07
3
4
5
7
9
11
13
14
16
18
21
24
28
31
<< >>

This Archive : 2008年07月

--.--.-- *--*

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

2008.07.30 *Wed*

「こうばしい日々」江國香織


こうばしい日々
著者:江國香織
評価:ほし



【内容情報】(「BOOK」データベースより)
ウィルミントンの町に秋がきて、僕は11歳になった。映画も野球も好きだけど、一番気になるのはガールフレンドのジルのことなんだ…。アメリカ育ちの大介の日常を鮮やかに綴った代表作「こうばしい日々」。結婚した姉のかつてのボーイフレンドに恋するみのりの、甘く切ない恋物語「綿菓子」。大人が失くした純粋な心を教えてくれる、素敵なボーイズ&ガールズを描く中編二編。



ブログのお友達かをる。さんから紹介していただきました~きもち
かをる。さん、素敵な本を教えて頂いてありがとうございます!

「こうばしい日々」「綿菓子」の中編2作が収められています。


「こうばしい日々」はアメリカで育った日本人の男の子ダイの日常を描いた作品。

姉の麻由子はアメリカよりも「美しくて歴史の深い」日本のほうが好き。
アメリカ人のウィルは"禅の心"を持った日本が大好きで、アメリカに嫌気が差している。

アメリカで育ち、英語も堪能なダイはそんな姉やウィルの事が理解できないんですよね。
むしろ、アメリカ人に生まれ育ったことに何一つ不満も疑問も持たないデイビッドに共感する。

ダイはアメリカ文化で育つ日本人ならではの視点で、様々なことを経験していきます。

アメリカでの学校生活、ガールフレンドのジルとの淡い恋…。
やっぱりこれぐらいの歳の子って、どこの国でも女の子のほうがませてるのね(笑)

ウィルミントンの町の鮮やかな色とりどりの紅葉が目に浮かぶような、素敵な作品でしたかお


ライン


「綿菓子」は、姉の元彼に恋をする女の子みのりの物語。

みのりは、3年間も付き合っていた次郎君を捨てて急にお見合い結婚をした姉が分からない。
みのりが考えるのは、姉の元彼の次郎君のことばかり。
縁日で買ってもらったあんずあめの事、夏に水泳を教えてもらう約束だった事を思い出す。

そして1年以上経ったある日のこと、みのりは本屋の前で次郎君とバッタリ再会する。

江國さんの初恋の描き方がとっても綺麗なので、安心して読むことができました!
初恋って、こんなに甘い感情だったかしら?? (もう、とうの昔に忘れてしまいましたが…笑) 

好きなのは、コーヒーのシーン。ドキドキしちゃったわ~かお


*ところで、調べてみてビックリしたんですが。
「綿菓子」は、江國さんが二十歳の頃に書かれたとのことなんです!!
二十歳でこんな微妙な心情を文章にできるなんて…すごいですね。



≪検索用INDEX≫ (クリックすると別ウィンドウで開きます♪)
    作家名から調べたい時は… ◆ 作家別 INDEX ◆
    作品名から調べたい時は… ◆ 作品別 INDEX ◆

    ブログランキング・にほんブログ村へ 
    にほんブログ村 
スポンサーサイト

2008.07.29 *Tue*

「ZOO2」乙一


ZOO2
著者:乙一
評価:ほし



【内容情報】(「BOOK」データベースより)
天才・乙一のジャンル分け不能の傑作短編集その2。目が覚めたら、何者かに刺されて血まみれだった資産家の悲喜劇(「血液を探せ!」)、ハイジャックされた機内で安楽死の薬を買うべきか否か?(「落ちる飛行機の中で」)など、いずれも驚天動地の粒ぞろい6編。文庫版だけのボーナストラックとして、単行本に入っていなかった幻のショートショート「むかし夕日の公園で」を特別収録。



この間読んだ「ZOO1」がすごく好みだったので、続編も読んでみました。
今回もブラックな作品を集めた短編集です。


ライン


ぼたん 血液を探せ!

目をさますと、血まみれだった。
血の出所は…というと、なんと自分の脇腹に深く包丁が刺さっていたのだ!
一見凄惨な光景なんだけど、登場人物の掛け合いが面白くてプッと笑えます。


ぼたん 冷たい森の白い家

あぁ~今日はダメだったわ、この話。
馬小屋で虐待されながら育った少年。やがて彼は町から離れて森に行き、家を作り始めた。
その家を作るための材料とは??グロイ、グロすぎる…かお


ぼたん Closet

ミキは、彼女の弱みを握っていた義理の弟リュウジを殺してしまう。
リュウジがなかなか戻らない、と危ぶむ家族達。どうにかしてその事実を隠そうとするミキ。
そんな中、郵便受けの中に「リュウジ ハ コロサレタ」という謎の手紙が届く。その送り主とは…?


ぼたん 神の言葉

「僕」は自分の発する言葉に、不思議な力があることを知った。
それは、何でも人を思い通りに動かせる、という力。 (ちょっとデスノートっぽいよね…) 
真面目な「僕」は、周囲の人間が自分の事をバカにしているという被害妄想を抱き…。


ぼたん 落ちる飛行機の中で

「私」の乗っている飛行機がハイジャックされた。
ハイジャックをした大学生風の男の子は、このままT大の校舎に突っ込むつもりだという。
そんな中、セールスマンの男から"安楽死の薬"を売りつけられて…。


ライン


たまたま体調が悪い日に読んだからかしら??
このあまりにもブラックな展開、今日はダメダメでした~~(笑)

特に「冷たい森の白い家」は、凄まじかった。
残酷すぎるグリム童話みたいな感じでしょうか…

どの短編も突飛な発想で面白いんですけど、読む時期を選ばなくちゃですね。
お口直しに、ほんわかした作品が読みたくなりましたかお



≪検索用INDEX≫ (クリックすると別ウィンドウで開きます♪)
    作家名から調べたい時は… ◆ 作家別 INDEX ◆
    作品名から調べたい時は… ◆ 作品別 INDEX ◆

