This Archive : 2009年05月

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2009.05.31 *Sun*

三津田信三「十三の呪 死相学探偵1」読了☆




【十三の呪 死相学探偵1】三津田信三rating_48.gif


幼少の頃から、人間に取り憑いた不吉な死の影が視える弦矢俊一郎。その能力を“売り”にして東京の神保町に構えた探偵事務所に、最初の依頼人がやってきた。アイドル顔負けの容姿をもつ紗綾香。IT系の青年社長に見初められるも、式の直前に婚約者が急死。彼の実家では、次々と怪異現象も起きているという。神妙な面持ちで語る彼女の露出した肌に、俊一郎は不気味な何かが蠢くのを視ていた。死相学探偵シリーズ第1弾。


ブログのお友達miwaさんから紹介していただきましたballoon_28.gif (miwaさん、いつもありがとで〜す♪) 

小さい頃から、人間に取り憑いた死の影が視えるという青年・弦矢俊一郎。
俊一郎の目には、<死>そのものが、体内に蠢く生き物に見えるから怖いのよね…balloon_125.gif

彼は、"死視"という能力を活かし、二十歳にして独立し探偵事務所を開くことになる。

初めての依頼人は、アイドル顔負けの容姿を持った女性・紗綾香。
婚約者は急死し、彼の実家では不可解な怪奇現象が次々と起こると言う。
俊一郎は、彼女の美しい肌の下に蠢く<死>の影が見え、調査に乗り出すことに。


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あらすじを読んで、なんとなく「心霊探偵八雲」シリーズを想像していたんですが、、、
八雲は「死者が視える」のに対し、俊一郎は「死相が視える」という違いがあるのね。
この違いは結構大きいかもしれない。。。

愛想が悪く、ぶっきらぼうで、人付き合いが苦手な所は八雲にそっくりですが、
俊一郎には、あえて"人と距離を置こう"としている節があるような気がしますねぇballoon_89.gif

いくら死を"視る""視ない"という切り替えができたって、
自分の大切な人に、"アレ"が視えてしまったら…とても冷静ではいられないだろうな。
幼い頃の出来事も、彼の人間不信にますます拍車を掛けているようです。


心霊系ではないので、想像していたほど怖さはありませんでしたが、
最初の背広男のエピソードは、思わず鳥肌が立ってしまいましたよぅ…笑


この作品、第2弾「四隅の魔」も出ているみたいですね!!

 近いうちにGETしてこよう〜♪ 


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2009.05.30 *Sat*

恩田陸「訪問者」読みました☆





【訪問者】恩田陸rating_48.gif


恩田陸が満を持して贈る長編ミステリー。三年前の冬の朝、実業家朝霞千沙子が謎に包まれた死を遂げた湖。千沙子に育てられた映画監督・峠昌彦の親友・井上は、カメラマンの長田とともに、湖を一望する古くて大きな家を訪ねた。嵐に閉ざされた屋敷、真相を追う昔語り、そして新たな訪問者…。


やっと出ましたねぇ、「訪問者」balloon_89.gif
2、3年前に刊行されるはずだったと思うんですが…道のりは長かったです。笑

やっぱり恩田さんといえば長編ミステリです。一気に引き込まれてしまいました!!


3年前、朝霞家の長女・千沙子が謎の不審死を遂げた、湖のある洋館。
孤児として引き取られ、千沙子に育てられた映画監督・峠昌彦もまた急死した。
井上は、親友である昌彦の遺言を持って、朝霞家一族が集まるこの洋館を訪ねた。

「父親が名乗り出たら、著作権継承者とする」という、何とも不可解な遺言。

昌彦は孤児ではなかったのか?この中に彼の父親がいるのか?
そして数日前館に届いた「訪問者に気をつけろ」という謎の警告文とは…?


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山奥の洋館、謎の目的のもとに集まった人々、そして殺人事件…

この設定はnanacoの苦手な「夏の名残りの薔薇」を思い起こさせて、若干緊張したのですが。
今回は良くも悪くも恩田作品特有の曖昧さはなく、きっちりと消化できました〜balloon_59.gif


嵐に閉ざされた屋敷、分断された山道…とくれば、当然殺人事件が起こるのよね。
次々と現れる訪問者と不気味な警告文には、どんな意味があるのか…。
一癖も二癖もある登場人物ばかりだから、誰が嘘を付いているのか最後まで分からないの。


「群盲象を撫でる(ぐんもうぞうをなでる)」という諺は、初めて知ったのですが、、、
これを映画のシナリオに絡めているのは、凄く巧いなぁと感心しましたballoon_34.gif

真相については、若干肩透かしを食らった感もありましたが…笑
それでもこの怪しい雰囲気と、疑心暗鬼による緊張感で最後まで一気に読ませてくれました。


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2009.05.29 *Fri*

心からの感謝を…


栗本薫さんの訃報を聞いてから、あまりにも胸が苦しくて何も手に付かない状態でした。

世界最長の小説「グイン・サーガ」は、nanacoにとてもとても大きな影響を与えました。

このシリーズに出合ったのはnanacoが中学1年の時。

夏休みに、ふと思い立って親の本棚からなんとなく読み始めたのがきっかけでした。
1巻を読み始めて、今まで感じたことのない興奮に心を震わせ、 (決して誇張ではないです) 
夏休み中家にこもりっきりで、夢中で読み耽りました。

今までちょこちょことしか本を読むことしかなかったnanacoが、
初めて「本の面白さ」を教えてもらったのが、このシリーズだったんです。

その当時は確か60巻ぐらいまで出ていたと記憶していますが、
中学時代の読書はほぼ「グイン・サーガ」で埋められていたといっても過言ではありません。

それからかれこれ10年以上でしょうか、、、
ずっとずっと「グイン・サーガ」のファンでした。毎回新刊が楽しみでした。

ちなみに1巻目が刊行されたのは、1983年。まだnanacoが生まれる前です。
リアルタイムで読んでいた方は、もっともっと思い入れが強いのかもしれませんね……

あまりにも壮大な世界、他のヒロイック・ファンタジーとは一線を画した面白さ。
今までも、そしてこれからも「グイン・サーガ」以上の作品は現れないでしょう、絶対に。
それだけは胸を張って断言できるくらい、今の自分を作ってくれたかけがえのない存在です。

アウラとは何?イシュトとリンダの関係は?スーティはどうなったの?
結局古代機械って何?今キタイはどうなってるの?シルヴィアは?
スカールとリギアは結ばれるの?ヨナは今何をしているの?ブランの任務はどうなった?

もう、考えれば考えるほどこの先の展開は謎に包まれています。
つい先日、やっと外伝1巻の「七人の魔導師」に繋がったと喜んでいたのに……。

最終巻「豹頭王の花嫁」を手にすることができなかったのが、残念でなりません。

既に人生の一部となっていた「グイン・サーガ」が未完で終わってしまったことが、
とても悲しいです。とても悔しいです。とても心残りです。

今はまだ心がざわついて、「グイン」の言葉を耳にする度、胸が痛くなってしまいます…。
とてもすぐには思い出にする事はできません。今は無理矢理心の奥底に押し込めておきます。
来年からは「新刊を待つ」事がなくなるのが、未だに信じられません。

でも、いつかゆっくりとグインの思い出に浸れるようになった時は…
また1巻から大事に大事に読み返してみようかと思います。


こんなに素晴しい作品を世に残して下さったことを、心から感謝しています。
今までも、これからも、ずっとずっと「グイン・サーガ」のファンです。


栗本さん、本当にありがとう。



ここ数日…あまりにも鬱々としてしまいました。
明日からは、少しだけ気を取り直していこうかと思います。 





2009.05.27 *Wed*

ショックです………


「グイン・サーガ」シリーズを書かれていた栗本薫さんが亡くなられました…。

もう、何と言ったら良いのか…何も言葉が出てきません。

26日午後7時、すい臓がんだったそうです。

やっとグインアニメも始まった矢先の事だったのに、ご本人はさぞ無念だったことでしょう。

世界最長の小説は未完のまま終わってしまいました。

未だに信じられない思いです。

今はただただご冥福をお祈りいたします。



2009.05.27 *Wed*

**第三の扉**(10)


連載10回目です〜balloon_34.gif
そういや、書き始めた当初は10回を予定してたんだけど、
話が脱線してる間に、終わらなくなっちゃいました…笑

アイル&シオン番外編の続きです。
びみょ〜〜な空気でゴメンナサイ。サラリと読んでくださいませ…笑


**第三の扉**(1)
**第三の扉**(2)
**第三の扉**(3)
**第三の扉**(4)
**第三の扉**(5)
**第三の扉**(6)
**第三の扉**(7)
**第三の扉**(8)
**第三の扉**(9)


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【Episode-2 アイル7歳 シオン7歳】


「あれ…?今、何か光らなかった?」アイルが不審気に湖を覗き込む。

透き通るような綺麗な水だが、底は見えない。相当な深さがあるようだ。
彼は、波一つない鏡のような水面に、恐る恐る手を触れた。



途端―

ぶわぁっと、湖底から星屑のように煌く光の球が、水中に広がった。
まるで生きているかのように動き回る、エメラルドグリーンの光の乱舞―。

水面下で光同士が衝突しては、キラキラした尾を残して跳ね返っていく。
恐ろしさは微塵も感じられず、この幻想的な光景にただただ目を見張るばかりだった。

アイルは"宝石箱をひっくり返したみたいだ…"と、柄にもない事をぼんやりと考える。




「これはね…死者の魂なんだよ。」

シオンがぽつりと呟き、アイルはハッと我に返った。


「この湖の底には、死んだ人達の魂が…殺された人も、病気だった人も…
 みんな光の球になって、沈んでいるんだよ」

アイルは、訥々と語り始めるシオンを、怪訝な表情で見つめ続きを待った。



「この湖の底は、第二の世界。人間の魂だけが集まった場所。
 それらの魂には個性がない。感情がない。誰のものかも分からない。
 でも、その中でも特に想いの強い魂だけが、第三の世界に行くことができるんだ」

「…第三の世界…?」

「そう、死者の国。この湖は、そこへ行く通過点みたいなものだよ。
 もちろん、死者の国へ行かずに永遠にここで彷徨っている魂がほとんどなんだけど…。」
 

まるで、何者かがシオンの口を借りて話しているように、大人びた口調だった。

シオンの藍色の瞳からは輝きがなくなり、物憂げな様子で湖を眺めていた。
ぼんやりと魅了されたように、キラキラと輝く光の球を目で追う。
そんなシオンの様子を見て、アイルは不意に言いようのない不安に駆られた。



「あ……!!ごめん、アイル。これ、全部本で読んだ事なんだ!本当かどうかは分からな…」


突然アイルは、ギュッとシオンの小さな身体を抱きしめた。


「シオン…どこにも…どこにも行かないでよ。
 俺が、もっと強くなって一生シオンの事を守るから。お願いだから、そばにいて…」

アイルの銀髪から水滴が滴り、シオンの頬を濡らす。
自分の背中に回された手が細かく震えているのは、気のせいだろうか。


ドキリとしてシオンは弟の顔を覗き込む。
まるで鏡を見ているかのように同じ顔。同じ銀色の髪。そして同じ藍色の瞳。
しかし、今その瞳には、困惑と不安が形になってうっすらと涙が滲んでいる。


シオンはたった今、心の中に芽生えた何とも言えない感情に気付かないふりをする。


「僕は…どこにもいかないよ。いつまでも、アイルのそばにいるから」
照れくさかったが、そっとアイルのまぶたに口付けする。僅かに塩辛い味がした。

アイルは見るからに安心した表情を浮かべて、顔を赤くしながら笑った。

「あはは…俺が弟みたいだよね。ごめんね、シオン。
 あっ、もう雨止んだかなー?そろそろ行こっか。腹減ったなー」


"いや、弟なんだけどね…。まぁ……いっか。"

シオンは、この小さな秘密を自分の心の中にしまっておくことにした。
いつか、自分がアイルをこの手で守れるぐらい強くなった時に、この事を明かそうと。


小さなポシェットの中から、草だんごを出してアイルに手渡す。

シオンは頼りになるなー!と、嬉しそうに草だんごを頬張る弟を見て小さく微笑む。
僕が、どんなことがあってもアイルの事を守るからね―。



* * * * * * * * *



鈍い痛みを伴う、甘く柔らかな幼い頃の記憶。
じんわりと感傷に浸りながらも、彼は薬草を手に握り玉座の間に急いでいた。

生まれてこのかた、ここまで必死になったのは初めてだった。
シオンは、周りから「優しい子ね」と言われていたが、自分ではそうは思っていなかった。


他人の事なんかどうでもいい。病気になろうが、勝手に死のうが関係ない。
誰かのために必死になるなんて、シオンの辞書にはなかった。無駄な労力だと思っていた。


表面上だけは穏やかな笑顔を張りつけ、心の中では相手を嘲笑っている。
一番軽蔑していた人間。一番なりたくなかった人間。
自分がそんな人間になりつつある事に気付き、しばしば自己嫌悪に陥っていたのだった。


"今頃になって……そのツケが回ってきたのかな…"


口がカラカラに渇き、汗と涙が頬を伝う。唇からは、僅かに血の味がした。
唇をきつく噛み締めていたせいだと気付く。


"僕が…僕が、アイルの事を一生守るって心に決めていたのに…!"


それが、事もあろうに命を奪おうとするなんて…。何が起こったのか未だに信じられなかった。


今や、目の前に玉座の間の扉がある。沢山の命が失われた呪われた部屋。
もはや、心の奥底に眠るくだらない感傷に浸っている暇なんかない。
ゴクリ…と唾を飲み込み、両手で勢い良く扉を開けた。



* * * * * * * * *



部屋は、無人だった。

城内に立ち込めていた濃い霧はいつの間にか晴れ、妖しい香りも既に消え去っている。


"遅かった……?"


