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『カフカ ポケットマスターピース01』フランツ・カフカ

ななこ



【内容情報】(「BOOK」データベースより)
カフカの文学は、映像的であるという印象を与えながらも一つの映像に還元できないところに特色がある。『変身』のグレゴール・ザムザの姿も言語だけに可能なやり方で映像的なのであって、映像が先にあってそれを言語で説明しているわけではない。…読む度に違った映像が現れては消え、それが人によってそれぞれ違うところが面白いのである。この機会にぜひ新訳でカフカを再読して、頭の中の映画館を楽しんでほしい。

【目次】
変身/祈る男との会話/酔っぱらった男との会話/火夫/流刑地にて/ジャッカルとアラブ人/お父さんは心配なんだよ/雑種/こま/巣穴/歌姫ヨゼフィーネ、あるいは鼠族/訴訟/公文書選/書簡選


去年の10月、集英社より、
古典の傑作集「ポケットマスターピース」が創刊されました!
先日の講談社タイガといい今回の集英社といい、最近出版社頑張ってるなぁかお

なんで今古典?と思うかもしれないけど、今だからこそ古典なんですよね。
巷には沢山の文章が溢れてる。毒にも薬もならないような本も沢山あります。

でも、この忙しい現代社会で、どれだけ本を読む時間を捻出できるか?
残り自分の人生の中で、限られた冊数しか読めないのだから、
できる限り、「読んで良かった」と思える本に出会いたいですよね~きもち

その点古典は、世界中のあらゆる世代の人達の"お墨付き"。
だからこそ現代まで読み継がれているのですから、ハズレはない!

・・・という事は分かってはいても(笑)
やっぱり文章が固い印象があるので、私自身ハードルの高さは否めなくてかお
そんな中、素敵な装丁で、古典に新しい息を吹き込んでくれた集英社様に感謝きもち

ライン


さて、前置きが長くなりました。
「ポケットマスターピース」シリーズの第1巻は『カフカ』です。

ある朝起きたら、巨大な虫に変わっていたという『変身』は再読。
(ふりがなが"へんしん"ではなくて、"かわりみ"というのがまた良いですかお

一番印象的、というか衝撃的だったお話は『流刑地にて』という作品。
とある植民地の島を舞台に、公開処刑の装置の仕組みについて嬉々として説明する士官。
それを冷めた目で、半ば怖気づいた様子で眺める2人の旅行者。

そして今まさに処刑されようとしている一人の男・・・
全く思いもよらない方向へ物語が転がっていって、、、まさかの結末を迎えます。

また長編『訴訟』(審判というタイトルでも知られる)も凄まじいかお
何の罪かも分からない、本当に訳の分からないまま裁判を起こされた男の話。

カフカ作品は、よく不条理だというのを耳にしますが、
ラストに収められている解説を読むと、『訴訟』は色々な解釈の仕方がありそうで面白い!
それにしたって、酷い結末だなコレ(笑)

また、書簡選では、カフカのネガティブ節が炸裂していて、
婚約者フェリーツェに思わず同情してしまうほどです。かなり面倒くさい男だぞ、カフカかお
カフカのウザさが伝わってくる(褒めてますよ!)文章が、とっても楽しめました。

800ページを超える分厚さですが、読んで本当に良かった~かお

個人的評価:ほし

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Comments 2

There are no comments yet.
チルネコ  
こんばんわ^^

これは読みたいですねぇ。訳が多和田葉子さんというのがたまりませんね。文章も楽しめたと書いておられるので、良訳なのでしょう^^収録作は3作しか既読がないですが(苦笑)

一世紀前に書かれた作品が現代に残っているのは、仰る通りすこに何かしら優れたもにがあるからですよね。僕も古典は安心して読んじゃいます(笑)読むことによって作品の魅力を引き出してあげられてるかは疑問が残りますが( ; ゜Д゜)、楽しめればそれは一番かなと^^

2016/01/21 (Thu) 21:33 | EDIT | REPLY |   
nanaco☆  
チルネコさんへ

チルネコさん、こんばんは~♪

>これは読みたいですねぇ。訳が多和田葉子さんというのがたまりませんね。文章も楽しめたと書いておられるので、良訳なのでしょう^^収録作は3作しか既読がないですが(苦笑)

『変身』を読んで興味を持ち、『絶望名人カフカの人生論』を読んでカフカ自身が気になり…
このポケットマスターピースが出たのがその矢先の事だったので、迷わず購入です(笑)

かなり分厚い本ではありますが、面白かったです^^
多和田葉子さんの訳も、すごく自然で読みやすかったですよ!
どの短編・中編もとても"明るい"作品とは言えず、むしろ鬱々とした感じがあるのですが、
何故カフカのダークサイドに引き寄せられてしまうんでしょうねぇ(* ̄∇ ̄*)
『訴訟』は、ラストジェットコースターのような展開に思わず鳥肌が立ちました・・・

>一世紀前に書かれた作品が現代に残っているのは、仰る通りすこに何かしら優れたもにがあるからですよね。

そうなんですよね~!!
古典は安心して読めますし、何しろ「読んだ!」という達成感がありますね(笑)
私は、恥ずかしながら読んだ事のない古典がたっぷり^^;

この集英社のポケットマスターピースは、毎月1冊出版されるようなので、
この機会に古典を身近に感じられるようになったら良いなぁ、と思います♪

2016/01/21 (Thu) 22:59 | EDIT | REPLY |   

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