    ブログランキング・にほんブログ村へ 
    にほんブログ村 
tag : ZOO  乙一 

2008.07.27 *Sun*

「心霊探偵八雲2 魂をつなぐもの」神永学


心霊探偵八雲2 魂をつなぐもの
著者:神永学
評価:ほし



【内容情報】(「BOOK」データベースより)
恐ろしい幽霊体験をしたという友達から、相談を受けた晴香は、死者の魂を見ることができる八雲のもとを再び訪れる。しかし、八雲は相変わらずのつれない態度。そんなとき、世間では不可解な連続少女誘拐殺人事件が発生。晴香も巻き込まれ、絶対絶命の危機に!?幽霊騒動と誘拐事件―複雑に絡み合う謎を、八雲は解きほぐすことができるのか、そして晴香の運命は!?驚異のハイスピード・スピリチュアル・ミステリー第2弾。



心霊探偵八雲シリーズ第2弾きもち

前巻は一話完結型の短編集でしたが、今回は長編です。
1巻よりもさらにスピード感溢れる作品で、サクサク読めちゃいましたよ~かお

川べりで恐ろしい体験をした真由子に相談され、ついつい引き受けてしまった晴香。
再び八雲の元を訪れるも、八雲にトラブルを持ち込むだけの女だと思われたくないと思う。
で、自分1人で何とかしてみようと、晴香は事件のあった場所を訪れる…。

晴香ちゃん、あなた自分の力を分かっているんですか…?(笑)

でもね、晴香の気持ちはすご~くよく分かります。
好きな相手には、負担になりたくないって思っちゃうもんね。

結局は、いつもどおり霊が見える八雲の力に頼ることになるんですが…
困難を共に乗り切った男女は、グッと距離が近づくものですよねぇ。ムフフ。 (オッサンか?!笑) 

八雲の無愛想で皮肉な態度の中にも、晴香を大切にする気持ちが見え隠れしていますきもち


晴香が持ち込む事件と同時に、別の場所で少女誘拐殺人事件が起こっていて…。
前作同様に、一見関係の無い事件が最終的に結びついてくるわけなんです。

やっぱりオチは早い段階で分かってしまいましたが、1巻よりもミステリ度はUP↑してますよ~かお

子を想う親の気持ち、反対に親を想う子の気持ち…
様々な想いが錯綜して、こんな悲しい事件を生み出してしまったのね。切ないです。


<心霊探偵八雲シリーズ>
心霊探偵八雲1 赤い瞳は知っている



≪検索用INDEX≫ (クリックすると別ウィンドウで開きます♪)
    作家名から調べたい時は… ◆ 作家別 INDEX ◆
    作品名から調べたい時は… ◆ 作品別 INDEX ◆

    ブログランキング・にほんブログ村へ 
    にほんブログ村 

2008.07.26 *Sat*

「夏の庭」湯本香樹実


夏の庭
著者:湯本香樹実
評価:ほし



【内容情報】(「BOOK」データベースより)
町外れに暮らすひとりの老人をぼくらは「観察」し始めた。生ける屍のような老人が死ぬ瞬間をこの目で見るために。夏休みを迎え、ぼくらの好奇心は日ごと高まるけれど、不思議と老人は元気になっていくようだ―。いつしか少年たちの「観察」は、老人との深い交流へと姿を変え始めていたのだが…。喪われ逝くものと、決して失われぬものとに触れた少年たちを描く清新な物語。




ブログ仲間の皆さんがオススメの「夏の庭」きもち

世界十数ヵ国で翻訳出版されている作品 のようですが、それも頷けるなぁ。。。
少年達の揺れ動く心理や、「死」に向き合うことの大切さは万国共通ですものね。

よくニュースで、独居老人の孤独死が問題になっていたりしますが…
自分の事を気にかけてくれる人がいる、というのはこんなにも活力を与えてくれるものなのね。

この物語のおじいさんも、その変貌ぶりといったら目を瞠るほど!

毎日コンビニの弁当を買い、庭も荒れ放題にさせていた生ける屍のようなおじいさんが、
だんだんと自分で料理をするようになり、庭の手入れをし、規則正しい生活を送るようになる。

おじいさんは少年達に、決して上から目線で何かを教えようとはしないのですよね。
少年達のほうから、草木の名前、包丁の使い方、庭の手入れの方法をどんどん吸収していく。
押し付けがましくないおじいさんの態度は、少年達の心をスルスルとほぐしていくようですかお

湯本さんの文章を読んでいると、年配の人に対する敬意と愛情が伝わってきます。

現代は、お年寄りは何かと疎まれがちな風潮があるけれど…
世の中の子供達も、この作品を読んだらお年寄りを見る目が変わるんじゃないかなぁ。

ちょっぴり悲しいお話だけれど、心に爽やかさを残してくれる素敵な作品でした~きもち



≪検索用INDEX≫ (クリックすると別ウィンドウで開きます♪)
    作家名から調べたい時は… ◆ 作家別 INDEX ◆
    作品名から調べたい時は… ◆ 作品別 INDEX ◆

    ブログランキング・にほんブログ村へ 
    にほんブログ村 

2008.07.25 *Fri*

「デルフィニア戦記 放浪の戦士(4)」茅田砂胡


デルフィニア戦記 放浪の戦士(4)
著者:茅田砂胡
評価:ほし



【内容情報】(「BOOK」データベースより)
流浪の国王ウォルとリィの率いる軍勢は王都コーラルの目前に迫った。だが、救出すべき父はすでに亡く、王座奪還の目算も潰えた。欲するは父の敵の首ひとつ―!同胞相討つ内乱を避け、わずかな手勢で城に乗り込むウォルの運命、そしてデルフィニア争乱の行方は?第1部放浪の戦士篇完結。



デルフィニア戦記、第1部完結です~きもち

いやぁ、この巻めちゃめちゃ面白いなぁ!!ちょっと興奮気味です(笑)
特にP210~P230の女官長カリン告白のくだり。ここが大好きで、4回も読んじゃったかお

前の巻で明らかになった、主人公ウォルの国王疑惑。
つまりは、亡くなった前王の本当の息子ではないかも??ということ。
いくら王の器をそなえていても、王の血を引いていないと国民は認めないですからねきもち

当のウォルは国王にはならなくても良い、ただ殺された養父フェルナン伯爵の仇をとりたい一心。
そこに、女官長カリンの告白。このどんでん返しが、たまらなく小気味良いんです!

