「天使」佐藤亜紀
天使
著者:佐藤亜紀
評価:
【内容情報】(「BOOK」データベースより)
第一次大戦前夜、天賦の「感覚」を持つジェルジュは、オーストリアの諜報活動を指揮する顧問官に拾われ、その配下となる。混迷の欧州で繰り広げられる、選ばれし者たちの闘いの結果は!? 堕天使たちのサイキック・ウォーズ。
先日の「天使のゲーム」に続き、今度は「天使」だなんて、、、
よっぽどの天使好きなのかと思われそうですが、全くの偶然です(笑)
佐藤亜紀さんの作品は、「バルタザールの遍歴」以来2冊目。
これが当時29歳だった佐藤さんのデビュー作か!と度胆を抜かれたのを覚えています。
今の私とほぼ同じ歳だよ……この才能の違いは何なのでしょう……
今回読んだ「天使」も、まるで翻訳本を読んでいるかのような格調高い文章。
硬質で一切隙がないように見えるのだけれど、匂い立つような色気があって。ウットリ。
文章も美しいが、登場人物も皆美しい。それだけで幸せな気分になれるのです
人の頭の中を覗いたり、思うがままに記憶を操れる"感覚"という超能力を持つ異能者達の物語。
主人公は、家族をなくした薄汚い少年ジェルジュ。
彼は"顧問官"に拾われ、やがて凄まじい能力を持つ美しい青年へと成長していきます
ジェルジュは"顧問官"から、生まれ持った強力な"感覚"を制御する方法を学び、
諜報員として活動するのですが、これがまた何とも華々しい。キミ、ホントに諜報員ですか??
まぁ美しいんだから仕方ないけど、よくまぁこんなにモテるわと呆れるほどの年上キラー(笑)
第一次大戦前夜の混沌とした時代、
水面下ではこんな異能者達の戦いがあったとしたら…と考えると面白いですね~
歴史の背景について一切の説明がないので、難解な部分もあります。
気軽に人にはオススメできないのですが、この独特の世界観に酔いしれる人もいるはず。
是非とも、美男美女を使って映像化して欲しい作品です!!
続編「雲雀」も読んでみます
◆こんな人にオススメ◆
超能力モノが好きな人
美男美女と聞けばスルーできない人
第一次世界大戦前後の歴史をある程度知ってる人
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