ガクリと膝を付き、冷たい床に広がったまだ生暖かい血にそっと指を触れる。
アイルの身体は、忽然と玉座の間から消えてしまっていたのだ。
後には、見慣れたナイフだけが残されていた。



「アイル……」


塩辛いしずくが頬を伝って流れ落ち、黒い水たまりに混ざり合った。

どこからか、弟の笑い声が聞こえたような気がしたが、それも幻聴かもしれない。
先ほど力任せに毒花を抜いた時の猛毒が、もう身体中にまわってきたのだろうか…。
心なしか手足が痺れ、呼吸も苦しくなってきた事に気付く。


アイルは、死者の国へ行ったのだろうか。恋人に…リルに会えたのだろうか。
こんな時まで嫉妬をしてしまう自分が、どうしようもなく憎かった。胸が苦しかった。


「アイル……アイル……!!」


天窓から、優しく柔らかい月明かりが差し込み、シオンの青白い顔を照らしていた。



<つづく…>




2009.05.26 *Tue*

上田早夕里「火星ダーク・バラード」読みました〜♪




【火星ダーク・バラード】上田早夕里rating_50.gif


火星治安管理局の水島は、バディの神月璃奈とともに、凶悪犯ジョエル・タニを列車で護送中、奇妙な現象に巻き込まれ、意識を失った。その間にジョエルは逃亡、璃奈は射殺されていた。捜査当局にバディ殺害の疑いをかけられた水島は、個人捜査を開始するが、その矢先、アデリーンという名の少女と出会う。未来に生きる人間の愛と苦悩と切なさを描き切った、サスペンスフルな傑作長篇。第四回小松左京賞受賞作、大幅改稿して、待望の文庫化。


先日読んで、感動しまくった「魚舟・獣舟」
この作品に収められている「小鳥の墓」が「火星ダーク・バラード」の前日譚とのことで、
ずっと「火星…」が気になっていたのでした。上田さんのデビュー作だそうです!!


いやぁ〜すごい……これがデビュー作ですか。度肝を抜かれましたballoon_89.gif


未来の火星が舞台です。火星治安管理局の警官・水島と、相棒の璃奈。
彼らは女性ばかりを狙う凶悪犯ジョエル・タニを護送中、突然不可解な幻覚に襲われる。
気付くと璃奈は無残に殺され、ジョエルは逃走していた。

水島は同僚殺しの疑いをかけられ、孤立無援状態で個人捜査を始める。
そんな中出会ったのは、美しいブロンドの髪をした一人の少女アデリーン。
彼女は、遺伝子操作で人工的に作られた新人類"プログレッシヴ"だったが…。


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水島の、信念を貫いた生き様はとにかくカッコイイ!!
彼が、二回り近く歳が離れた少女に向ける不器用な優しさに、胸が熱くなりました…。
不条理だらけの世界に真っ向から対立し、一人立ち向かう水島は、まさに漢の中の漢。


この作品読了後、「小鳥の墓」を再読したんですが、
思っていた以上に沢山のリンクがあって、なんだか嬉しくなってしまいました〜balloon_59.gif

「小鳥の墓」で主人公だったエリート少年が、今回凶悪犯ジョエルとして登場しています。

実はジョエルの出番は随分と少ないのですが、何でしょうねこの存在感は…笑
端正な顔立ちをした殺人犯が珍しいせいもありますが、
彼には彼なりの信念があったからでしょう。とても歪んだ形ではあったけれど。。。


arrow_269.gif 以下、ネタバレなので反転しておきます arrow_269.gif
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何故ジョエルがあっけなくやられてしまったのか、最初は疑問に思ったのでした…。
いくら猟奇性の持ち主だとしても、水島を遠くから狙撃しなかったのは納得できなくて。
でも、「小鳥の墓」P291〜292を再読して合点がいきました。

「小鳥の墓」で描かれていた彼のティーンエイジャー時代から推察するに、、、
ジョエルは、自分を対等に認めてくれる人、そして殺してくれる人を待っていたのでしょう。
だから、昔縁があった警官の息子(水島)が自分の前に現れた時は嬉しかったはず。

自分には決して真似できない生き方をしていた水島親子に、
一種の歪んだ憧れのようなものを抱いていたのかな、という気がしました。

そう考えると、とても哀れな人間ですね…。



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未来の火星という設定だけに、SF的な要素もあちこちに散りばめられていました〜balloon_34.gif
でもそれ以上に、水島の苦悩とか、温かい心を求めもがき続けるアデリーンの、
人間的なドラマのほうに重きが置かれている印象でした。いやぁ、ホント良かったわ!!

ハードカバー版のほうは、文庫と大分話が違うみたいですね。
そう言われると、こちらも読まずにはいられないじゃない〜〜!!!笑


 ハードカバー版の表紙も良いよね〜♪ 


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2009.05.24 *Sun*

**第三の扉**(9)


若干間が空いてしまいましたが、連載9回目になりました!!
今回はちょこっと脱線して、アイルとシオンの幼い頃のお話です〜balloon_59.gif


**第三の扉**(1)
**第三の扉**(2)
**第三の扉**(3)
**第三の扉**(4)
**第三の扉**(5)
**第三の扉**(6)
**第三の扉**(7)
**第三の扉**(8)


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【Episode-1 アイル7歳 シオン7歳】

村は、久しぶりの激しいスコールに見舞われた。


シオンはいつものように大きな籠を手に持ち、村の近くで薬草を摘んでいたが、
空気の中に敏感に雨の匂いを感じ取ると、すぐさま家に走った。

彼が扉を閉めるや否や、バケツをひっくり返したように勢い良く雨が降り始める。



「危なかった……。」



様々な種類の薬草で一杯になった籠を自分の机に置き、一息ついていると、
母親のサリサが不安気な様子で部屋に入ってきた。


「あれ、シオン?アイルと一緒じゃなかったの?」

そういえばアイルの姿が見えないな、と思いながらゆるゆると首を横に振る。

「まさか……またあの"地底湖"とやらに行ってるんじゃ…」

「地底湖?」

「この間アイルが傷だらけで帰ってきたことがあったじゃない?
 あの時、アイルは"地底湖に行ってきた"とだけ言って、何も喋ってくれなかったのよ。」


あぁ…僕が傷の手当てしてあげた時だ。
アイルは傷口に薬をすりこまれる時、あまりの痛みにシオンを突き飛ばした。

シオンは、部屋の隅に置かれている木彫りの象に、恨みがましい目を向ける。
彼はアイルに突き飛ばされた拍子に、この象の鼻に頭をぶつけ意識を失いかけたのだ。
アイルとシオン二人分ほどもある巨大な象を一体どこから持ってきたのかは、永遠の謎だ。



悶々と何かを考えているシオンには目もくれず、サリサは部屋の中を行ったり来たりする。


「シオン!お願いだから、アイルのいそうな場所探してきてくれないかしら?」


ギョッとシオンは身構える。外は、相変わらずの篠つく雨で当分は止みそうにない。
牛もヤギも流される程の豪雨の中、外に出るなんていう酔狂な者はなかなかいないだろう。



「アイルはいつでも無理ばかりするのよ…。また傷だらけになってるんじゃないかしら。
 シオン、あなたはお兄ちゃんだし、しっかりしているんだからちょっと見てくるだけ。」

「…お、兄ちゃん…?」

「本当は私が行ってきたいんだけど、今家を空けるわけにはいかなくて…」
サリサは息子の困惑など気にも留めない様子だ。



「お母さんっ!!」

「…え…?」温厚な息子の突然の叫び声にビクッと身をすくめる。

「お兄ちゃんって?お兄ちゃんって、僕の事?アイルじゃなくて…?」
疑問符で頭を一杯にしながら、しどろもどろで母に問いかける。


「え?あぁ…お兄ちゃんはあなたなのよ、シオン。二人は勘違いしているみたいだけど。
 アイルがあまりにも頼りないあなたを守ろう守ろうとするから、
 きっと自分がお兄ちゃんだと勘違いしちゃってるのねー。」

のほほんとそんな事を口にするから、困った母親である。

「でも、実際はあなたの方がよほどしっかりしているわよね、シオン。」
そう言いながら、くしゃっと銀色の小さな頭を撫でる。


"そうか…本当は僕がお兄ちゃんだったんだ。アイルを守るのは僕のほうなんだ…"


「さ、探しに行ってくるよ!!」

傷に効く薬草を麻の布に包み、小さなポシェットに入れる。
竹筒に入った水と、身体を拭くための竹布、そして腹ごしらえ用の草だんごも忘れない。
どんなに慌てていても、急いでいても決して忘れ物をしないのはシオンの凄い所だ。


シオンには、アイルのいる"地底湖"に、ある程度見当はついていた。
何故なら、ベッドと箪笥の間以上に落ち着ける、シオンだけの秘密の場所だったからだ。



* * * * * * * * *



小さな足音に少年はビクリとし、刃渡の長い狩猟用の鋼のナイフを握り締める。
サッと緊張に身体を強張らせ、神経を研ぎ澄ます。

自分のもとに近づいてきた人物を認めると、彼は安心して身体の力を抜いた。


「アイル…やっぱりここにいたんだ」ハァ…と小さなため息をつく。


シオンの咎めるような口調に安堵の響きが含まれているのに気付き、頬を緩めた。
幼いながらもクッキリとした端正な顔立ち。今は照れくさそうな表情が浮かんでいる。



「シオン…?なんでここが分かったの?」



「…アイルの考えていることなら、何でも分かるよ。」ふわっと柔らかく微笑んで見せる。
ここが自分のお気に入りの場所であることは、口にしなかった。



村に隣接する、深く鬱蒼とした森。
村から20キロ程離れたハピネス城まで続いていると言われるが、それも定かではない。

この森には昔から死霊に取り憑かれた猪の言い伝えがあった。
猪の目を見ると、その場で目を焼かれて失明し、やがては死に至るという。
迷信深い村人達は、決してこの不気味な森に近づこうとはしなかったのだ。



シオンだって、猪は怖い。けれど、この森は野生の薬草の宝庫だ。
「猪の目を見なければ良いんだ…」と、彼は頻繁にこの森に出入りしていたのだった。

そして、ある雨の日。ぼんやりと霧に覆われた森の中で小さな洞窟を見つけた。
シダの葉に覆われた小さな小さな入口。どうやら下り坂になっているようだった。
暗く湿った空気の中、おそるおそる下っていくと、底には広大な地底湖が広がっていたのだ。


"この場所は…「神話と創造」の本に載っていた、地底湖…?
 ということは、この湖の底にあるものは…"

その日からシオンは、まるで憑かれたようにこの地底湖に通うようになったのだ。




アイルは水際にある小さな岩に、居心地悪そうにちょこんと腰かけていた。
暗い洞窟の中どこにも光源などないはずなのに、不思議と仄かな光を感じる。
どうやら湖の底で何か明かりになるものがあるようだ。シオンはアイルの隣に腰を下ろす。



「悪魔に取り憑かれた猪の話、覚えてる?」アイルが唐突に口を開く。

"悪魔…?あぁ、死霊のことか…"
シオンは瞬時に脳内変換しながら、相槌を打つ。


「あいつらがさ…"お前はちっこくて弱いから兵士にはなれない"って言うんだ。」

"あいつらって、村のデブ達のことかな…"涼しい顔で身も蓋もないことを考える。

シオンには、何故アイルが兵士なんていう野蛮な職業に就きたいのかが理解できなかった。
兵士は何もかも破壊するだけだ。人も、家畜も、村も。破壊は何も生み出さない。
野蛮な兵士になるのは、野蛮な人間だけだ、と冷めた見方を持っていたのだった。


ふと、死霊に取り憑かれた猪と兵士がどう関係があるのか疑問に思ったが、
アイルのすり傷だらけの顔を見て合点がいった。


ポシェットから、独自に調合した傷薬を取り出しながらさりげなく尋ねる。
「それで…アイルは、その子達に言われたことが悔しかったから、猪を倒そうとしたの?」

負けず嫌いのアイルになら、いかにもありそうな事だ。
村で恐れられている死霊憑きの猪を倒して、強さを証明したいのだろうと思った。
だが―アイルは予想に反してこう言った。


「あいつらに言われた事はどうでも良いんだ…。言い伝えだって信じてない。
 ただ、自分がたかが猪1頭さえ倒せないほど弱いのか、確かめたかったんだよ。
 猪はいた。でも…悪魔じゃなかったみたいだ。俺、無事だもん。」


カッと、怒りで顔が火照るのを感じる。
「…アイル、毎回毎回傷の手当てをしなきゃいけない僕の事も考えてよ!」



自ら危険に飛び込んでいくアイルの姿は、幼心にもあまりにも刹那的に見えた。
アイルの事が心配だ。自分がアイルの事を守らなくちゃいけない、お兄ちゃんなんだから。
心配なのに…ただそれだけを伝えたいのに、生意気な言葉しか出てこなくて泣きそうになる。

再び口を開きかけると、アイルがそれを遮るように小さく呟いた。


「俺は……もっともっと強くなって、シオンを守りたいんだよ…。
 こんなんじゃダメだ。いつまでたっても強くなれないよ。」


アイルは泣き笑いするような表情を浮かべ、シオンの藍色の瞳を見つめる。
シオンは突然の告白に困惑して、弟の顔に傷薬をすりこむ手を止めた。二人の視線が重なる。


その時、透き通った湖の底の方で、ポワッと青白い微かな光がともった。




<つづく…>




2009.05.23 *Sat*

6月新刊*購入予定本*


6月に発売される新刊で、購入予定の本を書き出してみました〜balloon_34.gif

【文庫】

10日  「グイン・サーガ127 遠いうねり」(栗本薫)
25日  「ペギー・スー8 赤いジャングルと秘密の学校」(セルジュ・ブリュソロ)
25日  「心霊探偵八雲5 つながる想い」(神永学)
27日  「風が強く吹いている」(三浦しをん)
27日  「きつねのはなし」(森見登美彦)
27日  「FLESH&BLOOD13」(松岡なつき)
29日  「レインツリーの国」(有川浩)


【漫画】

4日   「ONE PIECE54」(尾田栄一郎)
4日   「バクマン。3」(小畑健)
22日  「戦國ストレイズ4」(七海慎吾)
27日  「隠の王11」(鎌谷悠希)
27日  「黒執事7」(枢やな)



文庫で、気になるけど購入を迷っているのは、、、

10日  「モノレールねこ」(加納朋子)
26日  「終末のフール」(伊坂幸太郎)



気付かれたかもしれませんが、カテゴリーに「新刊*購入予定本*」を追加してみました!!
とりあえず、毎月自分の覚書用に残しておきたいと思います〜balloon_133.gif

紙に書いておくのも面倒だし、かといって頭で覚えてもすぐ忘れるし……。
こうやって脳が衰えていくのね…笑  悲しいのぅ。




2009.05.22 *Fri*

松岡なつき「FLESH&BLOOD(1)」読みました♪




【FLESH&BLOOD(1)】松岡なつきrating_49.gif

イギリス海賊の英雄キャプテン・ドレイク―彼に憧れる高校生の海斗は、夏休みを利用して、海賊巡りの旅を計画。ところがドレイクゆかりの地プリマスで、海斗はなんと、次元の壁に飲み込まれ、大航海時代へタイムスリップ!!ドレイクの信頼も厚い、海賊船の船長ジェフリーに助けられ…!?エリザベス女王率いる海賊達と、スペイン無敵艦隊がくり広げる海洋ラブ・ロマン。


いやぁ〜この作品、すごく面白いですballoon_59.gif

タイムスリップ物…しかもその先は大航海時代のイギリス…そして美形揃い…。
もう、これは"美青年同盟"宣伝部長のnanacoとしてはイチオシしないわけにいきません!!