「国は生き物だ。それも個人の手には負えない巨大な生き物だぞ。
国王であろうと、その首に鎖をつけて操ることなどできはしない。」


ウォル…キミは良い王様になれるよ。

さてさて、第二部<異郷の煌姫>に続きますきもち


<デルフィニア戦記シリーズ>
デルフィニア戦記 放浪の戦士(1)
デルフィニア戦記 放浪の戦士(2)
デルフィニア戦記 放浪の戦士(3)



≪検索用INDEX≫ (クリックすると別ウィンドウで開きます♪)
    作家名から調べたい時は… ◆ 作家別 INDEX ◆
    作品名から調べたい時は… ◆ 作品別 INDEX ◆

    ブログランキング・にほんブログ村へ 
    にほんブログ村 

2008.07.23 *Wed*

「ZOO1」乙一


ZOO1
著者:乙一
評価:ほし



【内容情報】(「BOOK」データベースより)
何なんだこれは! 天才・乙一のジャンル分け不能の傑作短編集が「1」、「2」に分かれて、ついに文庫化。双子の姉妹なのになぜか姉のヨーコだけが母から虐待され……(「カザリとヨーコ」)、謎の犯人に拉致監禁された姉と弟がとった脱出のための手段とは?(「SEVEN ROOMS」)など、本書「1」には映画化された5編をセレクト。



前から気になりつつも、なんとなく食指が動かなかった作家さんですきもち
今回、ちょっと縁があったもので初めて手に取ってみる事にしました。

ホラーからSFまで、あらゆるジャンルの作品を詰め込んだ短編集。


ライン


ぼたん カザリとヨーコ

美しい顔をした双子の姉妹。
でも何故か妹のカザリは母から可愛がられ、姉のヨーコは酷く虐待される毎日。
「このままでは母に殺される。」そう考えたヨーコは、ある行動に出ることに…。


ぼたん SEVEN ROOMS

目覚めると、「僕」は姉と2人である部屋に監禁されていた。
部屋には水の流れる溝があり、小さい「僕」はその溝を通って隣の部屋に行けることを発見する。
ある日、「僕」と姉はその溝を流れてきたモノを見て…。コワッ!!


ぼたん SO-far そ・ふぁー

この作品は何を書いてもネタバレになりそうなので、詳しくは書けませんが…。
「僕」が幼稚園に通っていた頃の、なんとも不思議な記憶。
一家の団欒の象徴である"ソファー"が鍵となっています。


ぼたん 陽だまりの詩

病原菌が空を覆い、ほとんどの人間が息絶えてしまった世界。
「私」は、最後の生き残りである男に作られた。その男も残された命はあと一週間。
悲しくて、でもとても温かくて…静謐さにあふれた物語でした。


ぼたん ZOO

毎朝、郵便受けに必ず入っている一枚の写真。
それはかつて彼が心から愛していた彼女の死体の写真だった。
男は絶望に押しつぶされそうになりながらも、必死で犯人を探すが、実は…。


ライン


本当に、「何なんだこれは!」と言いたい(笑)期待していた以上に面白かったですよ~かお

イチオシは、なんといっても「SEVEN ROOMS」ですねぇ。
何故「僕」達は部屋に閉じ込められているのか?幼い「僕」が見た衝撃の光景とは??
映像で観るのは断固拒否するけど!!とにかくコワくて面白くてインパクト大です。

逆に、「陽だまりの詩」は是非とも映像で観てみたい作品。SFに近いですかね。
「SEVEN ROOMS」と同じ作家が書いたとは…あまりに驚きです。

表題作「ZOO」は、何故か一番印象が薄かったわ。。。
どこかスティーヴン・キングの作品を彷彿とさせるような、ダークな展開でした。

乙一さんの作品が気に入っちゃったので、「ZOO2」も読んでみますきもち



≪検索用INDEX≫ (クリックすると別ウィンドウで開きます♪)
    作家名から調べたい時は… ◆ 作家別 INDEX ◆
    作品名から調べたい時は… ◆ 作品別 INDEX ◆

    ブログランキング・にほんブログ村へ 
    にほんブログ村 
tag : ZOO  乙一 

2008.07.22 *Tue*

「霧のむこうのふしぎな町」柏葉幸子


霧のむこうのふしぎな町
著者:柏葉幸子
評価:ほし



【内容情報】(「BOOK」データベースより)
心躍る夏休み。6年生のリナは、たった一人で旅に出た。不思議な霧が晴れた後、きれいだけどどこか風変わりな町が現れた。めちゃくちゃ通りに住んでいる、妙ちきりんな人々との交流が、みずみずしく描かれる。『千と千尋の神隠し』に影響を与えた、ファンタジー永遠の名作!講談社児童文学新人賞受賞。



スタジオジブリの宮崎駿監督に影響を与えたという作品かお
映画「耳をすませば」の中で、天沢聖司くんがこの本を読んでいる場面があります(笑)

なんともメルヘンチックで素敵な物語でした~きもち

今回手にとったのは新装版ですが、この作品が刊行されたのはなんと1975年!
今読んでも全く色褪せない魅力的な作品ですね。違和感なく読んでいました。。。

洋館が立ち並ぶ霧の町で、リナが経験する不思議な出来事と、一風変わった町の人々。
食べても食べても太らないお菓子、口の悪いオウムやサーカスを追い出された臆病なトラ…。
リナは"めちゃくちゃ通り"で様々な事を経験して、大人になっていきます。

大人が読んでも十分面白い作品なんだけど、これは子供の頃に一度読みたかったわ~かお
小さい頃から異世界への入口を探していた私には、きっとバイブルになっていたでしょう(笑)
それほどまでに想像力をかきたてる作品なんです。

「聖司くんもこの作品、好きだったんだ…」と、ニヤニヤしながら読みましたよ(爆)



≪検索用INDEX≫ (クリックすると別ウィンドウで開きます♪)
    作家名から調べたい時は… ◆ 作家別 INDEX ◆
    作品名から調べたい時は… ◆ 作品別 INDEX ◆

    ブログランキング・にほんブログ村へ 
    にほんブログ村 

2008.07.20 *Sun*

「RDG はじめてのお使い」荻原規子


RDG はじめてのお使い
著者:荻原規子
評価:ほし



【内容情報】(「BOOK」データベースより)
山伏の修験場として世界遺産に認定される、玉倉神社に生まれ育った鈴原泉水子は、宮司を務める祖父と静かな二人暮らしを送っていたが、中学三年になった春、突然東京の高校進学を薦められる。しかも、父の友人で後見人の相楽雪政が、山伏として修業を積んできた自分の息子深行を、(下僕として)泉水子に一生付き添わせるという。しかし、それは泉水子も知らない、自分の生い立ちや家系に関わる大きな理由があったのだ。大人気作家荻原規子の書き下ろす新シリーズ。



