

百年法 (下) (角川文庫)

1位 百年法
(山田宗樹)


不老不死が実現した世界で、100年後には強制安楽死させられてしまう。

自分ならどうするだろうか、と思わず考えてしまう近未来SF作品。近い未来本当にこんな事が起こりそう。

スピード感あり、とても面白い作品です。
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絶望名人カフカの人生論 (新潮文庫)

2位 絶望名人カフカの人生論
(カフカ/頭木弘樹・編訳)


フランツ・カフカといえば、
ある朝起きると、巨大な虫に変身していた『変身』などが有名ですが、 カフカ自身のネガティブさ加減には、思わず吹き出してしまうほどです・・・!(笑)

あまりにも自虐的でネガティブゆえ、自分の悩みなんかちっぽけに思えてしまう。
元気のない人にこそ、読んで欲しい一冊。



EPITAPH東京

3位 EPITAPH東京
(恩田陸)


エッセイ風の物語、自らを「吸血鬼」と名乗る男の追想、そして作中の戯曲。
・・・と、3つのパートに分かれて物語は進んでいきますが、正直相当のカオス状態(笑)

でも、シェイクスピアの「エピタフ」(墓碑銘)だったり、 なかば都市伝説的な平将門の首塚の話、動物交差点の話など、とにかく雑学が豊富。

何故か最後まで面白く読めてしまった一冊です。

★4位以下はこちら

◆2014年マイベスト3◆

ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)

1位 ハーモニー
(伊藤計劃)


もうとにかく面白くて、想像以上に読み易かった事に驚きでした!

戦争、疫病、、、この世の全ての悪を取り除き、完璧に管理された世界は、
ある一人の少女によって綻び始めます。

劇場アニメ化もされ話題になった作品。



深紅の碑文 (上) (ハヤカワSFシリーズJコレクション)

深紅の碑文 (下) (ハヤカワSFシリーズJコレクション)

2位 深紅の碑文
(上田早夕里)


第32回日本SF大賞を受賞した、
「華竜の宮」の続編です。

陸地の大部分が水没した未来。
地球規模の未曽有の大異変を前に、人類はどう対応するのか??

SFですが、決して遠い未来ではない世界の姿かもしれません。傑作です。



ウール 上 (角川文庫)

ウール 下 (角川文庫)

3位 WOOL
(ヒュー・ハウイー)


<サイロ三部作>の第一部目。

全ての生き物が死に絶え、荒廃した未来の世界。 生き残ったわずかな人間達は、地下144階建てのサイロで暮らしているという設定。

<清掃の刑>やらサイロの秘密やら、とにかく謎ばかりの展開で、夢中になって読みました。

★4位以下はこちら

◆2013年マイベスト3◆

金色機械

1位 金色機械
(恒川光太郎)


めちゃめちゃ好みのお話だったー!!

恒川さんといえば幻想的でちょっぴり怖い世界観が魅力なんだけど、
今回はSF・ファンタジーで味付けされた時代物。恒川さんの新境地です。

切なく悲しく、人間臭い恒川ワールドを是非堪能してみて下さい。



10月はたそがれの国 (創元SF文庫)

2位 10月はたそがれの国
(レイ・ブラッドベリ)


不気味・奇妙・不思議。
・・・と3拍子揃ったこの作品。

全体的にホラー色が強く、特に「群衆」「びっくり箱」は一度読んだら忘れられません。

読んでいるうちに、のめり込んでしまう事間違いなしの短編集です!



新選組 幕末の青嵐 (集英社文庫)

3位 新選組 幕末の青嵐
(木内昇)


これを読んだら、絶対新選組が好きになる!保証するよ(笑)

様々な隊士の視点から進んでいく物語。皆がカッコ良くて(沖田さんは可愛くて)素敵すぎる。
女性作家さんならではの繊細で、それでいて力強い描写が魅力的でした!

それにしても、土方さんの男前っぷりは異常(* ̄∇ ̄*)

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