美青年同盟.gif

真っ赤に染めた髪と、女の子のように整った顔立ちが特徴の海斗(かいと)。

彼は友人・和哉とともに、イギリスのプリマスを旅行中、
"ホーの丘"で16世紀へのトンネルを見つけ、突然何らかの力により引きずり込まれてしまう。
海斗がタイムスリップした先は、キャプテン・ドレイクが活躍する大航海時代だった…。


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海斗は16世紀のイギリスで、美貌のジェフリー船長率いる海賊船に拾われるんですが、、、
海斗の可愛さからジェフリーのカッコ良さ、ビセンテの謎めいた美貌まで、全てが好みです!!

現代→過去へのタイムスリップ物で、いつもイライラさせられるのが、
主人公の語学力とその国の歴史に関する知識力の弱さ。 (もっと勉強しろと言いたくなる。笑) 

その点海斗は育った家庭環境もあるからか、英語は堪能、大航海時代に関する知識も深くて。
機転も利くし、持ち前の性格の明るさもあってか、かな〜り好印象ですねぇ。
顔のわりに度胸もあるし、さすが世界的企業支社長の息子…というところでしょうかballoon_34.gif

ジェフリーに気に入られ、キャビンボーイとして働く事になった海斗。
未来を知っている彼が、イギリスとスペインの海戦にどう関わることになるのか楽しみ〜balloon_123.gif

ところで、、、ジェフリー船長は非の打ち所のない美男子ですが、
個人的にはスペイン側のビセンテのほうが好みなのよね。黒髪だし…(笑)


 ★この作品、BLっぽい雰囲気なので、苦手な人は苦手かもです…。でも是非読んでいただきたい。笑 


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2009.05.21 *Thu*

「七つの死者の囁き」読みました〜☆




【七つの死者の囁き】アンソロジーrating_48.gif

死者はそこにいる。生きている私たちの記憶の中に、夢の中に、そしてすぐ背後に。私たちを見つめ、語りかけ、時に狙っている。ひそやかで絶え間ない、死者たちの攻勢―。少女の幽霊は窓辺に立ち、死んだ恋人からのメールが届く。自殺した女の呪詛が響き、亡くなった男は秘密を打ち明け、死霊の化身が地底から出現する。怖恐と憂愁を纏った七つの死者たちの物語。文庫オリジナル。


ブログのお友達クラスタンさんから紹介していただきましたballoon_59.gif (クラスタンさん、ありがとうございます♪) 

7人の作家による「死者」をテーマにしたアンソロジーです。
おどろおどろしい作品集を想像していましたが、どちらかというとホラーファンタジーですね。
幻想的でしみじみとした味わいのある作品が多くて、とても面白かったです〜balloon_85.gif


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nanaco的に一番好みだったのは道尾秀介さんの「流れ星のつくり方」

旅行先、凛が夜の海辺で出会った一人の少年。
彼はある夫婦の殺人事件の話を持ち出し、犯人の逃走経路を「当ててみて」と言う。
凛は、少年と会話するうちにその事件の真相に気付くが…。

切ない。あまりに切ないです。。。
少年が、何故簡単に流れ星を作ることができたのか。胸が苦しくなりますね…。
「星の王子さま」を引用したのも、この作品にピッタリでとても良かったと思います。



恒川光太郎さんの「夕闇地蔵」も期待を裏切らない作品でした!!

普通の人とは違う物の見え方をする少年。
彼には、見るもの全てがギラギラとした金色の炎のように見えてしまう。
彼は、真夜中友人の不審な動きに目を留め、そっと後をつけていくが…。

あぁ、、、やっぱり恒川さんの書く作品って、胸がギュッと締め付けられる。
懐かしさを感じる純和風な世界と、異世界が隣り合わせになっているような感じで。


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半分ほどは初めて読む作家さんだったのですが、、、
アンソロジーって良いですねぇ。新しい作家さんの開拓になりますから〜balloon_123.gif

あらすじだけ読むと、かな〜り怖い作品のように思えますけど……(笑)
どちらかというとファンタジー好きの人に、是非読んでいただきたい作品です!!


★余談ですが、、、
今回でカテゴリーの「BOOKレビュー」が、300レビュー目になりました!!
なんだかキリが良い数字で嬉しいです(笑)


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2009.05.20 *Wed*

今邑彩「いつもの朝に」読みました〜☆




【いつもの朝に(上)(下)】今邑彩rating_50.gif

成績優秀でスポーツマン、中学でミラクルボーイと呼ばれる桐人。そんな兄とは正反対で勉強が苦手の弟・優太。三年前に最愛の父を事故で失い、画家の母・沙羅と三人暮らし。ある日、優太は、父の形見のぬいぐるみ“ユータン”の中から、手紙を見つける。そこには、父から優太への謎のメッセージが書かれていた。優太は、父の言葉に従い行動を起こすが……。家族の愛と絆をミステリアスに描く感動巨編。


久しぶりの今邑作品です〜balloon_34.gif
文庫化されたとはいえ上下巻だし……と、少しだけ躊躇していたんですが、
表紙のクマさんの訴えかけるような瞳に負け、とうとう購入してしまいました(笑)

でも、読んで良かった!! 本当に、素晴しい作品でしたballoon_123.gif
今邑さん=ホラー作家という印象が強いんですが、この作品はちょっと毛色が違います。


容姿端麗で頭脳明晰、スポーツマンで誰からも好かれる兄・桐人。
成績も顔もパッとせず、チビで、頭も悪く、良い所が一つもない弟・優太。
とても同じ両親から生まれたとは思えない、まるでオセロのように正反対の兄弟。

何をやらせてもそつなくこなす兄に、優太はコンプレックスを抱いていたが、
ある日、優太のお気に入りのクマのぬいぐるみ"ユータン"から、1枚の手紙を発見する。
その手紙の中には、死んだ父から優太に宛てた謎のメッセージが残されていて…。


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いやぁ〜、この本続きが気になって気になって……上下巻、あっという間に読了です。

ぬいぐるみに隠されていた謎の手紙に従い、自分の出生を解き明かそうとする優太。
完璧な両親と兄の中で、自分だけがあまりにも異質…。その気持ちが痛いほど伝わりますballoon_89.gif

でも、それだけでは終わらないのよね。
兄弟の出生の秘密に、過去の牧師一家殺人事件が深く結びついてきます。
善良で近所からも評判の良かった牧師一家は、何故一人の少年により惨殺されたのか??

実は、上巻の中盤くらいで先は読めちゃうんですよ〜balloon_145.gif
それでもラストまで怒涛の勢いで読み進めたのは、今邑さんの筆力によるものでしょうねぇ。

読了後、あまりに胸が一杯で、しばらく魂が抜けたように呆然となってしまいました。
でもそれは決して切なさとかやりきれなさからくるものではなくって、、、
"完全燃焼した!!" という充実感からくるものみたいです…(笑)

 ★ よく、「ベタな展開」と評されているのを目にしますが、、、ベタでここまで読ませるのは流石だと思います。笑 


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2009.05.19 *Tue*

栗原ちひろ「オペラ・カンタンテ」読みました♪





【オペラ・カンタンテ 静寂の歌い手】栗原ちひろrating_48.gif


人生は舞台だ―死に至る病を負った、薬師カナギの旅は続く。謎の詩人と、魔導師の少女ミリアンを道連れに、不死を、永遠を求める旅は続く。私怨から彼らを追う人々を巻き込み、物語は「不死の法を得た魔導師」の城へ。そこに待ち受けるのは、命を懸けた勝負と、詩人の正体…。歌い手よ、かくして第二の幕が上がる!


「オペラ」シリーズ2作目です〜balloon_34.gif
THORES柴本さんの、相変わらずの美麗イラストにウットリしてしまいますねぇ。


今回は、謎の詩人ソラのお話。 (白い髪の美貌青年のほうです。笑) 

前作「オペラ・カンタンテ」でも、この青年は謎。とにかく謎だらけだったんですが。
無駄に多い知識、この世のものとは思われない美貌、そして決して明かそうとしない過去。
少しずつ……本当に少しずつですが、彼の素性が明らかになってきました。

不死の命を求め、500年生きているという魔導師カエキリアのもとへ向かうカナギ達。
降り止まない雨と、魔導師達の張り詰めたような陰鬱な空気。

「不死の法」を得たというカエキリアとは一体何者なのか??
そして、何故カナギ達の前に姿を現さないのか…??


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結果……ますます、この世界の謎とソラの謎が深まるばかりでしたballoon_145.gif

ソラに関しては徐々に正体が分かってきたものの、この世界とどう結びついているのか…balloon_89.gif
ま、良いんですけどね。美青年ってのはおしなべて謎が多いものですから。


ちなみに、この詩人…とんでもない詐欺師です。クセモノです。
あの巧みな話術と、神々しささえ感じられる美貌は、人を信頼させちゃうんでしょうか。

前作まであまりキャラが掴めなかった、美少女ミリアン。
カナギとソラに影響されてきたのか、少しずつ感情を表に出すようになってきましたね。
それでも、問答無用で短剣を投げつけるところは、さすが元暗殺集団といったところか…。



 「オペラ・エテルニタ」


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2009.05.18 *Mon*

**第三の扉**(8)


連載八回目です〜balloon_59.gif
今回はシオン編。ゴメンナサイ、シオンの暴走が止まりません……(笑)
彼の過去、暗い瞳の理由が明らかになります。


**第三の扉**(1)
**第三の扉**(2)
**第三の扉**(3)
**第三の扉**(4)
**第三の扉**(5)
**第三の扉**(6)
**第三の扉**(7)


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「どうして……どうしてあんなことを……!!」


シオンは子供のように泣きじゃくりながら、必死に傷に即効性のある薬草を探していた。


あの、奇妙な没薬の香りのせいとしか思えない。
彼には、アイルを刺す気なんて全くなかった。過去の事を責める気さえ毛頭なかったのだ。

シオンがたった一人でこのハピネス城に来た理由はひとつ。
もちろん、第三の扉の言い伝えを信じて、死者に会いに来たのだった。
だが、アイルが考えていたように、リルへの愛しさからこの場所へ来たのではなかった。


"ただ、リルに……これを渡したかったんだ…"


シオンは汗ばんだ手の中にある、硬い彫刻を握り締める。
ゴツゴツとした手触り。アイルからリルへの、最初で最後の贈りもの。

アイルが、毎日毎日あの場所でコソコソと何かを彫っていたのは、知っていた。
そして、それがあのほっそりとした少女への贈りものであることも…。



"自分が、リルに求婚さえしなければ…。もっと、アイルと腹を割って話をしていれば…。
 アイルに……あのナイフをあげなければ…。"



いくつもの仮定と後悔ばかりがグルグルと頭の中を駆け巡る。
今更そんな事を考えても過去は変えられない。分かっているのに、考えずにはいられない。


"僕が……二人の人生を壊してしまった…"

その事がずっと心にわだかまり、シオンの瞳に暗い影を落としていた。


なんとかして、リルに心から謝りたい。二人の幸せを台無しにしてしまったことを。
そして、せめて…この彫刻を、アイルが贈るはずだったものを、手渡ししたい。
単なる自己満足だという事は分かっていたが、それほどまでに彼の心は追い詰められていた。



もし―もし願いが叶うならば、アイルとリルをもう一度元の関係に……。
リルが生き返るならば、自分の命を犠牲にすることさえ厭わない。そう考えていた。


シオンは父亡き後若くして村長となり、村人達の期待を一身に引き受けてきた。

身を粉にして村を支えてきたつもりだったが、誰からも愛情を受け取ることはなかった。
ただ、皆"村長"という地位に一目置いているだけだ。そう、アイルを除いては―。



* * * * * * * * *



「あれ、シオン…またこんなとこで本読んでんの?」

ドカドカと部屋に入ってきたアイルが、思わず苦笑いを浮かべる。


アイルとシオンのベッドと、衣装箪笥の隙間の小さな空間。
部屋の入口からは死角になっている、シオンだけの定位置だった。
父はいつも気付かずに通り過ぎたが、アイルだけはこの場所にシオンがいる事を知っていた。