大好きな荻原規子さんの新作です~きもち
初っ端からグイグイ引き込まれて、あっという間に読了してしまいました。

泉水子は腰まで届くような長いおさげ髪、赤い縁のメガネ、しかも極度の引っ込み思案な女の子。
学校では奇異の目で見られ、いつもビクビクしながら家と学校を往復する日々。
いつもの荻原さんの気の強いヒロインとは正反対のタイプですね(笑)

泉水子は「普通の女の子になりたい」と切に願うけれど、いつも物事は逆の方向へかお
電子機器に触れると何故か途端に壊れてしまうし、人ごみに行くと高熱を出してしまう始末。
でも実はそれは泉水子の家系や生い立ちに関係があって。。。


勾玉三部作のような、古代日本を舞台にした世界が好きだったので、
今回は現代日本が舞台ということで、最初はそこまで期待していなかったのでした。

でも読み進めるうちに、ビックリ。知らず知らずのうちにいつもの荻原ファンタジーだわ!

で、特筆すべきは、魅力的な脇役達ですねきもち

あらすじで何故か「下僕として」って書いてあるけど…(笑)好きなのはその下僕の深行クン。
成績抜群、容姿◎、でも無愛想、無口、陰湿…。この二面性がステキ。

泉水子のことを最初はバカにして、邪険にしていた深行。
当然ですよねぇ。クラスのつまはじきにあった鈍くさい女の子のお守りなんかしたくない。
でも、泉水子の隠された生い立ちと不思議な能力を目にして、彼女に対する見方が変わっていく。

このシリーズはまだまだ始まったばかり。
今回は泉水子の長い旅のプロローグといったところ。この先の展開が楽しみですかお



≪検索用INDEX≫ (クリックすると別ウィンドウで開きます♪)
    作家名から調べたい時は… ◆ 作家別 INDEX ◆
    作品名から調べたい時は… ◆ 作品別 INDEX ◆

    ブログランキング・にほんブログ村へ 
    にほんブログ村 

2008.07.19 *Sat*

「この闇と光」服部まゆみ


この闇と光
著者:服部まゆみ
評価:ほし



【内容情報】(「BOOK」データベースより)
失脚した父王とともに、小さな別荘に幽閉されている盲目の姫君・レイア。優しい父と侍女のダフネ、そして父が語り聞かせてくれる美しい物語だけが、レイアの世界の全てだった。シルクのドレスや季節ごとの花々に囲まれた、満ち足りた毎日。しかしレイアが成長するにつれて、完璧だったはずの世界が少しずつ歪んでゆく―。



服部まゆみさん、初めて読む作家さんです!
実は、去年亡くなられたという記事を読んでこの方の存在を知りました。
こういう出会い方って悲しいなぁ。。。

前半は、ただひたすらに美しい外国のおとぎ話のような印象ですきもち

レイアと父王が暮らす別荘。繰り返される美しい日々。どこか耽美的な雰囲気さえ感じられます。
レイアは目が見えないながらも賢く、「罪と罰」「嵐が丘」などの本から沢山の知識を吸収します。

そして、あっという間に突入する後半。このどんでん返しがスゴイ!

目が見えるようになったレイアが直面した、驚愕の事実。 まさか、こういう展開とはね。
「あの時父王のとった行動はこういう意図があったのね…」とか色々気付かされるわけですかお


前半は「闇」、後半は「光」として対比されています。

「闇」=ダークなイメージがありますが、レイアにとっての「闇」とは美しき世界なのですね。
魂ではなく、目で世界を見てしまった彼女の衝撃。お、恐ろしい…

個人的には、前半部のなまめかしい幻想的な雰囲気が好きだったので、−☆1つです(笑)

独特の文体なので、もしかすると好みが分かれるかもしれませんが…
幻想文学としても、ミステリとしてもかなりレベルの高い作品だと思いますよ~きもち


*服部さんの作品は、「一八八八切り裂きジャック」と「レオナルドのユダ」も気になります。

一八八八 切り裂きジャック (クイーンの13) レオナルドのユダ (角川文庫)



≪検索用INDEX≫ (クリックすると別ウィンドウで開きます♪)
    作家名から調べたい時は… ◆ 作家別 INDEX ◆
    作品名から調べたい時は… ◆ 作品別 INDEX ◆

    ブログランキング・にほんブログ村へ 
    にほんブログ村 

2008.07.17 *Thu*

「心霊探偵八雲1 赤い瞳は知っている」神永学


心霊探偵八雲1 赤い瞳は知っている
著者:神永学
評価:ほし



【内容情報】(「BOOK」データベースより)
学内で幽霊騒動に巻き込まれた友人について相談するため、晴香は、不思議な力を持つ男がいるという「映画同好会」を訪ねた。しかしそこで彼女を出迎えたのは、ひどい寝癖と眠そうな目をした、スカした青年。思い切って相談を持ちかける晴香だったが!?女子大生監禁殺人事件、自殺偽装殺人…次々と起こる怪事件に、死者の魂を見ることができる名探偵・斉藤八雲が挑む、驚異のハイスピード・スピリチュアル・ミステリー登場。



ブログのお友達miwa125さん茨木月季さんに紹介頂いた作品ですかお

シリーズ全巻文庫化されてから読もうと思っていたんですが…
店頭で大量に平積みされているのを見たら、いてもたってもいられなくって(笑)

心霊系が苦手な私は、読む前から大いにビビりまくっていたんですが。
心温まる読後感のおかげでしょうか。意外にも(?)結構サクサクいけましたよ~きもち


ライン


ファイル1 開かずの間

ある大学のキャンパスの外れにある雑木林には、幽霊が出るという噂の廃屋があった。
そして、その建物の一番奥には厳重に鍵のかけられた<開かずの間>がある。
肝試しにその廃屋に入った3人の大学生。そこで彼らが見たものは…。


ファイル2 トンネルの闇

事故の発生率が異常に多いことで有名なトンネル。
そこでは得体の知れないものが出るという噂があり、何人もの人が事故に遭い命を落としている。
たまたま車でそのトンネルを通ってしまった晴香の前に、突然子供が飛び出してきて…。


ファイル3 死者からの伝言

ある夜、晴香の夢枕に突然親友の詩織が現れ、「逃げて」と言う。
慌てて部屋の電気をつけるが、既に詩織の姿はなかった。
その頃別の場所では、夫が殺され妻が焼死体となって見つかるという事件が起きていた…。


ライン


一話完結型の作品ですが、どの話も晴香が八雲に相談を持ちかけるところから始まります。

真っ赤に燃えるような左目を持ち、生まれつき霊が見えるという八雲。
右目は生きている人間、赤い左目は死んだ人間が見えるという設定が面白いですねきもち


"探偵"というわりには、謎解きが苦手な私ですら早々に犯人が分かってしまうので、
ミステリよりもエンターテイメントとして読んだほうが正解かしれませんね。。。

とにかく、キャラがとっても魅力的なんですかお
超皮肉屋で常に一言多い八雲と、それに振り回されながらも八雲に惹かれていく晴香。
いつも心の中で、八雲に強烈なツッコミを入れる刑事の後藤。 (でもなかなか口に出せない…笑) 

この作品は霊=怖い存在ではないところに好感が持てます。



≪検索用INDEX≫ (クリックすると別ウィンドウで開きます♪)
    作家名から調べたい時は… ◆ 作家別 INDEX ◆
    作品名から調べたい時は… ◆ 作品別 INDEX ◆

    ブログランキング・にほんブログ村へ 
    にほんブログ村 

2008.07.15 *Tue*

「春のオルガン」湯本香樹実


春のオルガン
著者:湯本香樹実
評価:ほし



【内容情報】(「BOOK」データベースより)
小学校を卒業した春休み、私は弟のテツと川原に放置されたバスで眠った―。大人たちのトラブル、自分もまた子供から大人に変わってゆくことへの戸惑いの中で、トモミは少しずつまだ見ぬ世界に足を踏み出してゆく。ガラクタ、野良猫たち、雷の音…ばらばらだったすべてが、いつかひとつでも欠けてはならないものになっていた。少女の揺れ動く季節を瑞々しく描いた珠玉の物語。



湯本さん、初めましての作家さんです~かお
そして表紙は酒井駒子さん。いつ見てもこの方の絵は素敵ですね。。。

小学校を卒業して、中学校に入学するまでの春休み。子供から大人への移行期間。
主人公・トモミと弟・テツが過ごした日々を描いた作品です。

トモミの視点から、毎日の出来事が淡々と綴られていくのですが…
子供にしては妙に達観した雰囲気のあるトモミに、正直あまり感情移入ができませんでしたきもち

自分が12歳ぐらいの時って、こんなに斜に構えて世界を見ていたかしら?なんて。

でも読み進めていくうちに、それも納得。

トモミの両親はケンカばかり、お隣の家とも仲が悪く、トモミ自身も頭痛に悩まされている。
決して居心地の良いとは言えない家庭環境は、子供を老成させてしまうものなのね。。。

弟テツの素直で歯に衣着せぬ物言いは、時折トモミを苛立たせ不安にさせます。
この気持ちだけは、すごく共感できた気がします(笑)

でも、なんとなく人に歩調を合わせたり、人にへつらうような人間にはなりたくないな。
それが大人になることだ、なんて思いたくない!と感じてしまいました。


ポッカリと心の何かを失ったような読後感でしたけど…
もしかしたら湯本さんは、意図的にそういう作品を書かれたのかもしれないですねぇ。
子供から大人になるっていうのは、確実に何か大切なものを失うことですものねかお

「夏の庭」も積読してあるので、近いうちにこちらも読んでみようと思います~きもち



≪検索用INDEX≫ (クリックすると別ウィンドウで開きます♪)
    作家名から調べたい時は… ◆ 作家別 INDEX ◆
    作品名から調べたい時は… ◆ 作品別 INDEX ◆

    ブログランキング・にほんブログ村へ 
    にほんブログ村 

2008.07.12 *Sat*

「悪童日記」アゴタ・クリストフ


悪童日記
著者:アゴタ・クリストフ
評価:ほし



【内容情報】(「BOOK」データベースより)
戦争が激しさを増し、双子の「ぼくら」は、小さな町に住むおばあちゃんのもとへ疎開した。その日から、ぼくらの過酷な日々が始まった。人間の醜さや哀しさ、世の不条理―非情な現実を目にするたびに、ぼくらはそれを克明に日記にしるす。戦争が暗い影を落とすなか、ぼくらはしたたかに生き抜いていく。人間の真実をえぐる圧倒的筆力で読書界に感動の嵐を巻き起こした、ハンガリー生まれの女性亡命作家の衝撃の処女作。



とにかく、あらゆる意味で衝撃的な作品。これ以外に言葉が見つかりませんきもち

舞台は戦時下の中部ヨーロッパ。 (おそらくハンガリーが舞台) 
戦火を逃れて、<小さな町>に住むおばあちゃんの元へ疎開した双子の「ぼくら」。
双子の目から見た戦争の過酷さと人心の荒廃とを、日記形式に淡々と書き綴っていきます。

毎日生きるか、死ぬかの瀬戸際に立たされている人々。
突然の空襲、食料不足、人々のモラルの低下…。あまりにも生々しいですかお

時折ギョッとさせられるような描写がありますが、戦時下ではこれが現実だったんですよね…


天使のように美しい顔をした「ぼくら」は、過酷な状況下をしたたかに、狡猾に生き延びていく。
正直……「悪童」なんていう可愛いもんじゃありませんから!(笑)

2人は、「練習」と称してあらゆることを訓練するようになります。

罵詈雑言に耐えるために、2人で口汚く罵りあう練習をしたり、
身体的な暴力による痛みに耐えるために、お互いに殴りあう練習をしたり。。。

この作品の、あまりにも淡々とした語り口に最初は違和感を感じましたが…
この日記は「ぼくら」の作文の練習でしかないのですねぇ。それで納得しましたきもち

そして特筆すべきは、この作品には特定の固有名詞が出てこないという事ですね!
「ぼくら」の名前も、「おばあちゃん」の名前も、街の名前さえも…。
そして「ぼくら」の感情は一切描写されておらず、あくまでも客観的に、冷徹に綴られています。