「お勉強もほどほどにしろよー。太陽の光に当たらないと、弱っちぃ大人になるぞ。
 そうだ、午後から二人で鹿でも狩りにいくか!!」


まぁ、お前は狩るよりも描きたいって言うんだろうけど…と、
優しい目で自分を見下ろし、くしゃくしゃと銀色の髪をかき回す。


シオンは昔から人の視線が怖かった。
表面上は笑みを浮かべてはいても、その心の中までは見えないからだ。

彼は、人々の心の中にある闇の部分に、異常なほどの恐怖を感じていた。
まるで、狡猾な蛇がとぐろを巻き、自分の失態を今か今かと待っているような……。

だからこそ、誰からも軽んじられる事のないよう、陰で人一倍努力を重ねた。


でも―

アイルは、人の視線なんて全く気にしない。誰からどう思われようと関係ない。
何事に対しても鷹揚に構え、小さな事でクヨクヨ悩まないアイルが羨ましかった。
昔から身体が弱く、専ら書物や植物図鑑が友達だった彼には、太陽のような存在だった。


"アイルを…独り占めできたら…"


そんな歪んだ愛情を胸に抱き始めたのは、いつからだっただろう。

活発なアイルと、グリーンの瞳をしたリルは、彼の目から見ても似合いのカップルだった。
いつも彼はこっそりと二人の後をつけては、陰から覗いているのだった。



そして15歳の満月の晩―。
後ろめたさを感じつつも二人の後をつけていた彼は、ある現場を目撃する。


あの草むらでアイルが少女を押し倒し、優しく口づけしている姿を。


ぼんやりと月明かりに浮かび上がったアイルの横顔は、彫刻のように美しかった。
彼の中で、生まれて初めて真っ黒な嫉妬の炎が生まれた。



"こんな感情はおかしい、僕達は兄弟なんだ…!"
そう必死に自分に言い聞かせても、彼の中でアイルの存在はどんどん大きくなっていった。



その後すぐに、彼は自分が次期村長になること、そして許嫁の存在を知った。
父は、片方の息子の愛情が誰に向いているかを知って、あえて許嫁を与えようとしたのだ。

皮肉にも、その女性とは…彼の愛する人の、想い人だった。


* * * * * * * * *


そして16歳の誕生日―。


「あなたは…、僕の、次期村長の……許嫁なんですよ?
 明日、皆の前で伝えることになります。勿論、その事は知っていたでしょう?」



「いい…なずけ?し、知らな……。私は…アイルと……」


"アイルの……アイルの名を気安く呼ぶな…!!" カッと、嫉妬の炎が燃え上がる。



「アイルは…兄さんは村長の器ではないんです。兄さんでは、いずれ村を潰してしまう。
 あなたは僕の妻になるんです。僕には…僕には、あなたが必要なんです。」


この少女に対しては、全く愛情の欠片もなかった。
もちろん彼女の事は大好きだったが、アイルに対する愛情とは大きく異なっていた。

ただ、村長である父の命令と、"もしかしたらアイルの事を忘れられるかもしれない…"
そんなほろ苦い感情から、半ば諦観して彼女に求婚したのだった。


何度注意しても彼女が大声を出すので、つい壁に押し付け唇を塞いでしまったが、
彼の中には何の感情も湧いてこなかった。 ただ、胸が苦しかった。





悲しい記憶の渦に飲み込まれそうになりながらも、彼は目当ての薬草を見つけた。
猛毒のあるトゲにも構わず、真っ赤な花を土から勢いよく抜き、その根をもぎ取る。

この粘着のある根の部分には消炎効果があり、すり潰せばすぐに止血できるはずだ。

「これを………これを、早くアイルに!!」



<つづく…>




2009.05.17 *Sun*

「活字倶楽部」2009春号〜♪


 楽天ブックスさんでは既に売り切れでした… 



愛読している「活字倶楽部」2009年春号です〜balloon_28.gif

今回は、明治・大正・昭和初期を舞台にした作品の特集です。
やっぱりこのあたりの小説は、どうも古めかしい雰囲気が馴染めないのよね。
紹介されている中で読んだことがあるのは「ねじの回転」「蒲生邸事件」「東亰異聞」くらい。

   


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それと、松岡なつきさんの「FLESH&BLOOD」特集もありました〜balloon_59.gif
1巻だけ読んだんですが、これすごい面白いです。 (そのうちレビュー書きます…) 

高校生の海斗が、イギリス旅行中16世紀のイングランドにタイムスリップ。
ジェフリー船長率いる海賊船に拾われちゃうっていうお話です。

エリザベス女王はもとより、フランシス・ドレイクやウォルシンガムなど、
歴史上、実在した人物達が海斗と関わってくるのがたまらなく面白い!!
BLっぽいので読む人を選びそうですが……意外にもかな〜り骨太なファンタジーです。

 現在12巻まで出てます。この表紙、ヤバイ…かっこいい。笑 


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他にも読みたい本がいっぱいありました。
自分への覚書のためにも、いずれ読む予定の本を載せておきます。。。

    
   

「楽園まで」はmiwaさんに、「ハーモニー」は日向永遠さんに紹介していただきましたね!!
この2冊、特に面白そうなので必ず近いうちに読みたいと思いま〜すballoon_75.gif

ところで、、、鈴木光司さんの「エッジ」の装丁なんですが。
「新世界より」に、雰囲気似てません??(笑)





2009.05.16 *Sat*

西澤保彦「七回死んだ男」読みました♪


七回死んだ男.jpg

【七回死んだ男】西澤保彦rating_48.gif

どうしても殺人が防げない!?不思議な時間の「反復落し穴」で、甦る度に、また殺されてしまう渕上零治郎老人―。「落し穴」を唯一人認識できる孫の久太郎少年は、祖父を救うためにあらゆる手を尽くす。孤軍奮闘の末、少年探偵が思いついた解決策とは。


以前読んだ「神のロジック 人間のマジック」が好みだったので、久々に西澤作品です。
こちらもやっぱりSFを軸にしたミステリで、とっても面白かったです〜balloon_28.gif

この作品の根底にあるのは、同じ1日を何度も繰り返す「反復落とし穴」
主人公の久太郎少年は、生まれつきこの特異な体質を持っているという設定です。

ちなみに、"能力"ではなく"体質"というところがポイント。
久太郎の意思とは全く関係なく、ある日突然「反復落とし穴」に陥ってしまうの。
その現象に嵌ったら、嫌でも9日間キッチリ同じ日を繰り返すことになる。そしてまた日常へ。


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久太郎の親戚が一同に会する元旦。
そこでは資産家の祖父が、孫達の誰を自分の後釜に据えようかという所で事件は起こる。
祖父には毎年、自分の後を継がせる孫の名前を書いた遺書を残す、という習慣があって。

今年も例年通り、遺書をしたためようとしていた渕上零治郎老人は、何者かによって殺される。

偶然にも、タイミング良く「反復落とし穴」に陥った久太郎は、
祖父を殺した犯人を見つけるべく、そして祖父の命を救うべく奮闘する、というお話。



* * * * * * * * * * * * * * * *


基本的に、登場人物達は前日と同じ言動を取るのですが、
久太郎の行動次第で、どんどん歯車が狂っていき、前日とは全く違う1日になるはず。。。
……なのに、どうしても祖父は殺されてしまう。何故?犯人は誰…?

ミステリにSF要素を持ち込むのは、フェアじゃないという気もするんですが、、、balloon_145.gif
でもこの作品は、ちゃんと読者を納得させるだけの解答が用意されています!!
最後の最後に、図できっちりと説明してくれたのが嬉しいですねぇ。

でもね、どうしても登場人物誰一人好きになれないのよね…(笑)
財産を賭けた子供&孫達のギラギラっぷりというか、馬鹿っぷりがねぇ〜balloon_89.gif

まぁ、登場人物の浅ましさはともかく、この突飛な設定については絶賛モノですね!!!


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2009.05.15 *Fri*

**第三の扉**(7)


連載七回目になりました!!
いつも読んでくださる皆さん、本当に感謝感謝です〜balloon_75.gif

さてさて、続きを書いたのでUPしたいと思います。
アイルは、とうとう第三の扉を開けてしまいましたが、、、


**第三の扉**(1)
**第三の扉**(2)
**第三の扉**(3)
**第三の扉**(4)
**第三の扉**(5)
**第三の扉**(6)



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幼い頃から慣れ親しんできた、柔らかい緑の匂いがした。

穏やかなせせらぎの音と同時に、ぶぅん…と小さな蜂の羽音が耳元で聞こえてくる。
馴染みの低木が、今自分の顔に薄く影を落としている。



"あぁ…俺の場所だ。秘密の場所…。"
暖かい日差しが降り注ぐ中、うつらうつらと考える。



ガバッと、アイルは身を起こした。
草が擦れて、ふわりと新緑の青臭い匂いが立ち上る。
小鳥達が彼の周りにひょこひょこと寄ってきて、可愛らしくさえずっている。



"そうだ、俺はさっき……第三の扉を開けたんだよな。瀕死の状態で…"

先ほど目の前にあったゆれゆらと波打つような白い扉は、跡形もなくなっていた。
あたりは、ただ緑色の草むらが広がるばかりだ。遠くで、子供達のはしゃぐような声が聞こえる。



ギクリ、として彼は自分の腹を見下ろした。清潔そうな白いシャツには一点の染みもない。

震える手で、1つ1つ、丁寧にボタンを外していく。
ない―。指先で、腹から胸まで詳細に自分の身体を確かめたが、かすり傷1つなかった。


"俺は…、俺は死んだのか?ここは……死者の国か?
 それにしては身体の感触も……妙にリアルじゃないか?"




「な〜にしてんのよ。そんなに自分の美しい身体が見たいわけ?」



笑いを噛み殺したようないたずらっぽい声と、懐かしい柑橘系の香り…。
ドキリと心臓が跳ね上がる。鼻の奥がつぅん、と熱くなり、彼は恐る恐る後ろを振り向いた。


逆光の中に、白いワンピースを着たほっそりとした少女が立っていた。
腰までの栗色の髪は、陽光を浴びながら春の暖かな風にサラサラとなびいている。



「リル!!!」



ニヤニヤと笑いを浮かべたグリーンの瞳が、驚きに目を見張るのも時間の問題だった。
あっという間に彼女の小さな身体を草むらに押し倒し、全身にキスの嵐を浴びせたからだ。


「あぁ…リル、リル、リル!!!会いたかった…!!」

オレンジのような懐かしく爽やかな香りを、胸いっぱいに吸い込む。
指通りの良いサラリとした髪、シルクのように滑らかな肌の感触……本当に、リルだ……。


リルは耳まで真っ赤になって、渾身の力を込めてアイルを突き飛ばした。



「ちょ、ちょ、ちょっとアイル!! あ、あなたはいつもそうやって…!!
 そういうのは16歳になるまでまつ約束でしょ?!
 あと、た、たった1日、待つこともできないわけ?!」

冷静なリルには珍しく、しどろもどろになりながら叫んでいる。


「16歳…?あと1日…?」
アイルは突き飛ばされた時に木の幹にぶつけた背中をさすりながら、ぼんやりした顔で呟いた。


「あなた、大丈夫?明日はあなたの16歳の誕生日でしょ。
 村長が…あなたのお父様が、重大発表があるって言ってたんだけど…なにかしらね。」



俺とシオンの誕生日…。……あの忌まわしい事件があった日だ。



* * * * * * * * *



ここは…死者の国……ではなかったのか?


現に、7年前に死んだはずのリルが、ここにいる。父さんもいる。
けれど……あの事件の前日に戻るとは、一体どういうことだ?



何の感情も映さない、虚ろなガラス玉。小さな喉から溢れ出すぬるりとした真っ赤な液体。
あの時の悪夢が、スライドショーのように次々と脳裏に映し出される。



「そうだ、シオン……シオンはどこにいる?」

「え?」

「シオンだよ!俺の弟は?!家か?!」噛み付くような勢いで、少女の細い肩を掴んだ。


「やっぱり、今日のアイルって変ね。あなたに弟なんかいないでしょ。夢でも見てたの?」
リルは淡いグリーンの瞳に戸惑いの表情を浮かべ、軽く小首を傾げてみせた。





家に戻ってみても、部屋のベッドは1つきりだった。
衣装箪笥の服も、狩猟用の皮のブーツも、お揃いのマグカップも、アイルの物しかなかった。

二人で描いたはずの鹿の絵も、動物かどうかすら分からない下手な絵しか残されていなかった。
弟が描いた鹿は、今にも動き出しそうな程生き生きと描かれていたはずだ。

シオンの痕跡は、この世界からも人々の記憶からも、跡形もなく消え去っていたのだ…。



アイルは少なからずショックを受けた。
気が優しく軟弱で、いつもイライラさせられる弟だったけれど、自分の半身のような存在だった。
この世界には、リルがいる…。なのに、心にポッカリと空洞ができたようだった。


"あぁ…神様……"

アイルは無意識のうちにポケットを探ったが、指先にはあの彫刻とナイフの感触はなかった。

そういえば―あのナイフは、シオンが13歳の誕生日にプレゼントしてくれたものだ。
なんでもそつなくこなすシオンも、彫刻だけは大の苦手だった。


「アイルは、力があるから……きっと、大きくて立派なのが彫れるようになるよ。」

いつか、僕の彫刻も彫ってね、とはにかんだような笑顔が印象に残っていた。




月の光を受けて輝く、柔らかな銀色の髪。
何かを深く考えている時に、決まって髪の毛をふわりと耳にかける癖。
そして、いつも薬草でいっぱいにした籠を手に持ち、無邪気な笑みを浮かべる弟。


"シオン……。やっぱり、ここは死者の国みたいだよ…"


彼は、元の世界に1人残してきた弟の事を考える。
何故か、ふとした時に見せる寂しげな瞳、深く考え込んでいるような姿を思い出す。
あの、何もかもを諦めたような表情…。そんな時、何がシオンの頭を占めていたのか。


今になって考えると、シオンの全てが愛おしかった。たまらなく会いたかった。
でも、この世界には彼はいない―。



<つづく…>




2009.05.13 *Wed*

**第三の扉**(6)


連載六回目。とうとう折り返し地点って感じですかねぇballoon_89.gif
さて、この先どんな展開になるのやら……。

自分で書いててこう言うのも何ですが、、、最近シオンが暴走しつつあります(笑)
頭の中にあるシオン像は、こんなんじゃないのにぃ!! もう、止まりません。
ラストまで、このまま突っ走ります〜balloon_145.gif