上手くレビューを書けませんが、静かで圧倒的な存在感のある作品ですきもち

すご~く気になる終わり方をしていたので、これは続編も買わなくちゃダメじゃない…(笑)
どうやら三部作らしく、「ふたりの証拠」「第三の嘘」と続くようです。



≪検索用INDEX≫ (クリックすると別ウィンドウで開きます♪)
    作家名から調べたい時は… ◆ 作家別 INDEX ◆
    作品名から調べたい時は… ◆ 作品別 INDEX ◆

    ブログランキング・にほんブログ村へ 
    にほんブログ村 

2008.07.10 *Thu*

「アイルランド幻想」ピーター・トレメイン


アイルランド幻想
著者:ピーター・トレメイン
評価:ほし



【内容情報】(「BOOK」データベースより)
盲目の人気作曲家は療養のため故郷アイルランドの邸に移り住む。その庭には古代遺跡の名残とされる石柱が立っていた。夜ごと彼の耳に悲嘆と苦悩に満ちた不思議な合唱が聞こえるようになり…(第1話「石柱」)-霧の海に育まれた豊かな神話・伝承と、イギリスの度重なる苛烈な植民政策に抗した農・漁民の怒りと嘆きを、ピーター・トレメインは、哀しみの幻想小説集として昇華させた。アイリッシュ・ホラー初紹介。



久しぶりに再読してみました。大好きな本ですきもち

アイルランドの神話・民間伝承を元に書かれたアイリッシュ・ホラー短編集。
タイトル「アイルランド幻想」にある通り、どの作品も幻想的な深い味わいがあります。

この作品には11の短編が収められていますが、特に好みなのはこちら やじるし

ライン

ぼたん 石柱

療養のために妻とともにアイルランドに移り住んできた、盲目の作曲家。
その家の庭には古くから、古代遺跡の名残りとされる怪しげな石柱が立っていた。
ある夜、その石柱から苦悩の入り混じった悲しげな合唱が聞こえてきて…。


ぼたん 幻の島ハイ・ブラシル

祖父の故郷アイルランドの小さな島にやってきた、アメリカ人の男。
島の人々の忠告も聞かずに沖へ小船を出した彼は、突然の嵐に見舞われある島に漂着する。
そこで出逢った美しい女性。彼女はこの島が安息の地ハイ・ブラシルだと説明するが…。


ぼたん 恋歌

仕事の都合で、アイルランドの田舎の村へ向かうことになったプロデューサーの男。
目的地に向かう途中、深い濃霧の中道に迷ってしまい、ふと小さな集落にたどり着く。
人々に歓迎され、その夜美しい踊り子の家へ迎え入れられるが、彼は恐ろしい事実に気付く…。

ライン



「髪白きもの」「大飢饉」はかな~り怖いですかお
読んでいて、思わず鳥肌が立ってしまうほど。もう既に人間の理解を超えています(笑)

19世紀にアイルランドを襲ったジャガイモ飢饉。たかだか150年前の話です。
当時、ジャガイモを主食としていたアイルランド人は大きな被害を受けたことでしょう。
実際、約100万人のアイルランド人が飢餓で亡くなったと言われています。

この大飢饉に見舞われたアイルランドに、イギリス政府が少しでも救いの手を差し伸べていれば…
膨大な数の死者も出なかったでしょうし、アメリカへの移住もなかったのかな。

イングランドに侵略されたアイルランドの人々の怒りと恨み。
抑圧された彼らの苦悩の叫びが、このような恐ろしくも悲しい物語を生み出したのでしょうか。



≪検索用INDEX≫ (クリックすると別ウィンドウで開きます♪)
    作家名から調べたい時は… ◆ 作家別 INDEX ◆
    作品名から調べたい時は… ◆ 作品別 INDEX ◆

    ブログランキング・にほんブログ村へ 
    にほんブログ村 

2008.07.08 *Tue*

「星の王子さま」サン・テグジュペリ


星の王子さま
著者:サン・テグジュペリ
評価:ほし



【内容情報】(「BOOK」データベースより)
砂漠に飛行機で不時着した「僕」が出会った男の子。それは、小さな小さな自分の星を後にして、いくつもの星をめぐってから七番目の星・地球にたどり着いた王子さまだった…。一度読んだら必ず宝物にしたくなる、この宝石のような物語は、刊行後六十年以上たった今も、世界中でみんなの心をつかんで離さない。最も愛らしく毅然とした王子さまを、優しい日本語でよみがえらせた、新訳。



恥ずかしながら…この歳になって初めて読みましたきもち
これは小さい頃に読みたかったなぁ。きっとこの本から学べる事がたくさんあったはず。

いちばんたいせつなことは、目に見えない。

なんて端的で、それでいて心に響く言葉なんでしょうきもち


「星の王子さま」には、大切な事が見えていない大人達がたくさん登場します。
とにかく誰かを支配したい王様、人から称賛されたい男、金の管理に夢中になる男…。

王子さまの目から見ると…「おとなってやっぱり、まったくどうかしてるな。」なのよね。


作者サン・テグジュペリ自身も、この作品の主人公同様パイロットだったんですね。
第二次世界大戦中、コルシカ島を発進したまま帰還せず、その真相は謎につつまれているとか。

だから、作者と「星の王子さま」が妙に重なってしまうのですねぇ。

物語に出てくるパイロットの「僕」は、もちろんサン・テグジュペリ自身をモデルにしたものだし、
フッと消えてしまったかのようなサン・テグジュペリの謎の失踪は「王子さま」の最後と同じ。
なんだか不思議な縁を感じるなぁ…

ところで、この本の挿絵、カラーでとっても素敵なんですよ~かお
読むたびに新しい発見がありそうですね。後世に残したい名作です。



≪検索用INDEX≫ (クリックすると別ウィンドウで開きます♪)
    作家名から調べたい時は… ◆ 作家別 INDEX ◆
    作品名から調べたい時は… ◆ 作品別 INDEX ◆

    ブログランキング・にほんブログ村へ 
    にほんブログ村 

2008.07.06 *Sun*

「空の中」有川浩


空の中
著者:有川浩
評価:ほし



【内容情報】(「BOOK」データベースより)
200X年、謎の航空機事故が相次ぎ、メーカーの担当者と生き残った自衛隊パイロットは調査のために高空へ飛んだ。高度2万、事故に共通するその空域で彼らが見つけた秘密とは?一方地上では、子供たちが海辺で不思議な生物を拾う。大人と子供が見つけた2つの秘密が出会うとき、日本に、人類に降りかかる前代未聞の奇妙な危機とは―。