**第三の扉**(1)
**第三の扉**(2)
**第三の扉**(3)
**第三の扉**(4)
**第三の扉**(5)


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「アイル、やっと…やっと、思い出してくれたの?」



相変わらず柔らかな笑みを浮かべているわりに、弟の声は奇妙にうわずっていた。



もともと、シオンは虫一匹でさえ殺せない、優しい心の持ち主なのだ。
幼い頃からいつも近くで弟を見てきたアイルは、その事を一番良く知っている。
ずっと復讐を胸に秘めていたとはいえ、実の兄を刺した、その心情はアイルには計り知れない。



「あぁ…シオン、ごめん…な。そんな……そんなつもり…じゃ…」
自分の発する声が、妙に遠くから聞こえる。



アイルはあの事件の後、しばらく精神的な病に陥っていた。

無意識のうちに、心の大部分を占めていた少女の存在を外に押し出し、
「リル=自分達を捨てていった母親」という、完璧な妄想を作り上げていたのだった。


アイルとシオンの本当の母親は、彼らが幼い頃に病気で命を落としている。
二人は、面倒見の良いリルの中に母親の姿と安らぎを求めていたのかもしれない。




先ほどまで部屋の中に充満していた、黒い塊のような気配は消え去っていた。
あの時感じた、肌の粟立つような感覚…おぞましいまでの視線は何だったのだろう。
今となっては、その感覚を思い出す事すら難しくなっていた。



"シオンの、心の闇に…死んだ者達の魂が入りこんだのか…?
 そんな非現実的な事……いや、でもそうとしか…。

 ずっとシオンを守ろう、悪いものから遠ざけようとして…いたのに…
 俺はシオンに…何て事をして…しまったんだ…。いつも…苦しませてばっかりだ…"


苦痛に歪んだアイルの目から、一筋の涙が零れ落ちる。


"シオンも…ずっとリルの事が好きだったんだろう…な…"




「あ……、アイル…僕、一体何を…?」

怯えたような声が聞こえ、アイルはゆっくりと目を開ける。


弟のけむるような藍色の瞳が、自分の手元に向けられ、驚きに大きく見張られる。
"ILL"と柄の部分に彫られたナイフを、ガクガクと震える手で静かに腹から引き抜く。


「いっ…っつ……!」

痛みのあまり額から滲み出る汗が目に入り、視界を暗く歪ませる。



「あ……アイル…待ってて…い、今すぐ薬草を……!!」



ナイフをカラリと落とし、シオンは血の気の失せた表情で玉座の間を出て行ってしまった。



* * * * * * * * *



"ふん…この傷に薬草なんて…効くわけねぇだろ……止血しろ、バカシオン…"


アイルは耐え切れない痛みに、足元からガクリと崩れ落ちる。
腹を押さえた両手は、自分自身の血で、腕まで真っ赤に染まっている。


弟が投げ出していった彫刻用のナイフを、力の入らない手で取り上げる。
柄の部分に刻まれた"ILL"の文字の窪みにも、ベットリと血糊がこびりついていた。


"そういや、リルにあげるはずだった彫刻はどこやったんだっけな…。俺の…傑作。
 って、……これが、人生最期の瞬間に考える事か…?"


いつものように、彼は自嘲するような歪んだ笑みを口元に浮かべた。





それから、どのくらいの時間が経過しただろうか。


既に、半ば意識を失いかけていたアイルの目の前に、ポッ…と淡く黄色い光が点った。
夢か、現実か…混濁した意識の中で、のろのろと顔を上げる。



「……!!」



死者の国が広がっているという、第三の扉―。


キラキラと、星屑を散らしたような細かい粒子で、真っ白な扉が縁取られている。
これは、果たして幻なのか……ゆらゆらと陽炎のように波打っており、現実感がまるでない。


「…は…は……、シオン……お前の…探していた扉…だぞ…」


もしかしたら、死が間近に迫っている者にしかこの扉は見えないのかもしれない。
だとしたら、どちらにしろシオンは扉の先に進むことはできないな。



"この扉の先に行けば……愛しいリルに…会える。"

"やっぱり、あの彫刻を探してもってくれば良かった…。きっと、気に入ってもらえたのに。"
どうでも良い事を考えている自分が可笑しかった。


もう、思い残す事はなにもない―。
最後にふと頭に思い浮かんだのは、いつも柔らかな笑みを自分に向けてきた弟の顔だった。
いつもひっそりと自分の後ろにいたシオン、彼の時折見せる寂しそうな瞳…。


"あいつ、俺がいなくて大丈夫かな……。いや、せいせいしてるだろうな…。
 あいつは…村になくてはならない存在だ…。俺は…最後まで全くの役立たずだったな…。
 シオン……ごめん。俺、先に逝くよ…"


彼は、持てる最後の力を振り絞り、目の前の扉に手をかけた―。



<つづく…>




2009.05.12 *Tue*

田中芳樹「アルスラーン戦記 落日悲歌・汗血公路」読みました♪




「アルスラーン戦記 落日悲歌・汗血公路」田中芳樹rating_50.gif

ルシタニアの侵攻により、王都を奪われた強国パルス。銀仮面・ヒルメスの強固な包囲を突破し、パルス王太子・アルスラーンは、戦士・ダリューンや策士・ナルサスとともにパルス東方国境の城塞・ペシャワールに入城する。だが、その直後、隣国シンドゥラの王子・ラジェンドラ襲来の報が!ナルサスの計略により、見事ラジェンドラを捕らえたアルスラーンは、彼と攻守同盟を結び、シンドゥラのもう一人の王子・ガーデーヴィを討つため、シンドゥラ国に進攻するが…!超絶ヒロイック・ファンタジー小説、驚天動地の第二弾。

一体、この興奮をどうすれば………?!
このシリーズは、もう読めば読むほどアドレナリン出まくりです(笑)

シリーズ第二弾〜balloon_34.gif
前作を読んでからかなり間が空いてしまいましたが、全く問題ありません。
第一段を読んだ時と同様、あっという間にこの世界に絡めとられてしまいました!!

アルスラーン率いるパルス軍が、無事ペシャワール城に辿りつき一息付いたのも束の間。
今度は東方の隣国シンドゥラの王子、ラジェンドラの襲来が。。。
そして、ルシタニア軍×パルス軍の血を血で洗う凄惨な戦いに突入することに。


003.gif


表紙は、"戦士の中の戦士"黒衣黒馬のダリューンですねぇballoon_59.gif
若さに似合わずどこか老成した雰囲気を持っていて、なんとも男らしい魅力的な人物。
アルスラーンに甘々なのが、読んでいてニンマリしてしまいます…(笑)

でも、nanacoが好きなのはなんといっても、策士ナルサス (そして美男子!!) 
軍術の才能にかけては天才的なのに、何故か未来の宮廷画家を希望している男…。
手柄を人に譲り、地位には頓着せず、あくまでも自分は画家を目指しているのが笑える。

前作では、脇役達のアクが強すぎる…というか妙に目立つキャラばかりで、
どうしても主人公の王太子・アルスラーンの存在感が薄くなりがちだったのですが、、、
だんだんとアルスラーンを中心に物語が展開し始めたようです〜balloon_85.gif

"優しすぎる"と部下達から苦笑いをされるほど、穏やかな気質のアルスラーン。
決して部下の武勇や才能を羨むことも、妬むこともなく、素直に称えることができるのが◎

次巻からは、アルスラーンの出生の秘密が問題になりそう。。。
なんだか不穏な空気が流れ始めてきました…balloon_89.gif


 「王都炎上・王子二人」


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2009.05.11 *Mon*

**第三の扉**(5)


連載五回目になりました〜balloon_59.gif
今回は、若干…暗めなお話になりますが、どうかご容赦を……(笑)

ところで、小説を書いてる時の顔って、きっと怖いんでしょうね。
コメディ書いてる時はニヤつくのかしら?? ふと、どうでも良いことを考えました。


**第三の扉**(1)
**第三の扉**(2)
**第三の扉**(3)
**第三の扉**(4)


012.gif


「静かにしてっ!! 誰かにこんな所を見られてもいいんですか?!」

一切の感情を押し殺したような、無機質な声が聞こえてくる。よく、聞きなれた声。

「や、やめ……アイル!!!…ウッ」



この声は……今まさに求婚しようとしている少女と……弟の声だ。
彼の心の中に、得体のしれないモヤモヤとした感情が渦巻いた。



時折、少女のしゃくりあげるような、くぐもった泣き声が聞こえる。

自分を―自分を呼んでいる。
すぐに彼女のもとに駆けつけたかったが、どういう訳か固まったように身体が動かなかった。



「あなたは…、僕の、次期村長の……許嫁なんですよ?
 明日、皆の前で伝えることになります。勿論、その事は知っていたでしょう?」



「いい…なずけ?し、知らない……。私は…アイルと……」



「アイルは…兄さんは村長の器ではないんです。兄さんでは、いずれ村を潰してしまう。
 あなたは僕の妻になるんです。僕には…僕には、あなたが必要なんです。」



心臓が、早鐘を打つようにドクドクと高鳴っている。


"あいつが…あいつが弟の許嫁?俺との…約束はどうなった…?"
単なる口約束だったが、彼女の自分に対する気持ちを信じて疑わなかった。

ポケットの中で彼女の姿をかたどった彫刻を痛いほど握り締めた。そして、小さなナイフも。



正直、次期村長の座なんてどうでも良かった。露ほども気にかけていなかった。
そんな小難しい事は、頭が良く、村人達の信頼も厚い弟に任せれば良いと思っていた。

でも……彼女は、彼女の笑顔だけは誰にも渡せない。絶対に渡さない。俺だけのものだ。



咄嗟にポケットから出した彫刻用のナイフを両手で持ち、テントの中へ飛び込んだ―。



* * * * * * * * *



ポタリ…ポタリ…と、不規則にしずくが落ちる音が聞こえる。



気分が……悪い。最悪だ。
それに、なんだか全身が燃えるように熱い。



こみ上げてくる吐気を我慢して薄く目を開ける。……ギョッと身を硬くした。
すぐ目と鼻の先に、天使のように柔らかな笑みを浮かべた弟の顔があったからだ。



「シ…オン?一体…?」



シオンの銀髪は、玉座の間の天窓から降り注ぐ月明かりに、不思議な色を放っている。
ともすれば深淵に沈みそうになる意識を、アイルは必死に繋ぎ止めようとしていた。



"それにしても、何でまたコイツはこんな近くにいるんだ…?"



ふと、足元がぬるりと滑ったような気がしてギクリとした。そろそろと下方に目をやる。
大きな、黒っぽい水たまりができていた。……いや、これは…血溜まりだ。
途端に濃厚な鉄の匂いが、ツンと鼻を突く。


「あぁ…」思わずアイルは、低く呻き声をあげた。


何か、異質な物が腹から突き出ている。見慣れた模様。これは、ナイフの柄だろうか。

そうか…自分は、弟に刺されたのだ―。
不慮の事故とはいえ…皮肉にも、彼の許嫁の命を奪った小さなナイフで。



* * * * * * * * *



アイルは、今やあの時の出来事を全て思い出していた。

あの時、自分は激情と怒りに身を任せて、テントに飛び込んだのだ。
シオンにナイフを突きつけようとした。もちろん、本気ではなく憎らしい弟を脅すつもりで。



“だが、リルは勘違いしてしまった…。俺が、本気でシオンを殺そうとしていると。”

彼女は咄嗟にシオンの前に身を投げ出し、小さなナイフはその小さな喉を切り裂いた。
目の前で何が起きたのか、自分が何をしてしまったのか、理解できなかった。



「あなたたち…二人仲良くしている姿が……たまら…く好きだった……のよ…。
 アイル……愛して……」

少女の顔は、苦痛に引きつりながらも、奇妙に満足げな表情が浮かんでいる。


カラン、とそっけない音をたててナイフが汗ばんだ手から滑り落ちる。


「リ…リル……?どうして……!!!」

目の前の出来事が信じられない。悪い夢の中にいるようだ。
リルが、リルが…どうして、どうして、どうして、どうして………



ゴボッと聞いたこともないような奇怪な音を立てて血を吐き、彼女の身体からフッと力が抜けた。

生き生きと輝いていたグリーンの瞳は、既に虚ろな球体でしかない。
一筋の透明な涙が、色を失ったガラス玉から流れている。



「嘘…だろ。冗談キツイって!リル……リル……?」

いくら呼びかけても、むろん答えが返ってくるはずもない。
アイルは泣き笑いするような表情を浮かべて、何度も、何度も愛する者の名を呼んだ。

くるくるとよく動く小動物のような目も、いたずらっぽい声も、あの柔らかな唇も…
永遠に失われたのだ。もう、戻ってくることはないのだ…。


弟は、凍りついたように動かない。一体、その顔にはどんな表情が浮かんでいたのか―。


既に体温を失った少女を抱きしめ、悲嘆に暮れる少年のポケットから、何かが転がり落ちた。
なんとか人間の形に見えるような、ゴツゴツと角ばった木の彫刻。


泣き叫ぶ声を聞きながら、足元に落ちてきたそれを、緩慢な動作で拾い上げる。
シオンは、何も知らずに微笑んでいる彫刻を握り締め、ギリリと血が出るほど唇を噛んだ。



* * * * * * * * *



彼の全てを捧げた少女は、あまりにあっけない最期だった。
自分が取り返しの付かない事をしてしまったのだと、アイルは随分経ってから気付いたのだった。




<つづく…>




2009.05.10 *Sun*

ちょっとお休みしてイラストを〜……


今、連載させていただいてる「第三の扉」。

ブログのお友達のまるさん&miwaさんから、アイルとシオンのペンタブ画を〜
という嬉しいご要望を頂いたので、早速描いてみました!!


第三の扉.jpg


もし、ぜんっぜんイメージ違ったら……スンマセン(笑)

ぐぬぬぬぅ〜〜銀髪〜〜ぅ…なかなか良い感じの色合いが出せません〜balloon_131.gif
小説の中で、何度も少女がアイルの髪を「月のしずくみたいね」と連発するんですが。

月のしずくって………どんな髪だよ。    今更ですが。

自分で書いたクセに……悔やんでも悔やみきれません。

「月のしずく、月のしずく」と唱えながら色塗りしましたが、、、
もうさすがに力尽きたので、ここでUPすることにします。


肌に色を付けたら、銀髪と藍色の目が目立たなくなったので、シンプルにしましたballoon_89.gif
アイルは陽、シオンは陰ってイメージで描いてます。



**第三の扉**(1)
**第三の扉**(2)
**第三の扉**(3)
**第三の扉**(4)



……ところで、ふと気付きました。
黄色と緑、このカラーどこかで見たことある、と思ったらミッフィーカラーだ!!(笑)

これにオレンジと青を足したら、もうミッフィーちゃんのお家ですね。




2009.05.09 *Sat*

**第三の扉**(4)


連載四回目になりました〜balloon_34.gif

今回は、ちょっと雰囲気が変わるかもです。双子の片割れの過去に迫ってみました。
こういう話を書くのは……若干照れます(笑)

いつも読んでくださる皆様、、、本当にありがとうございます!!


**第三の扉**(1)
**第三の扉**(2)
**第三の扉**(3)


020.gif


サワサワ…と春の心地良い風が頬を撫でてゆく。


若々しい青草の香りを胸いっぱいに吸い込んで、少年は眩しそうに目を細めた。


彼だけの秘密の場所に身体を横たえる。村からは死角になっている草むらだ。
なだらかな丘のてっぺんにあるその場所は、彼の姿を隠すように低木で囲まれていた。


誰もいないと分かっているのに、彼はキョロキョロと辺りを見回す。
そしてそっと麻の布に包まれた物と、小さなナイフを取り出した。



* * * * * * * * *



先日隣村から来た少女の、いたずらっぽいグリーンの目を見ると、いつも彼は息が苦しくなる。



現に彼女は、村の子供達の中でも屈指のいたずら好き…というより悪ガキだった。

村人達のポケットに、まだモゾモゾと動いているトカゲの尻尾を入れてみたり、
興奮していきりたったコウモリの大群を、意地悪な偏屈じいさんの家にけしかけたり―。


最初のうち、彼はハラハラしながら少女を見守っていたが、やがて加担するようになった。
二人で、ニワトリのフンを敷き詰めた落とし穴を村中の至る所に掘ってみたり…と、
毎日村人達に怒鳴られ、追い回されながらも、幸せな日々を送っていた。



普段は、男の子と見紛うほどに活発で、底抜けに明るい少女だったが、
ふとした時に見せる冷めたような表情に、時折大人の女性の片鱗がうかがわれた。



彼女と一緒にいる時の胸の苦しさは、まだ微妙な年頃の彼には理解できるはずもなかった。



いたずらっぽい笑顔を見ていると、心にたいまつをともしたように胸が熱くなる。
それなのに、突如として名状しがたい不安感に駆られるのだった。



* * * * * * * * *



「本当に……月のしずくみたいに綺麗な色をしているのね。羨ましい。」



ある日、彼女が白く細い指先で、銀色の髪の毛をクルクルと弄びながらそう言った。

思わず、「弟も同じだよ」と言いそうになったが、チクリと胸が痛んで口をつぐんだ。
彼女が、弟を優しい眼差しで見ているのは、何故かとても嫌な気分だった。


"俺は……お前の栗色の髪のほうが好きだよ。"

そう喉元まで出かかったが、今は自分の表情を見られたくなくて、そっぽを向く。




少女は日に日に美しくなっていく。
彼の方も、既に少年とは言えないほどに逞しく成長していたが、自分の事には無頓着だった。




"毎日、いつでもそばにいるはずなのに…。"

他の誰よりも一番近い所にいるはずの自分が、一番遠く感じられるのは何故だろう。
彼の中で、焦燥感ばかりが日々つのっていくのだった。



* * * * * * * * *



ある晩、彼は少女を自分だけの秘密の場所に案内した。

小高い丘のてっぺんに腰を下ろし、ぽっかりと浮かぶ赤みがかった満月を二人で眺める。
優しく降り注ぐ月明かりは、いつもの場所を幻想的な表情に変えている。



「こんな…場所があったんだ…」

「だ、誰にも教えるなよ!お前だから…教えてやったんだからな!」


彼女は、何も答えずにクスリと笑った。
常日頃の活発さは影をひそめ、じっと自分を見つめる瞳にドキリとする。



少女を静かに草むらに押し倒して、そのふっくらとした唇に口づけする。
ふわりと漂うオレンジのような甘い香りに心臓がドキドキし、すぐに身を離す。

彼女の目はかすかに潤んでいるように見えたが、月明かりの下では定かではなかった。



「俺と……俺と、結婚してくれる?」


「………。」


少女は目を見張って彼の藍色の瞳をしばらく見つめた後、頬を染めてコロコロと笑った。
太陽が笑ったら、こんな感じだろうな…と、ぼんやりと考える。


「ふふ、独り立ちの日がきたら、正式に申し込んでちょうだい」




あと1年経てば…16歳になれば、彼女に求婚することができる。
彼は、彫刻用の小さなナイフを右手に持ち、一心に手を動かし始めた。



* * * * * * * * *



とうとう待ち望んでいた日が来た時、グリーンの瞳の少女は既に17歳になっていた。



村長の息子の独り立ちの日ともなれば、村をあげてのお祝いとなる。
この日は彼の双子の弟の誕生日でもあったので、村中はさらなる熱気と歓声に包まれた。



"俺と結婚してください、じゃ単純すぎるかな…。お前の人生を俺にくれ?……偉そうだ。
 君の笑顔に、乾杯!!!………って、求婚じゃねぇだろ。何考えてんだ、俺…。"



少年は一人で真っ赤になりながら、彼女が一人で控えているはずのテントに向かった。



ポケットにさりげなく入れた手には、少女のために1年かけて彫った木の彫刻が握られている。
実はつい先程まで、いつもの秘密の場所で彫っていたものだ。
何度も何度も彫り直したものの、決して納得のいく仕上がりではなかった。



"…いいさ! 男たるもの、ここで腹を据えなくてどうする!!"



彼女の潤んだような、それでいて強い意志を感じさせる真っ直ぐな瞳が頭に浮かぶ。
うしっと、妙な気合を入れてテントの入口に手をかけた。




「や……やめてったら!!」



押し殺したような小さな悲鳴が、彼の耳に届いた。
ビクッと弾かれたようにテントの垂幕を離し、入口でそっと耳を澄ませた。




<つづく…>




2009.05.08 *Fri*

**第三の扉**(3)



連載三回目でっすballoon_34.gif
昨日の夜、ちょっと頑張って(というか苦戦して…笑)書きました。。。
なんか、ビミョーにホラーな展開になっちゃったわ。読んでいただけたら嬉しいです!!

あっという間に金曜日〜balloon_133.gif
今日の夜のお楽しみは、読書しながらのビールです。あ、ビール飲みながらの読書か(笑)


**第三の扉**(1)
**第三の扉**(2)


001.gif


「……っつ」


不意に、頭の奥が急激に締め付けられるような感覚を覚え、アイルはこめかみを抑えた。


"前にも、こんな光景を見たような…。"


喉元を両手で掻きむしったまま絶命したのだろう。
今にも断末魔の叫びが聞こえそうな屍を見ながら、彼は奇妙なデジャ・ヴを感じていた。
身体を折り曲げ、胃からこみ上げてくる不快な吐気に必死に耐える。

ふ、と影が動いた。


「……シオン?」


視界の片隅に何かを捉えたアイルは、足をもつれさせながらよろよろと立ち上がり、
すぅーっと滑るように移動する、黒い影を追いかけて城内に入っていった。


「シオン!ちょ、ちょっと待てよ!待てったら!!」


アイルは影を追いながら、城の奥深くに誘導されているような気もしたが、深く考えなかった。


「おい、何で逃げるんだよ!!村のみんなが心配しているぞ!!」



* * * * * * * * *



一体どのくらい走っただろうか―。
先ほどの黒い影は、いつの間にか見失ってしまっていた。


「ハァ……ハァ……シオン…?」



城内にはねっとりとした濃い霧が立ちこめ、没薬のような不思議な香りが漂っている。

彼は、次々と流れ落ちる額の汗を拭いながら辺りを見回し、ギクリとする。


アイルの目の前には3メートル程も高さがありそうな、巨大な玉座があったのだ。
昔はさぞや美しかったであろう、薔薇の花をかたどった精巧なレリーフ。
今はもう当時の輝きを失い、あちらこちらに灰色の蜘蛛の巣が張り付いている。



ハピネス城玉座の間……先王と王妃が惨殺された場所だ。
妖しい香りに、濃い鉄の匂いが混ざり合っているような気がして、彼は眉をひそめた。



その時、するり、と玉座の後ろから悲しげな表情をした青年が姿を現した。



* * * * * * * * *




「…アイル?どうしてここに……?」

「そりゃ、こっちのセリフだ!!なんで逃げるんだ?!なんでこんな所に…?!」

「え?ぼ、僕はさっきからずっとこの部屋に…」


鬼のような形相で激しく糾弾するアイルを、シオンは心底困惑したように見つめた。
泣きそうな顔をして、手の中にある硬い物をギュッと握り締める。



その弱々しい様子に、またもやアイルは苛立ちながら、重ねて問いかけようとしたが…
突然ゾワッと総毛立つような感覚を覚えて、身を硬くする。


"な、なんだ…?この感覚は…" 四方八方から、チリチリと痛いほどの視線を感じる。

辺りはドロリとした霧に包まれて、人影すら見えなかったのだが―
何かがいる。それも、数え切れない程の何かが。



確かに、この呪われた玉座の間には、得体の知れないモノがひしめき合っていた。


メガ、ホシイ…
ミミガ、ホシイ…
シンゾウガ、ホシイ…


悪意に満ちた真っ赤な目、眼球のない漆黒の目が、無数に浮かんでいる。


先の戦乱の折に、突然命を絶たれた人々の未練と生者への嫉妬が形を取り、
城内に彷徨いこんだ者達を食い物にしては、さらに大きな憎悪の塊へと変化していくのだった。




* * * * * * * * *


「シオン……!! どうしちゃったんだよ。
 どうせ、お前の事だから言い伝えを信じて、第三の扉を探しに来たんだろ?
 で、母さんには、リルには会えたのか?」


アイルは不気味な空気に飲まれないよう、あえておどけたような調子で尋ねた。


弟は、秋の夜空のような藍色の瞳を伏せて、ゆるゆると悲しげに首を振る。
長いまつ毛が、陶器のように真っ白な肌に、薄く影を落とす。



「だから言ったろ?母さんは俺たちを置いて出ていっただけで、死んだわけじゃないんだ。
 父さんが死んでから、一人で子育てをするのにいい加減嫌気がさしただけさ。
 きっと……きっと、落ち着いたらそのうちひょっこり帰ってくるって!」


シオンは、聞いているのかいないのか、不自然に上体をユラユラと揺らし始める。
彼の憂いを帯びた優しげな瞳が、いつの間にか虚ろになっている事にアイルは気付かなかった。


「母さん…………ない。」


「…は?」


「リルは、母さんじゃない! 僕の…僕の婚約者だ!!」
滅多に声を荒げた事のない彼には珍しく、激しい怒りをむき出しにしてアイルを睨みつけた。


"シオンが、こんなに感情を露わにするなんて…。"


ズクン…と、また頭の奥がきつく締め付けられるような不快な感覚を覚えたが、
弟の発言の意味を深く考えるよりも、困惑が先に立った。



「大丈夫か、シオン?この甘ったるい匂いに、頭がやられたんじゃないか?」



そう言いながらも、アイルの脳裏に、ぼんやりとある一人の少女の姿が浮かんでいた。
腰までの長い栗色の髪。いたずらそうな目元にふっくらした唇。

アイルの髪は、月のしずくみたいね―。そう言って自分の髪を撫でてくれたのは……?



"なんなんだ?この女は…?"