待ってました~~やっと文庫化されましたきもち

有川さんの作品は「図書館戦争」シリーズは面白かったものの、
「塩の街」の嫌な思い出(笑)があるので、かなりドキドキしながら読み始めました。

これは完璧なSF小説ですねぇ。こんな作品も書ける作家さんだったなんてビックリですきもち
面白いです!とにかく冒頭部分からグイグイ引き込まれてしまいました。

パイロットの父を失った瞬は、あまりの悲しみから自分の気持ちを閉ざしてしまう。
そして、そんな瞬を心配そうに見守る幼馴染の佳江。 (でもバリバリ土佐弁の女の子…笑) 

心から尊敬していた上司を、目の前で失った美貌の女性パイロット光稀。
事故調査で派遣され、心に傷を負った光稀に近づく高巳。

個人的には、高巳のキャラが一番好きでしたねぇかお
いつもゆったりと鷹揚に構えているようで、実は周りをよく観察している。
すごく度量が大きくて、包容力があって……こういう男の人、近くにいたら惚れるな(笑)

美人だけど思いっきり堅物の光稀と、能天気な高巳との組み合わせはピッタリでした。
SFの中にも、ほんのりと恋愛が織り込まれているのが良かったです!



≪検索用INDEX≫ (クリックすると別ウィンドウで開きます♪)
    作家名から調べたい時は… ◆ 作家別 INDEX ◆
    作品名から調べたい時は… ◆ 作品別 INDEX ◆

    ブログランキング・にほんブログ村へ 
    にほんブログ村 
tag : 空の中  有川浩 

2008.07.02 *Wed*

「つめたいよるに」江國香織


つめたいよるに
著者:江國香織
評価:ほし



【内容情報】(「BOOK」データベースより)
デュークが死んだ。わたしのデュークが死んでしまった―。たまご料理と梨と落語が好きで、キスのうまい犬のデュークが死んだ翌日乗った電車で、わたしはハンサムな男の子に巡り合った…。出会いと別れの不思議な一日を綴った「デューク」。コンビニでバイトする大学生のクリスマスイブを描いた「とくべつな早朝」。デビュー作「桃子」を含む珠玉の21編を収録した待望の短編集。



お友達の柊さんからオススメしてもらった作品です~きもち
柊さん、素敵な作品を紹介して頂いてありがとうございます!!

先日、「すきまのおともだちたち」を読んでから、すっかり江國ワールドの虜になったワタシ。

ほんわかした温かいお話を集めた短編集で、
日々経験するちょっぴり不思議な出来事をやわらか~く書いたような感じでした。


ライン


ぼたん 「デューク」

大切に育てていた犬のデュークが死んだ。
何も手につかず泣きじゃくる私の前に現れたのは、ハンサムな男の子。
早々にオチは分かるんだけど、それでも切なさで胸がいっぱいになってしまいましたかお


ぼたん 「いつか、ずっと昔」

ずっと昔、人間になる前はなんだった??いくら考えてもキリがない、この問いかけ。
うぅむ、なんとも不思議なお話で面白かったです。限りなく続く命の連鎖。
ついつい、「で、人間の次は?」と思ってしまう(笑)


ぼたん 「ねぎを刻む」

「うんうん、この気持ち分かるよ!」と、妙に共感してしまった作品です。
孤独に押しつぶされそうになった時、恋人は事態を悪化させこそすれ、何の役にも立ちはしない。
よしっ!私も孤独と不安に押しつぶされそうになった時は、ねぎを刻むぞ!(笑)


ライン


やっぱり、女性ならではの視点で書かれた作品だなぁと思いました。
女性だからこそ理解できる感情だろうなぁ、というのが数多く見受けられます。

江國さんの作品は、独特な柔らかい語り口が印象的ですね~かお

「デューク」は優香さん主演で、映像化もされているとの事。
スペシャルドラマ「恋愛小説」に収録されているようです。ちょっと気になります。



≪検索用INDEX≫ (クリックすると別ウィンドウで開きます♪)
    作家名から調べたい時は… ◆ 作家別 INDEX ◆
    作品名から調べたい時は… ◆ 作品別 INDEX ◆

    ブログランキング・にほんブログ村へ 
    にほんブログ村 

2008.07.01 *Tue*

「アイ・アム・レジェンド」リチャード・マシスン


アイ・アム・レジェンド
著者:リチャード・マシスン
評価:ほし



【内容情報】(「BOOK」データベースより)
夜が来る。ネヴィルは一人、キッチンで夕食の用意をする。冷凍肉をグリルに入れ、豆を煮る。料理を皿に盛っているとき、いつものように奴らの声が聞こえてきた。「出てこい、ネヴィル!」…突如蔓延した疫病で人類が絶滅し、地球はその様相を一変した。ただ一人生き残ったネヴィルは、自宅に篭城し、絶望的な戦いの日々を送っていた。そんなある日…戦慄の世界を描く名作ホラー。



前に映画を観て、興味を持ったので原作にも挑戦してみましたかお

噂には聞いていたけれど、確かに映画と比べると内容もイメージも大分違ったなぁ…。
映画では愛犬サムの存在が大きかったんだけど、原作ではサム自体登場しないんですね。

あらっ…皆さん、気付きました??
DVDのジャケットには確かにサムがいるけど、本の表紙にはいないわ!!

アイ・アム・レジェンド 特別版(2枚組) [DVD] こっちがDVD。ちゃーんとワンコがいます(笑)


映画ではラストがどうも納得できなかったので、原作に期待していましたが。
残念ながら原作もちょっぴり期待ハズレでした。 (世間一般では評価は良いようだけど…。) 

映画と違って、ゾンビ(吸血鬼?)が知性と言葉を持っているので、怖さが半減していますきもち

今さらですけど、、、本当に救いようのないお話ですねぇ。
毎晩毎晩罵倒しながら家を壊し、どうにかして侵入しようとする吸血鬼達。
世界中で正常な人間は自分1人だけ。夜は家に閉じこもり、酒に浸りながらひたすら耐える日々。

主人公ネヴィルは生にすがりついて、1人で必死に生きていくんだけど…
孤独と絶望の中で考える唯一のことが、「酒」と「女」ってどうなのよ?(笑)

妻を想って泣く場面も何だか白々しく感じられて、全く感情移入できないまま終わりましたかお

でもラストで「アイ・アム・レジェンド」の意味が分かったので、それだけは収穫です。



≪検索用INDEX≫ (クリックすると別ウィンドウで開きます♪)
    作家名から調べたい時は… ◆ 作家別 INDEX ◆
    作品名から調べたい時は… ◆ 作品別 INDEX ◆

    ブログランキング・にほんブログ村へ 
    にほんブログ村 

ブログパーツ

遊びに来てくれてありがとう☆

プロフィール

ななこ

Author:ななこ
本のレビューを中心に
のんびりと更新しています。

ミステリ、ファンタジー、SF等
ふと現実を忘れられる作品が好きです。
コメント&トラックバック、大歓迎!