身体の芯が熱を持ち、ひどく切なく懐かしい心地がしたが、今はそれどころではない。
没薬のせいで朦朧とする意識と視界の中で、シオンが今にも泣きそうに顔を歪ませていた。


シオンは、そっと自分の頬に触れようとしていたアイルの手を激しく払いのけた。



「アイルが……お前がリルを殺したんだろ!!!」



ドクンッ…と心臓が大きく波打ち、アイルは再び激しい頭痛と吐気に襲われた。
そしてその瞬間、過去の出来事がフラッシュバックのように彼の頭に蘇っていった…。



<つづく…>




2009.05.07 *Thu*

**第三の扉**(2)


僭越ながら、、、連載二回目です(笑)
言葉遣いが、「あれ??」と思う部分があったら教えてくださいね〜balloon_145.gif
ひっそりと訂正します。。。

**第三の扉**(1)


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「う…くそっ…!!」


何メートルもあろうかと思われるツタに足をとられ全身汗だくになりながら、男は悪態をついた。


アイルの髪は、月のしずくみたいね―。 一体、誰がそう言ってくれたのだったか…。
彼のサラリと真っ直ぐな自慢の銀髪も、汗でペタリと額に張り付いてしまっている。



彼は今、村から北東に20キロほど離れた場所に位置する、ハピネス城下町に来ていた。
もちろん、数日前に突然姿を消した弟を探すためだ。


「ふん。ハピネス……。なんてピッタリの名前なんだ。」


彼自身は気付いていないのだが、アイルには何事も斜に構える癖があった。


黙っていればこの双子は全く見分けがつかない。
ただ、シオンは邪気のない天真爛漫な笑みを顔いっぱいに浮かべるのに対し、
アイルはいつも、口元だけで皮肉そうにニヤリと笑うのだった。


今も、アイルは端正な顔を苦々しく歪めつつも、実は慎重に当たりを見回している。


ハピネスとは言っても名ばかり。
初代国王が、国の永遠の繁栄と国民の幸福を願ってそんな名前をつけたが、
私利私欲にとらわれた隣国の王が、自ら指揮を執ってハピネスに軍を進めた。50年前の事だ。


何百年もの間、戦争とは無縁だったハピネスは、国民の必死の抵抗も虚しくあえなく陥落した。


ハピネスを乗っ取ろうとした隣国の王も、
数年後に全身がドロドロに焼けただれるという原因不明の病で、倒れてしまった。



かつての繁栄は、今や見る影もない…。
忌々しいツタが生い茂り、血のように真っ赤な毒花が所狭しと咲き乱れている。


* * * * * * * * *


「シーオーーーーン!!!」


すぐにでも柔らかな笑みを浮かべた弟が、薬草なんかを手に持って茂みから現れる…。
アイルは半ばそう期待して、弟の名を呼び続けた。


気弱な性格の弟に、時折イライラさせられるとはいえ、やはり大切な存在だ。
シオンは、幼い頃から傷だらけで帰った自分を、よく野生の薬草を摘んで手当てしてくれていた。


体力のない弟の行方を案じると、不安がさざなみのように身体を駆け巡る。



「本当に、ゴーストタウンじゃないか…」



第三の扉があると伝えられているハピネス城。
腕にいっぱしの自信のある剛胆なアイルが、思わずそう漏らすのも無理はなかった。


凄惨極まりない一方的な殺戮から、既に何十年も経っているとはいえ、
斧で頭を割られたり、眼孔に矢が刺さったままの頭蓋骨があちこちに打ち捨てられていたからだ。



ごく平凡だけれど、幸福な毎日の連続。いつまでも続くと思っていた日々。
それを突然打ち切られた人々の悲痛な叫びと怨みは、いかほどだったのだろう。

この廃墟と化したハピネスには、行き場をなくした魂がゆらゆらと漂っているのだった。




アイルが、注意深くしかし大胆に歩を進めている様子を、執拗に目で追っているモノがいた。


ぽっかりと暗い穴と化した双眸が、崩れた壁の間から覗いている。
深く吸い込まれそうな程の漆黒の目に、チロリ、と鈍い憎悪の炎がともった。



<つづく…>



2009.05.06 *Wed*

**第三の扉**(1)


ふと、異世界に繋がる怪しげな扉のお話が書きたくなって…(笑)
銀髪の、双子の兄弟が主人公です。

拙い文章ですが、読んでいただけると嬉しいです〜balloon_59.gif

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【プロローグ】

ある青年の、命の灯が今まさに消えようとしていた。


混濁した意識の中でつらつらと考える。
つい先ほど、自分を刺したあいつのことを。自分と全く同じ顔をした双子の弟のことを。


「まぁ…自業自得……なんだけどな…」


あいつは今頃どうしているだろうか。
アイルは形の良い唇を苦痛に歪めてニヤリと笑みを浮かべた。

腹を押さえた手は既に真っ赤に染まっている。自分の命はもういくばくもないだろう。
彼は、持てる最後の力を振り絞り、目の前の扉に手をかけた…。


* * * * * * * * *


第三の扉―。


その扉の先には、死者の国が広がっているという。
アイルとシオンの生まれ育った村には、そんな言い伝えが残されていた。


「アイル、その扉をくぐればリルに会えるのかな…?」
シオンは、兄と二人きりの時は、子供の頃のような口調で親しげに話す。


"全く、コイツは村長の貫禄もなにもあったもんじゃない。"と、つい苦笑いしてしまう。


「お前、いい加減母さんの事名前で呼ぶ癖、直せよ。
 ……つか、母さんが死んでるかどうかさえ分かんねぇだろ。」

アイルがそうたしなめると、シオンは決まって表情を曇らせ、無言になるのだった。
そして、柔らかそうな銀色の髪を耳にかける。何かを深く考えている時のシオンの癖だ。


"コイツは、何もかもが自分とは正反対だ……。"


もちろん顔は見分けが付かないほどよく似ているのだが、
村人達に名前を間違えられるたびに、アイルの中でどす黒い不快感が増幅していった。


弟の憂いを帯びた深い藍色の瞳を横目で見ながら、彼は心の中で舌打ちする。


"この目を見ていると、何か、嫌な記憶を掘り起こされるようでイライラする…。"



「でも…、分かるんだよ、僕には…」
頼りなげにボソボソとつぶやく声が聞こえる。



シオンが忽然と姿を消したのは、その日から3日後の満月の晩だった。



<つづく…>




2009.05.05 *Tue*

恩田陸「図書室の海」再読しました♪




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あたしは主人公にはなれない―。関根夏はそう思っていた。だが半年前の卒業式、夏はテニス部の先輩・志田から、秘密の使命を授かった。高校で代々語り継がれる“サヨコ”伝説に関わる使命を…。少女の一瞬のときめきを描く『六番目の小夜子』の番外篇(表題作)、『夜のピクニック』の前日譚「ピクニックの準備」など全10話。恩田ワールドの魅力を凝縮したあまりにも贅沢な短篇玉手箱。

ふと思い立って、久しぶりに再読してみました〜balloon_85.gif

初めて読んだ時は、それほどインパクトはなかった気がしたのですが、、、
改めてじっくり読んでみると、どの短編も深い味わいがある事に気付きました。

「麦の海に沈む果実」「黄昏の百合の骨」のヒロイン理瀬の幼少時代を描いた「睡蓮」
「六番目の小夜子」の番外編、表題作の「図書室の海」
本屋大賞を受賞した「夜のピクニック」の前日譚を描いた「ピクニックの準備」

他の恩田作品の"予告編"といった趣の作品が多いので、
恩田ファンには、思わずニヤリとしてしまう部分が沢山ありますねぇballoon_59.gif

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独立した1つの短編として面白いのは、なんと言っても「オデュッセイア」
この作品、なんと説明すれば良いのでしょうか…「ハウルの動く城」を彷彿とさせるのね。
ほんの10ページ程の短編ですが、胸がジンと熱くなる程の壮大な世界観には舌を巻きます!!

個人的に大好きなのは、長編SFの予告編「イサオ・オサリヴァンを探して」
LURPという斥候部隊で一際目を引いた、一人の青年の足跡を辿った作品なんだけど、、、
これがまたゾクゾクするような大きな世界を予感させるのよね。

ちなみに、その長編SF「グリーンスリーブス」はまだ出ていません…balloon_89.gif
こういう雰囲気の作品は、新鮮さと同時にノスタルジアも感じられてすごく、すごく好き。
恩田さん……早く「グリーンスリーブス」が読みたいです!!!

恩田さんは、本当に幾つもの大きな引き出しを持っていると思う。
次は、どんな世界を見せてくれるんだろう?? ジャンルを超えた面白さがありますよねballoon_123.gif


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2009.05.04 *Mon*

米澤穂信「夏期限定トロピカルパフェ事件」読了しました☆




【夏期限定トロピカルパフェ事件】米澤穂信rating_47.gif

小市民たるもの、日々を平穏に過ごす生活態度を獲得せんと希求し、それを妨げる事々に対しては断固として回避の立場を取るべし。賢しらに名探偵を気取るなどもってのほか。諦念と儀礼的無関心を心の中で育んで、そしていつか掴むんだ、あの小市民の星を!そんな高校二年生・小鳩君の、この夏の運命を左右するのは“小佐内スイーツセレクション・夏”!?待望のシリーズ第二弾。

小市民シリーズ2作目〜balloon_34.gif

前作と同じく、日常の小さな謎をモチーフにした作品。
でも、このシリーズはいまいち乗り切れないのは何故なんでしょう。。。
殺人事件が起こらないのは気軽に読める反面、緊張感に欠けるからでしょうかballoon_59.gif

<小佐内スイーツセレクション・夏>
うだるような暑い夏の事件は、この小佐内さん特製のメモによって幕を開けます。

生クリームやらケーキやらの苦手なnanacoは、「ぐぁぁ」と呻いてしまうスイーツの数々。
ある出来事をきっかけに、夏休み中、小鳩くんは小佐内さんとスイーツ巡りをするハメに。
そして小佐内さんの謎の行動と、巷で噂される薬物乱用事件が複雑に絡み合って…。


003.gif


うーん……なんともこじんまりとした印象balloon_89.gif
一見関係のないように見えたエピソードが、ラストで収束されるのは小気味良いけれど。

多分、nanacoが感情移入できないのは小佐内さんの性格なのかなぁ。
前作では見えなかった小佐内さんの裏の顔 (狼の顔??笑)  は、どうも好きになれなくて。
"目には目を、歯には歯を"の原則を具現化したような女の子ですねぇ(笑)

なんだかとっても切ない終わり方でした。
小佐内さんと小鳩くん、二人の今後の関係が気になるので、続編も読むつもりです〜balloon_59.gif


 「春期限定いちごタルト事件」


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2009.05.02 *Sat*

本好きへの100の質問…続きです。


続きです…

「本好きへの100の質問」001〜050はコチラ

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051. お気に入りの出版社と、その理由を教えてください。
 断然新潮社!! 値段が安い、紙の質が良い、パンダグッズが可愛い。

052. それでは苦手な出版社は? その理由を教えてください。
 苦手ってわけじゃないんだけど、角川書店の本は裁断がガタガタなのがちょっと…。

053. この本で読書感想文を書いた、という記憶に残っている本はありますか? あれば、そのタイトルは?
 初めての読書感想文は、ヘルマン・ヘッセの「車輪の下」だった気が。

054. 装丁が気に入っている本を教えてください。
 「銀の犬」〜☆何から何まで好きです。

055. あなたは漫画が好きですか?
 好きですわ。

056. お気にいりの漫画家ベスト5と、好きな作品について教えてください。
 尾田栄一郎「ONE PIECE」、藤崎竜「封神演義」、ますむらひろし「アタゴオル」、
 鎌谷悠希「隠の王」、枢やな「黒執事」。

057. サイン本を持っていますか?(タイトルと作家名は?)
 持ってません。。。

058. 持っているのを自慢したい。そんな本はありますか?
 「グイン・サーガ」シリーズ。現在126巻。

059. 東・西・南・北……漢字を選んで、浮かんだ本のタイトルを書いてください(実在する書名に限ります)。
 東…「東方見聞録」
 西…「西の良き魔女」
 南…「南総里見八犬伝」
 北…「北の豹、南の鷹」(グイン・サーガですが…)

060. 短編小説集を買ったら、全部読みますか? それとも、その中から気に入った作品しか読みませんか?
 とりあえず全部読んでみます。

061. 憧れのキャラクターを教えてください。
 「グイン・サーガ」のグイン。豹頭の戦士。永遠の憧れです!!!

062. 印象的な女性キャラクターを教えてください。
 「麦の海に沈む果実」「黄昏の百合の骨」の理瀬。

063. 印象的な男性キャラクターを教えてください。
 同じく「麦の海に沈む果実」のヨハン君。天使のような外見と、あの性格のギャップが!!

064. 先生といえば?
 辻村深月「冷たい校舎の時は止まる」の、あの先生を思い出しました。

065. 探偵といえば?
 やっぱり神永学「心霊探偵八雲」ですかねぇ。

066. ベストカップル、ベストコンビといえば?
 荻原規子「空色勾玉」の狭也×稚羽矢カップルが大好きです♪

067. 本に登場する場所で、行ってみたいと思うのは?
 恩田陸「ネクロポリス」のアナザー・ヒル。死者と再会できる場所。

068. 子供の出てくる作品といえば?
 スティーヴン・キング「スタンド・バイ・ミー」かなぁ。

069. 動物の出てくる作品といえば?
 「ペギー・スー」シリーズが真っ先に思い浮かびました。

070. これまで出会った中で、もっとも感情移入できたキャラクターは?
 嫌になるほど自分に似ていたのが、辻村深月「凍りのくじら」の理帆子。

071. 本の登場人物になれるとしたら、誰(何)になりたいですか?
 主人公(もちろん美青年!!)の親友。恋人じゃないところがポイント。

072. 夢中になった作家、現在進行形で夢中な作家の名前を教えてください。
 今年は米澤穂信さんにハマってます。

073. 1日だけ作家になれるとしたら、誰になりますか。
 乙一さん。頭の中を覗いてみたい…。

074. 編集者になるとしたら、どの作家の担当になりたいですか?
 僭越ながら………栗本薫さんかしら(笑)

075. 好きな作家に原稿を依頼するとしたら、どんな作品を希望しますか。作家名とジャンルを教えてください。
 多崎礼さん。死者と生者が共存するホラーファンタジーを書いて欲しい。

076.「あの作家に、これだけは言いたい」……ひとことどうぞ!
 小野不由美さんに。「十二国記の続編はまだでしょうか?!」
 あさのあつこさんに。「シリーズ物ばかり書かないでください!!」
 栗本薫さんに。「グインはちゃんと完結させてください!!」

077. 紙幣の肖像、私ならこの文豪を選ぶ!
 ポーなんかいいんじゃないでしょうかね。あ、日本人じゃないや(笑)

078. 文章と作家のイメージが違っていた、そんなことはありますか?
 三浦しをんさん。こんな綺麗な文章を(も??)書かれる方だとは…。

079. あなたにとって、詩人といえば。
 谷川俊太郎さんですかね。あと、「春眠暁を覚えず…」の孟浩然。

080. 家族……この単語から連想した本のタイトルを書いてください(実在する書名に限ります)。
 家族家族……。「彩雲国物語」の秀麗の家族は好きですねぇ。(静蘭も含めて)

081. 本を捨てることに抵抗がありますか?
 本を捨てるなんてありえません!!

082. これだけは許せない、そういう本の扱い方はありますか?
 うーん…人それぞれだからなぁ。

083.“活字離れ”について、どう思いますか?
 なんでもかんでも映像のほうにいってしまうのは残念ね。

084. 本を読まない人のことを、どう思いますか?
 でもnanacoもテレビ観ないし。趣味の問題ですかね。

085. とりあえず、本を持っていないと落ち着かない。そんな癖がありますか?
 禁断症状が出ます。

086. 世界中で、本の出版が禁止されたら、どうしますか?
 反対反対!!!署名でも集めますか…

087. 青空文庫を利用したことがありますか?
 ないです。

088. 電子図書館についてどう思いますか?
 素晴しいんじゃないかと。でも個人的には紙ベースのほうが好き。

089. 将来的に、本という存在は無くなると思いますか?
 絶対に無くなりません。というか、無くならせません!!

090. 本が無くても生きていけると思いますか?
 つまらない世界になるだろうなぁ…。

091. この人の薦める本なら読んでみたい、そう思う有名人を教えてください。
 恩田さんの読書の幅にはいつも感心させられます♪

092. 映像化してほしい本はありますか?
 恒川光太郎「夜市」。あと、荻原規子さんの「空色勾玉」はアニメ化希望。

093. テレビ化・映画化で成功したと思う作品を教えてください。
 「ハリー・ポッター」シリーズでしょうね☆

094. 本の中に再現したいと思う(実際に再現した)場面はありますか?
 ん?? どういう意味ですか??

095. あなたにはどうしても読みたい本があります。その本は既に絶版・品切。さあ、どうしますか?
 中古で探します!! そういう本、実は沢山あるんですよねぇ。

096. 本という存在に対して、文句はありますか?
 いえ、特に…。

097. 心に残っている言葉・名台詞は?(原典も明記してください)
 
 "やらなくてもいいことなら、やらない。やらなければいけないことなら、手っ取り早く。"
   …米澤穂信「氷菓」
 "いちばんたいせつなことは、目に見えない。"
   …サン・テグジュペリ「星の王子さま」
 "傷つくのを恐れることは、実際に傷つくよりもつらいものだ。"
   …パウロ・コエーリョ「アルケミスト」

098. あなたにとって、本とおなじくらい蠱惑的なものは何ですか。
 まだ日の高いうちから飲むビール。

099. 出版業界にひとことどうぞ。
 文庫化をもっと早くしてください。

100. つまるところ、あなたにとって本とは。
 人生における潤いです♪

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ふ〜…疲れました。
読書家の方、時間のある時に是非やってみてくださいね!!
是非、皆さんの「本好きへの100の質問」おうかがいしたいで〜すballoon_75.gif



2009.05.02 *Sat*

本好きへの100の質問〜♪


ずっとやってみたかった「本好きへの100の質問」
GWに入り時間が取れたのでやってみることにしま〜すballoon_34.gif

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001. 本が好きな理由を教えてください。
 自分の知らない世界を体験できるから。単に現実逃避とも言います。

002. 記憶に残っているなかで、最も幼い頃に読んだ本は?
 え〜なんだろう?? 「ノンタン」シリーズか、「サミーとピッピ」シリーズかな。

003. はじめて自分のお小遣いで買った本を教えてください。また、その本を今でも持っていますか?
 「楽しいムーミン一家」だったと思います。いつどこで手放しちゃったのか…(泣)

004. 購読している雑誌はありますか?
 「活字倶楽部」。たまに「ダ・ヴィンチ」。

005. 贔屓にしているWEBマガジンはありますか?
 WEBマガジンって苦手ですぅ。

006. 書籍関連のHPの、どんなところに注目しますか(書評や感想文等々)。
 う〜ん、あんまり専門家の書評は参考にしていないかも。

007. 最近読んだ本のタイトルを教えてください。
 最近って、、、?? 一番最近のは恩田陸さんの「図書室の海」再読。

008. ベストセラーは読む方ですか? 
 相当の天邪鬼なので、ほとぼりが冷めた頃にこっそり読みます。

009. 御贔屓は、どんなジャンルですか?
 断然ファンタジーです!!!! 最近SFにも目覚め始めました。

010. あなたは活字中毒ですか?(それはどんな症状としてあらわれていますか)
 中毒…ですかねぇ。1日何かしら文字を読まないと、何かをやり残した気になります。

011. 月に何冊くらい読みますか?
 約15冊ぐらい。マンガを入れると20冊ぐらいです。

012. あなたは本の奥付をちゃんとチェックしますか? するとしたら、その理由は?
 大抵何気なくチェックしてます。読み終わった後に、随分古い本なんだと気付いたり。

013. 文庫本の値段として「高い」と感じるのは幾らからですか?
 700円を超えると、ちょっと購入を躊躇います。

014. 本は書店で買いますか、それとも図書館で借りますか。その理由は?
 書店派。図書館が近くにないのもありますが、本にマーカーを付けるときもあるので。

015. あなたは「たくさん本を買うけど積ん読派」それとも「買った本はみんな目を通す派」のどちらでしょう?
 ……言われなくてもお分かりでしょう(笑)積みたくて積んでるわけじゃないのよ!!

016. 行き場に困ったとき、とりあえず書店に入ってしまう。そんなことはありますか?
 行き場に困る…というか、書店巡りは日常です。

017. 馴染みの書店・図書館に、なにかひとこと。
 恩田陸さんの本を、男性作家の棚に入れるのはやめてください。

018. あなたは蔵書をどれくらい持っていますか。
 数えろっていうんですか……??

019. 自分の本棚について、簡単に説明してください(“小説が多く実用書が少ない”等々)。
 作家順に並べてみせよう!!と苦戦した形跡があります。でも途中で放棄。

020. 本棚は整理整頓されていますか。
 上半分は綺麗に並んでいます。下半分はやる気が見られません。

021. 既に持っている本を、誤って買ってしまったことはありますか? その本のタイトルは。
 あります。「グイン・サーガ」。

022. 気に入った本は、自分の手元に置かないと気が済まない?
 もちろん!!!

023. 本に関することで、悩んでいることは?
 読みたい本のわりに、読書が追いつかないこと。

024. 速読派と熟読派、あなたはどちらに該当しますか。
 むむむ…熟読ではないことは確かです。

025. 本を読んでいて分からない言葉があったとき、意味を調べますか?
 電子辞書は必須です。

026. 本を読む場所で、お気に入りなのは?
 リクライニングチェアが定位置です。

027. あなたは今、めったに読むことのない分厚い本を前にしています。ところでこの本「すごくおもしろい」という、いつもは信頼できる情報を得たはずなのに、最初の部分がやたらにつまらない。そんなときどうしますか?
 とりあえず最後まで読みます。どんでん返しを期待して♪

028. 本を読むときに、同時になにかすることはありますか?(例:お茶を飲む、おやつを食べる、音楽をかける)
 何かしらなんか飲んでます。休みの日はビール読みながら読書。

029. 読みかけの本にはさむ栞は、何を使っていますか?
 新潮Yonda?パンダのブックカバー使ってるので、これに栞(?)もついてます。

030. ブックフェアのグッズを新たに誕生させることになりました。あなたが「これなら欲しい」と思うグッズを考えてください。
 図書カードでしょー♪

031. 無人島1冊だけ本を持っていけるとしたら、何を選びますか。
 むむむ…難しいぞ。ミヒャエル・エンデの「モモ」か、光原百合さんの「銀の犬」。

032. 今、最も欲しい本のタイトルをどうぞ。
 上田早夕里さんの「火星ダーク・バラード」が欲しいです。文庫なのに高いぞー!!

033. 生涯の1冊、そんな存在の本はありますか? その本のタイトルは。
 まだまだこれからなのに、選べませんよ〜…

034. 何度も読み返してしまうような本はありますか? その本のタイトルは。
 「銀の犬」。とにかく好きすぎる。あと鈴木光司さんの「楽園」。

035. おきにいりの作家ベスト5と、理由をお願いします。
 恩田陸、辻村深月、荻原規子、小野不由美、上橋菜穂子。あ、全部女性作家だ(笑)

036. 好きなシリーズ物はありますか?
 「グイン・サーガ」!!!! 愛してます。

037. 本を選ぶときのポイントを教えてください。
 結構ジャケ買いだったりします。かなり邪道です。

038. 翻訳小説は、訳者にこだわる方ですか。
 そうね、翻訳物は訳が大事ですね。

039. 信頼できる書評家は誰ですか?
 ブログのお友達の皆さんです!!

040. 絵本は好きですか? 好きな方は、好きな絵本のタイトルを教えてください。
 うーん…絵本はあまり読まないかも。

041. 本は内容を先に読む方ですか、それとも、あとがきから読む方ですか?
 内容からです!! ネタバレの危険は冒せない。

042. 読みたいのに読めない本はありますか? その理由は。
 「カラマーゾフの兄弟」。未だに怖気づいてます。

043. ノンフィクション作品のおすすめを教えてください。
 ノンフィクションは苦手です…。特に「Itと呼ばれた子」みたいな虐待物。

044. あなたの好きな恋愛小説を教えてください。
 ニコラス・スパークスの「きみに読む物語」。あと恩田陸さんの「ライオンハート」。

045. 泣けてしまった本を教えてください。
 数知れず…

046. 読んでいるだけで、アドレナリンが分泌されてくるような本は?
 「グイン・サーガ」でしょ!!! 最近は「アルスラーン戦記」も分泌されてます。

047. もう2度と読みたくない本は、ありますか?
 平山夢明さんの「独白するユニバーサル横メルカトル」。珍しく挫折しました。

048. 良くも悪くも「やられた!」と思った本はありますか?
 アゴタ・クリストフの「悪童日記」シリーズ。凄いです。

049. 読む前と読後感が違っていた(食わず嫌いだった)本は?
 乙一さんはずっと食わず嫌いでしたねぇ。

050. 子供にプレゼントしたい本のタイトルを教えてください。
 ミヒャエル・エンデの「はてしない物語」。

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「本好きへの100の質問」051〜100に続く、、、



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基本的に評価は甘めかもです。
ストーリーはいまひとつでも、キャラが良ければ全て良し!雰囲気が良ければとりあえず許せる!みたいな所もあります(笑)

ちなみに5つ星に王冠マーク ほし が付いているものは永久保存版きもち

ほし もう最高っ!!
ほし 面白い☆
ほし 惜しいあと一歩
ほし まぁまぁ良い
ほし 普通です。
ほし 苦手…
ほし 何も言えない

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◆2015年マイベスト3◆

百年法 (上) (角川文庫)

百年法 (下) (角川文庫)

1位 百年法
(山田宗樹)


不老不死が実現した世界で、100年後には強制安楽死させられてしまう。

自分ならどうするだろうか、と思わず考えてしまう近未来SF作品。近い未来本当にこんな事が起こりそう。

スピード感あり、とても面白い作品です。
映像化希望!



絶望名人カフカの人生論 (新潮文庫)

2位 絶望名人カフカの人生論
(カフカ/頭木弘樹・編訳)


フランツ・カフカといえば、
ある朝起きると、巨大な虫に変身していた『変身』などが有名ですが、 カフカ自身のネガティブさ加減には、思わず吹き出してしまうほどです・・・!(笑)

あまりにも自虐的でネガティブゆえ、自分の悩みなんかちっぽけに思えてしまう。
元気のない人にこそ、読んで欲しい一冊。



EPITAPH東京

3位 EPITAPH東京
(恩田陸)


エッセイ風の物語、自らを「吸血鬼」と名乗る男の追想、そして作中の戯曲。
・・・と、3つのパートに分かれて物語は進んでいきますが、正直相当のカオス状態(笑)

でも、シェイクスピアの「エピタフ」(墓碑銘)だったり、 なかば都市伝説的な平将門の首塚の話、動物交差点の話など、とにかく雑学が豊富。

何故か最後まで面白く読めてしまった一冊です。

★4位以下はこちら

◆2014年マイベスト3◆

ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)

1位 ハーモニー
(伊藤計劃)


もうとにかく面白くて、想像以上に読み易かった事に驚きでした!

戦争、疫病、、、この世の全ての悪を取り除き、完璧に管理された世界は、
ある一人の少女によって綻び始めます。

劇場アニメ化もされ話題になった作品。



深紅の碑文 (上) (ハヤカワSFシリーズJコレクション)

深紅の碑文 (下) (ハヤカワSFシリーズJコレクション)

2位 深紅の碑文
(上田早夕里)


第32回日本SF大賞を受賞した、
「華竜の宮」の続編です。

陸地の大部分が水没した未来。
地球規模の未曽有の大異変を前に、人類はどう対応するのか??

SFですが、決して遠い未来ではない世界の姿かもしれません。傑作です。



ウール 上 (角川文庫)

ウール 下 (角川文庫)

3位 WOOL
(ヒュー・ハウイー)


<サイロ三部作>の第一部目。

全ての生き物が死に絶え、荒廃した未来の世界。 生き残ったわずかな人間達は、地下144階建てのサイロで暮らしているという設定。

<清掃の刑>やらサイロの秘密やら、とにかく謎ばかりの展開で、夢中になって読みました。

★4位以下はこちら

◆2013年マイベスト3◆

金色機械

1位 金色機械
(恒川光太郎)


めちゃめちゃ好みのお話だったー!!

恒川さんといえば幻想的でちょっぴり怖い世界観が魅力なんだけど、
今回はSF・ファンタジーで味付けされた時代物。恒川さんの新境地です。

切なく悲しく、人間臭い恒川ワールドを是非堪能してみて下さい。



10月はたそがれの国 (創元SF文庫)

2位 10月はたそがれの国
(レイ・ブラッドベリ)


不気味・奇妙・不思議。
・・・と3拍子揃ったこの作品。

全体的にホラー色が強く、特に「群衆」「びっくり箱」は一度読んだら忘れられません。

読んでいるうちに、のめり込んでしまう事間違いなしの短編集です!



新選組 幕末の青嵐 (集英社文庫)

3位 新選組 幕末の青嵐
(木内昇)


これを読んだら、絶対新選組が好きになる!保証するよ(笑)

様々な隊士の視点から進んでいく物語。皆がカッコ良くて(沖田さんは可愛くて)素敵すぎる。
女性作家さんならではの繊細で、それでいて力強い描写が魅力的でした!

それにしても、土方さんの男前っぷりは異常(* ̄∇ ̄*)

★4位以下はこちら

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