積読本消化計画
2016年も始めました!


☆ななこの自己紹介☆

プロフ


☆心に残った言葉☆
随時更新中!


entry_img_1396.jpg


☆ランキング参加中です☆

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ

レビューの評価について

基本的に評価は甘めかもです。
ストーリーはいまひとつでも、キャラが良ければ全て良し!雰囲気が良ければとりあえず許せる!みたいな所もあります(笑)

ちなみに5つ星に王冠マーク ほし が付いているものは永久保存版きもち

ほし もう最高っ!!
ほし 面白い☆
ほし 惜しいあと一歩
ほし まぁまぁ良い
ほし 普通です。
ほし 苦手…
ほし 何も言えない

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

カテゴリ

作者・作品別INDEX

アリスドーム

お友達&よく遊びに行くサイト

アクセスランキング

[ジャンルランキング]
小説・文学
1013位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
ミステリー
20位
アクセスランキングを見る>>

人気ページランキング

よく遊びに来て頂いているページです♪

只今読書中!

nanacoの今読んでる本

最近読んだ本


nanacoの最近読んだ本

最近観た映画

nanacoの最近観たビデオ

twitter

注目コミック新刊

愛読コミックの新刊情報です☆

◆2015年マイベスト3◆

百年法 (上) (角川文庫)

百年法 (下) (角川文庫)

1位 百年法
(山田宗樹)


不老不死が実現した世界で、100年後には強制安楽死させられてしまう。

自分ならどうするだろうか、と思わず考えてしまう近未来SF作品。近い未来本当にこんな事が起こりそう。

スピード感あり、とても面白い作品です。
映像化希望!



絶望名人カフカの人生論 (新潮文庫)

2位 絶望名人カフカの人生論
(カフカ/頭木弘樹・編訳)


フランツ・カフカといえば、
ある朝起きると、巨大な虫に変身していた『変身』などが有名ですが、 カフカ自身のネガティブさ加減には、思わず吹き出してしまうほどです・・・!(笑)

あまりにも自虐的でネガティブゆえ、自分の悩みなんかちっぽけに思えてしまう。
元気のない人にこそ、読んで欲しい一冊。



EPITAPH東京

3位 EPITAPH東京
(恩田陸)


エッセイ風の物語、自らを「吸血鬼」と名乗る男の追想、そして作中の戯曲。
・・・と、3つのパートに分かれて物語は進んでいきますが、正直相当のカオス状態(笑)

でも、シェイクスピアの「エピタフ」(墓碑銘)だったり、 なかば都市伝説的な平将門の首塚の話、動物交差点の話など、とにかく雑学が豊富。

何故か最後まで面白く読めてしまった一冊です。

★4位以下はこちら

◆2014年マイベスト3◆

ハーモニー (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)

1位 ハーモニー
(伊藤計劃)


もうとにかく面白くて、想像以上に読み易かった事に驚きでした!

戦争、疫病、、、この世の全ての悪を取り除き、完璧に管理された世界は、
ある一人の少女によって綻び始めます。

劇場アニメ化もされ話題になった作品。



深紅の碑文 (上) (ハヤカワSFシリーズJコレクション)

深紅の碑文 (下) (ハヤカワSFシリーズJコレクション)

2位 深紅の碑文
(上田早夕里)


第32回日本SF大賞を受賞した、
「華竜の宮」の続編です。

陸地の大部分が水没した未来。
地球規模の未曽有の大異変を前に、人類はどう対応するのか??

SFですが、決して遠い未来ではない世界の姿かもしれません。傑作です。



ウール 上 (角川文庫)

ウール 下 (角川文庫)

3位 WOOL
(ヒュー・ハウイー)


<サイロ三部作>の第一部目。

全ての生き物が死に絶え、荒廃した未来の世界。 生き残ったわずかな人間達は、地下144階建てのサイロで暮らしているという設定。

<清掃の刑>やらサイロの秘密やら、とにかく謎ばかりの展開で、夢中になって読みました。

★4位以下はこちら

◆2013年マイベスト3◆

金色機械

1位 金色機械
(恒川光太郎)


めちゃめちゃ好みのお話だったー!!

恒川さんといえば幻想的でちょっぴり怖い世界観が魅力なんだけど、
今回はSF・ファンタジーで味付けされた時代物。恒川さんの新境地です。

切なく悲しく、人間臭い恒川ワールドを是非堪能してみて下さい。



10月はたそがれの国 (創元SF文庫)

2位 10月はたそがれの国
(レイ・ブラッドベリ)


不気味・奇妙・不思議。
・・・と3拍子揃ったこの作品。

全体的にホラー色が強く、特に「群衆」「びっくり箱」は一度読んだら忘れられません。

読んでいるうちに、のめり込んでしまう事間違いなしの短編集です!



新選組 幕末の青嵐 (集英社文庫)

3位 新選組 幕末の青嵐
(木内昇)


これを読んだら、絶対新選組が好きになる!保証するよ(笑)

様々な隊士の視点から進んでいく物語。皆がカッコ良くて(沖田さんは可愛くて)素敵すぎる。
女性作家さんならではの繊細で、それでいて力強い描写が魅力的でした!

それにしても、土方さんの男前っぷりは異常(* ̄∇ ̄*)

★4位以下はこちら

メールフォーム

お気軽にメッセージ下さいね♪

名前:
メール:
件名:
本文:

月別アーカイブ

01  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  04  03  02  01  12  11  10  09  08 

RSSリンクの表示

ブロとも申請フォーム

QRコード

QR

Copyright © ++薫風日記++ All Rights Reserved.
テンプレート:サリイ (ブログ限定配布版 / 素材: Bee)    
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。